薬局等での簡易検査(自己採血)

開設の届出

厚労省医政局地域医療計画課医療関連サービス室に必要書類と開設届書を提出する。自己点検も忘れずに。

  • 厚労省医政局地域医療計画課医療関連サービス室長宛に提出する。(原則、電子メールで届け出るが、郵送やファックスでも受け付けてくれる
  • 穿刺器具は管理医療機器(クラスⅡ)に該当するため、別途、「管理医療機器の販売業・貸与業の届出」も必要。(薬局は薬事法施行令第四十九条より届出不要)
  • 開設40日以内に自己点検の結果を同室長宛てに提出する。

検体測定室の届出に必要な書類

  • 検体測定室開設届出書
  • 運営管理責任者、精度管理責任者の免許の写し
  • 検体測定室の場所を明らかにした薬局の図面

構造、物品、環境の整備

プライバシー保護や感染予防の観点から、専用スペースを用意し、手袋やマスクなどの物品を揃える。またスタッフ教育なども行う。

  • 検体の飛沫などによる感染を防止する観点から、陳列棚とは別の場所に、固定されたついたてで区切られたスペースを用意する。(必ずしも個室である必要はない)
  • 検体測定室と分かるようにプレートを掲げる。
  • 穿刺器具や試薬、血液不着の可能性のあるものはバイオハザードマークが付いた容器で管理。
  • 都道府県知事の許可を受けた感染性廃棄物処理業者に処理を委託する
  • 近隣医療機関に倦怠測定を始めることを連絡し、連携を求める。
  • 感染予防のための手袋やマスク、消毒用のエタノール綿、止血用の絆創膏などを用意する。
  • 安全に検体測定を実施するために、運営に携わるスタッフに研修を受けさせる。

各種書類の準備

ガイドラインに示されている標準作業書、作業日誌、各種台帳の他に、受験者への説明書類や感染予防マニュアルなども用意する。

  • 標準作業書
    • 測定機器保守管理標準作業書:機器の特定管理に関する手順を示したもの
    • 測定標準作業書:実際に測定する際の標準手順などを示したもの
  • 作業日誌
    • 測定機器保守管理作業日誌
    • 測定作業日誌
  • 作業台帳(いずれも20年間保存)
    • 測定受付台帳・・・受験者の氏名、連絡先などを記載)
    • 試薬台帳・・・試薬の購入などの記録や使用量を記載
    • 使用測定機器台帳・・・測定機器の名称、製造者、型番、設置日、修理及び廃棄などを記載
    • 精度管理台帳・・・精度管理調査の結果の書類を整理
  • 受験者への説明などに用いる書類
    • 申込書・承諾書・・・説明すべき内容を列記した書類を作成。説明モレを防ぐとともに、承諾書にもなる。
    • 検体採取の手順説明書・・・消毒から検体採取まで一連の流れを示した説明書を用意。写真付きだとわかりやすい。
    • 結果報告書・・・基準値などが示されたシートを用意しておく。測定値を書込受験者に渡す。
    • その他
      • 緊急時の対応を示した緊急通報手順書
      • 感染予防を徹底させるための感染対策マニュアル等

測定機器・穿刺器具を用意する

検体測定の実施目的に応じて測定機器と穿刺器具を選択し、用意する。

主な測定機器

  • A1c iGear S(三和科学):45万円。HbA1cのみ測定
  • Quo-Labメーター(ニプロ):24万円。HbA1cのみ測定
  • コバス b 101(ロシュ):49万8000円。HbA1cと脂質を測定
  • アリーア Afinion アナライザー(アリーア):55万円。HbA1cと脂質を測定

主な穿刺器具

  • アイピット(三和科学)
  • ニプロLSランセット(ニプロ)
  • BDセーフティランセット(日本ベクトン)
  • セーフティプロプラス(ロシュ)

(以上、日経DI2015.7 検体測定室まるわかりより引用)

関係法規・通知

臨床検査技師等に関する法律

第二十条の三(登録)

衛生検査所(人体から排出され、又は採取された検体について第二条に規定する検査を業として行う場所(病院、診療所又は厚生労働大臣が定める施設内の場所を除く。)をいう。以下同じ。)を開設しようとする者は、その衛生検査所について、厚生労働省令の定めるところにより、その衛生検査所の所在地の都道府県知事(その所在地が保健所を設置する市又は特別区の区域にある場合においては、市長又は区長。以下この章において同じ。)の登録を受けなければならない

臨床検査技師等に関する法律施行規則

第十一条(登録の申請手続)

法第二十条の三第一項 に規定する衛生検査所(以下「衛生検査所」という。)について同項 の登録を受けようとする者は、様式第六による申請書をその衛生検査所の所在地の都道府県知事(その所在地が保健所を設置する市又は特別区の区域にある場合においては、市長又は区長。以下この章において同じ。)に提出しなければならない。

