薬局開設者の義務
麻薬、向精神薬、覚せい剤原料、毒・劇薬、毒・劇物の取り扱いは別項(医薬品の取り扱い)を参照してください。
薬局は、その所在地の都道府県知事の許可を受けなければ開設できません。
許可の有効期限は6年であり、更新を受けなければ、その期間の経過によってその効力を失います。
薬局開設許可の基準には、
- 構造設備基準を満たすこと
(※冷蔵庫はクリアガラス不可、調剤室のドア、窓には必ず鍵をつけること)
- 薬剤師員数が満たされていること
- 申請者に欠落の理由に該当しないこと
の3つがあり、これらを満たしていなければ薬局開設の許可は与えてもらえません。
薬局開設者が届出の必要な項目は以下のものになります。
- その薬局を廃止したとき
- その薬局を休止したとき
- 休止した薬局を再開したとき
- その薬局の管理者を変更したとき
- その他以下の項目を変更したとき
- 薬局開設者や薬局管理者の氏名又は住所
- 開設者と管理者以外の薬事に関する実務に従事する薬剤師の氏名
- 薬局開設者が法人であるときは、その業務を行う役員の氏名
- 薬局の名称
- 薬局の構造設備の主要部分
- 併せ行う医薬品の販売業その他の業務の種類
- 通常の営業日及び営業時間
これらの事項が起こった場合、30日以内に、薬局の所在地の都道府県知事にその旨を届け出なければなりません。
2、取り扱い処方箋数(令1条の2)
薬局の開設者は、毎年3月31日までに、前年における総取り扱い処方箋数を保健所に届け出なければいけません。
取り扱い処方箋数届書ダウンロード
薬局開設者またはその近親者がその保険薬局で調剤に従事している場合、更新の届出は必要ないが、それ以外のときは、6年ごとに届出。
保険薬剤師の更新期限はなし。
5、その他の廃止・休止・変更
- 麻薬小売業者廃止届は別項参照
- 結核予防法指定医療機関→最寄の保健所(メールで書式を送ってもらえるので記入して持参)
- 障害者自立支援法指定医療機関→精神福祉センター(FAXで送ってもらえるので記入して郵送)
- 更生医療→最寄の役所もしくは保健所(提出も役所可)
- 生活保護法指定医療機関→最寄の保健所と直轄の役所?(郵送してもらい記入して提出)
- 原子爆弾一般疾病取り扱い医療機関→最寄の保健所(メールで書式を送ってもらえるので記入して持参)
1、薬局の管理に関する帳簿(則13条)
薬局の開設者は、薬局に管理に関する事項を記録するための帳簿を備えなければならず、又、その帳簿を最終記載の日から三年間、保存しなければなりません。
2、医薬品の譲受・譲渡に関する記録(則14条)
薬局開設者は、卸問屋や他の薬局から医薬品を譲り受けたとき及び、他の薬局への譲り渡し、卸問屋への返品など、医薬品の譲受・譲渡があった場合は、
規定の事項を書面に記載し、その書面を、記載の日から3年間保存しなければなりません。
卸問屋との譲渡・譲受の記録は伝票を記録に変えて保存します。他の薬局との記録は振替伝票を記録として残します。
- 同一法人内は、薬価×数量(小数点以下切捨て)
- 他薬局内は、薬価×数量×消費税(小数点以下切捨て)
薬局開設者は、調剤済になった処方箋を、調剤済となった日から3年間、保存しなければなりません。労災や生保は公費番号がわかり次第処方箋に書き込むこと。
薬局開設者は、薬局に調剤録を備えなければなりません。
調剤録に記載しなければならない事項は以下の通りです。
- 一 患者の氏名及び年令
- 二 薬名及び分量
- 三 調剤年月日
- 四 調剤量
- 五 調剤した薬剤師の氏名
- 六 処方せんの発行年月日
- 七 処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師の氏名
- 八 前号の者の住所又は勤務する病院若しくは診療所若しくは飼育動物診療施設の名称及び所在地
- 九 疑義照会の照会・回答の内容
そして、その調剤録を、最終記載の日から3年間、保存しなければいけません。
保存は、後日の照会などに備えて、「社保」「国保」「老人」など区分整理して保存することが望ましい。
1、薬局の管理者の選任(法第7条)
薬剤師自身が開設者になることが望ましいが、薬局の開設者が薬剤師でない場合でも、薬局の管理者には必ず薬剤師の資格のある者があたらなければならない。
