アドレナリン神経系

アドレナリンの合成

アドレナリンは副腎髄質にてノルアドレナリンからN-メチルトランスフェラーゼによって合成される。

外部ストレスにより刺激を受けた視床下部室傍核ニューロンが交感神経を賦活化し、交感神経終末からノルアドレナリンの分泌を促進する。交感神経から分泌されたノルアドレナリンが副腎髄質からのアドレナリン分泌を促す。(副腎髄質からはAd:NAd=8:2程度の割合で分泌されている)

アドレナリンの神経核

アドレナリンの神経核は延髄に存在しているが、アドレナリン神経ではなく、ノルアドレナリン神経として副腎髄質へ投射して、ノルアドレナリンの刺激で副腎髄質からのアドレナリンが分泌される。

そもそも、アドレナリンを分泌する副腎髄質、つまり副腎は腎臓の隣にあるため、中枢には存在していない。一方、ノルアドレナリンを分泌する青斑核を中心とした神経核は全て中枢に存在している。

神経集団番号 神経集団名称 主な作用
C1 下オリーブ核・外側網様体の間 副腎髄質からのアドレナリン分泌作用
C2 孤束核
C3 背側縫線核

アドレナリンの作用

ノルアドレナリンとアドレナリンに共通する作用としては、交感神経の受容体であるα、β受容体を刺激して血管を収縮させたり、心悸亢進させたりすることである。

アドレナリンにあって、ノルアドレナリンにない作用としては、β2を刺激を介してのグリコーゲン分解→血糖上昇作用である。(糖代謝図参照)

ノルアドレナリンにあって、アドレナリンにない作用としては、交感神経終末の伝達物質として機能していることである。すなわち、ノルアドレナリンはαやβ受容体を介する血管収縮や気管支収縮といった作用を示すだけでなく、脳内でセロトニンを抑制する縫線核へ投射したり、マイネルト基底核に投射してアセチルコリンによる大脳皮質の賦活作用を増強したりと、神経伝達物質として機能する。

そのために、期待される血管や心臓系の効果以外に脳内神経系にも影響を及ぼしてしまうノルアドレナリンは製剤としては使用されず、アナフィラキシー時等にはアドレナリン(エピネフリン)注射を用いている。

α刺激薬のようなリガンドは、アドレナリンを増やすというわけではなく、特定の受容体に特異的に結合して作用を示すものである。

α β
ノルアドレナリン ++
アドレナリン +++ ++
イソプレナリン - +++

コメントor補足情報orご指摘あればをお願いします。



  • << 前のページ
  • 次のページ >>
ページトップへ