転写→複製の流れ1

サイトカインについてはアトピーの免疫機構の項にて簡単には解説しましたが、その作用発現のメカニズムに関しては触れませんでした。生体内で遺伝子を介して 作用する物資というのは、サイトカインのほかに、ホルモンがあります。このサイトカインとホルモンがどのようにして作用を発現するかについてここでは大まかに述べて こうと思います。

下の表はサイトカインを結合する受容体の特徴によって分類したものです。サイトカインと一口に言っても、全てが同じルートで遺伝子を発現するのではありません

クラスⅠ・Ⅱファミリーに属するサイトカインは、JAK-STAT型受容体に、TGFはセリン・スレオニンキナーゼ受容体に、 TNFは三量体受容体に、増殖因子はチロシンキナーゼ型 受容体に、ケモカインやWntは7回膜貫通型受容体に結合してそれぞれ別のルートにて核内へと移行し、その作用を発現します。

クラスⅠ EPO 赤芽球前駆細胞の増殖・分化を促進する。
G-CSF 好中球顆粒白血球前駆細胞の増殖・分化を促進する。
トロンボポエチン 血小板前駆細胞の増殖・分化を促進する。
IL-2 T、B、NK細胞活性化
IL-3 造血幹細胞の生存、増殖、分化
IL-4 Th2細胞誘導、IgG1,IgEクラススイッチ、MHCクラスⅡ発現
IL-5 IgG、IgM、IgA産生細胞への分化促進
IL-6 Tc細胞誘導
IL-7 B細胞前駆細胞の増殖、分化
IL-8 好中球走化因子
IL-9 T細胞、赤芽球前駆細胞、肥満細胞増殖促進
IL-11 多能性幹細胞維持、脂肪化抑制因子
IL-12 活性化T細胞、NK細胞増殖促進
IL-13 IgE産生
IL-15 NK細胞、T細胞の増殖
IL-21 骨髄由来のNK細胞の増殖と成熟
IL-23 樹状細胞では右舷しIFN分泌
レプチン 脂肪細胞が分泌。摂食中枢に働き、食欲を抑制
クラスⅡ IFN-α,β,γ Th1活性化、抗ウィルス作用、IgG2,IgG3クラススイッチ(IFN-γのみ)
IL-10 サイトカイン合成阻止、
IgG1,IgG2,IgG3,IgAクラススイッチ誘導(IgE抑制)
IL-19 単球、B細胞で発現
IL-20 乾癬で著しく発現増加
IL-22 STAT1,3,5を活性化
TGF TGF-β 増殖抑制因子、コラーゲン合成促進、
IgG1,IgG2,IgG3,IgAクラススイッチ(IgE抑制)
activin/inhibin アクチビンはFSH分泌促進、インヒビンはFSH分泌抑制
BMP 骨形成、軟骨形成
TNF TNF-α 腫瘍細胞壊死因子
成長因子(GF) EGF等  
ケモカイン IL-8等  
Wnt Wnt1~20 分泌性糖タンパク質、器官形成に必須因子


コメントor補足情報orご指摘あればをお願いします。



  • << 前のページ
  • 次のページ >>
ページトップへ