そして、その薬局を実地に管理させなければなりません。
実地というのは、常時直接にという意味であり、パートや非常勤の管理薬剤師による管理は本条に違反する。
2、薬局の管理者の意見(法第9条)
薬局開設者は、薬局管理者の意見を尊重しなければなりません。
3、許可証の掲示(則3条)
薬局開設者は、薬局開設の許可証を薬局の見やすい場所に掲示しておかなければなりません。
なお、麻薬の免許証には掲示義務はありません。
薬局は薬局の見やすい場所に保険薬局である旨を表示しなければなりません。薬剤師会から送られてくる黄色い縦長のポスターを入り口に標示すればOKです。
労災指定薬局の場合は、「労災保険指定薬局」と書かれた標札を掲示する。
基準調剤加算を算定する上で開設者がするべきことは、在宅訪問の届出を出すことくらいで、他の項目は間接的に管理薬剤師業務になります。
6、掲示(
保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則:2条の4、保険医療機関及び保険医療養担当規則の一部改正等に伴う実施上の留意事項について第2項、第3項)
保険薬局は、その薬局内の見やすい場所に、厚生労働大臣の定める以下の事項を掲示しなければならない。
- ア 薬剤服用歴管理指導料に関する事項
- イ 基準調剤加算に関する事項
- ウ 無菌製剤処理加算に関する事項
- エ 在宅患者訪問薬剤管理指導料に関する事項
掲示の具体例は、以下の通り
- 1 当薬局は、厚生大臣が定める基準による調剤を行っている保険薬局です。
- 2 当薬局は、○○○品目の医薬品を備蓄しています。
- 3 当薬局は、どの保険医療機関の処方せんでも応需します。
- 4 当薬局は、患者さんの希望により服用薬剤の種類や服用経過などを記録した「薬剤服用歴の記録」を作成し、薬剤によるアレルギーや副作用の有無を確認するとともに、複数の病院・診療所から薬剤が処方されているような場合には、服用薬剤同士の重複や相互作用の有無をチェックします。
- 5 当薬局は、処方せんによる医師の指示があるときは、在宅で療養されている患者さん宅を訪問して服薬指導等を行います。
- 6 当薬局は、無菌室(クリーンベンチ)の設備を備え、注射薬等の無菌的な製剤を行います。
加えて、5項の基準調剤施設基準のために、処方薬の情報を入手するための手段も掲示する。
7、薬局機能情報の提供等
管理薬剤師業務の項を参照。薬局機能情報は、薬事法第8条の2により、必ず保健所に提出する義務があります。
薬局開設者の遵守事項として、医薬品の安全確保のために以下に掲げる措置を講じなければなりません。
- 医薬品の業務に係る医療の安全を確保するための指針の策定
(指針に明記する事項)
- 薬局における医薬品業務に係る医療の安全を確保するための基本的考え方に関すること
- 従業者に対する研修の実施に関すること
- 医薬品の安全使用のための責任者に関すること
- 従業者から薬局開設者への事故報告の体制に関すること
- 医薬品業務手順書の作成及びこれに基づく業務の実施に関すること
- 医薬品の安全使用のために必要な情報の収集に関すること
- 患者からの相談の対応に関すること
- 上に掲げるほか、医薬品の業務に係る衣料の安全を確保することを目的とした改善のための方策の実施に関すること
- 従業者に対する研修の実施
- 医薬品の安全使用のための責任者の設置
- 従業者から薬局開設者への事故報告の体制の整備
- 医薬品の安全使用のための業務に関する手順書の作成及び当該手順書に基づく業務の実施
(手順書・マニュアルに含める事項)
- 薬局で取り扱う医薬品の購入に関する事項
- 医薬品の管理に関する事項
- 一連の調剤の業務に関する事項
- 医薬品情報の取扱いに関する事項
- 事故発生時の対応に関する事項
- 他施設(医療機関、薬局等)との連携に関する事項
- 医薬品の安全使用のために必要となる情報の収集その他医薬品に係る医療の安全確保を目的とした改善のための方策の実施
薬局開設者は、医薬品の使用後に確認された副作用等の情報を、医薬品との関連が明確でないものを含め、厚生労働省へ報告することが義務付けられている。
その際には、医薬品安全性情報報告書を作成し、同医薬食品局安全対策課宛に送付する。