免疫抑制薬の作用機序

免疫抑制薬には、プロトピックとして有名なFK506に限らず、シクロスポリンA(CsA)、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、 FIY720など微生物産物由来のものが多く存在する。

ここでは、これらの免疫抑制薬の作用機序についてわかる範囲で述べようと思う(トシル酸スプラタストに関しては他に分類できなかったので ここに含めることにします)。

タクロリムス(=プロトピック=FK506)の作用機序

タクロリムスは別名:FK506と呼ばれ、1984年、筑波山の土壌の放線菌(Streptomyces tukubanesis)から抽出された生理活性天然 化合物である。

FK506が特異的に結合するタンパク質をFKBP(FK506-binding-protein、イムノフィリンの一つ)と呼び、FKBPはペプチジルプロリルcis-trans-イソメラーゼ (活性生体内の機能分子であるタンパク質の主鎖の向きを大きく変換することのできる酵素)活性と、カルシニューリン阻害作用の2つの 役割を持つといわれる。

FKBPのその他の特徴としては、細胞内に豊富の存在するタンパク質、FK506-FKBP間相互作用が安定である(解離定数が数nM)、可溶性が 高いことなどがあげられる。

アトピー性皮膚炎の免疫・炎症抑制で使用される場合は、後者のカルシニューリン阻害作用が関わっている。

タクロリムス(=プロトピック=FK506)は、細胞内のFKBP12(Caチャネルの活性化に関与)と複合体を形成し、 カルシニューリンの基質であるNFAT(nuclear factor of activated T cells)の脱リン酸化 を阻害することで、 IL-2(インターロイキン2)及び、INFγ(インターフェロンγ)、IL-3,4,5等、T細胞由来のサイトカイン産生を抑制し、 TNFα、IL-1β、IL-6の産生も抑制します。

それ以外の作用として、ランゲルハンス細胞の抗原提示能の抑制や、肥満細胞からのIgE依存性ヒスタミン遊離抑制、好酸球の脱顆粒抑制、 表皮ケラチノサイトに存在するSP、NGFとその受容体TrkAの発現抑制等も知られている。

タクロリムスの作用機序

シクロスポリンA(=ネオーラル=CsA)の作用機序

シクロスポリンAは、トリポクラジウム(Tolipocladium)属菌が産生する化合物で、 先のFKBPに当たるタンパク質:CyP(シクロフィリン)と複合体を形成して、同じ作用を示すが、その効果はタクロリムスの1/10程度と言われる。

トシル酸スプラタストの作用機序

Th2(ヘルパーT細胞2型)に作用することで、Th2が合成するサイトカイン(IL-4、IL-5)の遊離を抑制します。

FTY720(=ミリオシン)の作用機序

ラパマイシンの作用機序


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