プロトピックの副作用

プロトピックの副作用と言ってもいろいろありますが、その中でも怖いのが腎障害発ガン性でしょうか。

プロトピックは肝臓でCYP3A4により代謝され、大部分は胆汁中に、1%が尿中へ排泄されます。その上、血中濃度は腎機能の影響を受けない とされています。

それなのになぜ、腎障害が起こるのか?

プロトピックの腎障害の機序は、腎細動脈の血管収縮作用による血流量の低下が原因です。 血流量の低下は、尿細管細胞に栄養補給がなされなくなり、やがて腎障害が起こると言われています。

タクロリムス製剤といえば、プロトピックとプログラフですが、プロトピックは外用剤なので、プログラフほど腎障害を気にする必要はありません。

発がん性に関しては、免疫抑制によるところが大きいのではないでしょうか。私たちは誰もが癌原遺伝子という癌の元になる遺伝子を 持っていますが、 この癌原遺伝子は私たちの体が正常に働くために必要な遺伝子でもあるのでないわけにはいきません。

そんな癌原遺伝子ですが、 実は日常でも、私たちの体の中でちょっとした刺激(紫外線など)で癌遺伝子へと変異しています。ならなぜ癌にならないのかって?それは、自分の免疫細胞 が新しくできた癌細胞を殺してくれるからです。

癌細胞を殺してくれるのは主にNK細胞とキラーT細胞ですが、これらはもちろんステロイド やプロトピックにより抑制される(免疫が抑制される)ので、新しくできた癌細胞を殺すことができなくなります。紫外線を浴びると癌原遺伝子から 癌遺伝子への変異が起こりやすくなるため、紫外線はなるべく避けるようにとの注意があります。

臨床では、マウスに2年間プロトピック軟膏を塗り続けた実験で、リンパ腫という癌 が発症したというデータはありますが、マウスの皮膚は人に比べて薄いため薬物の吸収率が高く、血中濃度が常に高い状態であることを 考えれば、あまり有用なデータではないとされています。

加えて、高齢者は免疫力が弱く癌になりやすいが、細胞分裂速度が遅いのでかかったあと長く生きられる。癌は遺伝病であるので、 基本的には親が癌といった癌原遺伝子の数や変異の度合いなど遺伝的な要素が高い。

皮膚を掻いたり皮膚の乾燥によって、ケラチノサイトやDRGから分泌されるNGFはTrkAへの結合を介して、癌原遺伝子であるc-fosを 発現させる。


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