2  前項の申請書には、次に掲げる書類を添えなければならない。

  • 一  衛生検査所の図面
  • 二  検査業務の管理を職務とする者(以下「管理者」という。)の同意書(開設者が自ら管理を行う場合を除く。)及び履歴書
  • 三  医師以外の者が管理者である場合にあつては、衛生検査所の検査業務を指導監督するために選任された医師の同意書及び当該管理者の就任に関する当該医師の承諾書
  • 四  専ら精度管理(検査の精度を適正に保つことをいう。以下同じ。)を職務とする者(以下「精度管理責任者」という。)の同意書及び履歴書
  • 五  次条第十二号に掲げる検査案内書
  • 六  次条第十三号に掲げる標準作業書
  • 七  次条第十四号に掲げる作業日誌
  • 八  次条第十五号に掲げる台帳
  • 九  次条第十六号に掲げる組織運営規程
  • 十  営業所に関する書類

臨床検査技師等に関する法律第二十条の三第一項の規定に基づき厚生労働大臣が定める施設

臨床検査技師等に関する法律第二十条の三第一項の規定に基づき厚生労働大臣が定める施設

  • 一 保健所
  • 二 検疫所
  • 三 犯罪鑑識施設
  • 四 次に掲げる施設その他これらに類する施設であつて、診療の用に供する検体検査を行わないもの
    • イ 国又は地方公共団体の試験研究施設
    • ロ 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に基づく大学及びその附属試験研究施設
    • ハ 薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第十二条に基づき医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器(以下「医薬品等」という。)の製造販売業の許可を受けた者の営業所及び試験研究施設並びに同法第十三条に基づき医薬品等の製造業の許可を受けた者の製造所及び試験研究施設
    • ニ 民法(明治二十九年法律第八十九号)その他の法律の規定により設立された法人の試験研究施設(ロ及びハに掲げる試験研究施設を除く。)
    • ホ 人体から採取された検体(受検者が自ら採取したものに限る。)について生化学的検査を行う施設(イからニまでに掲げる施設を除く。)

検体測定室に関するガイドライン

第1 検体測定室の届出等

1 検体測定室の定義

検体測定室は、以下の全てを満たした、診療の用に供しない検体検査を行う施設をいう。

  • ① 当該施設内で検体の採取及び測定を行う
  • ② 検体の採取及び採取前後の消毒・処置については受検者が行う

2 検体測定室の届出

(1) 検体測定室(期間を定めて運営を行うものを除く。)の届出の手続検体測定室を開設しようとする者は、開設の7目前までに別添の様式1に必要な事項(実施期間を除く)を記載の上、医政局指導課医療関連サービス室長に届け出るものとする。

(2) 期間を定めて運営を行う検体測定室の届出の手続検体測定室を開設しようとする者は、開設の7目前までに別添の様式1に必要な事項を記載の上、医政局指導課医療関連サービス室長に届け出るものとする。

(3) 届出の内容

  • ア 記載事項
    2 (1)又は(2)の規定による届出(以下「届出」という。)は、次に掲げる事項を記載し、提出するものとする。
    • (ア)検体測定室の開設者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
    • (イ)衛生管理を含めた検体測定室の運営に係る責任者(以下「運営責任者」という。)の氏名及び資格
      ※運営責任者になることができる者は、医師、薬剤師、看護師文は臨床検査技師とする。
    • (ウ)精度管理(測定の精度を適正に保つことをいう。以下同じ)を職務とする者(以下「精度管理責任者」という。)の氏名及び資格
      ※精度管理責任者になることができる者は、医師、薬剤師、臨床検査技師とする。
    • (エ)検体測定室の名称及び所在地
    • (オ)測定項目の内容及び開設日
    • (カ)期間を定めて運営を行う検体測定室の場合にあっては実施期間
  • イ 添付書類
    届出には、アの(イ)、(ウ)の者に係る免許証の写し及び検体測定室の場所を明らかにした図面等の書類を添付するものとする。

(4) 届出の変更等
届出に変更がある場合は、別添の様式2を変更が生じた目から30日以内に医政局指導課医療関連サービス室長に届け出るものとする。

(5) 検体測定室の休廃止等
検体測定室を廃止し又は休止した場合は、廃止等した日から30日以内に、また、休止した検体測定室を再開した場合は、再開した日から7日以内に別添の様式3を医政局指導課医療関連サービス室長に届け出るものとする。

第2 検体測定室の指針について

1 測定に際しての説明
測定に当たっては、運営責任者が受検者に対して以下の事項を明示して口頭で説明し、説明内容の同意を得て承諾書を徴収するものとする。

  • ① 測定は、特定健康診査や健康診断等ではないこと(特定健康診査や健康診断の未受診者には受診勧奨をしていること)
  • ② 検体の採取及び採取前後の消毒"処置については、受検者が行うこと
  • ③ 受検者の服用薬や既往歴によっては、止血困難となり、測定を行うサービスを受けられない場合があること(このため、運営責任者は受検者に抗血栓薬の服用の有無や出血性疾患(血友病、壊血病、血小板無力症、血小板減少性紫斑病、単純性紫斑病)の既往歴の有無をチェックリストで確認し、これらの事実が確認された場合はサービスの提供を行わないこと)また、採血は受検者の責任において行うものであるため、出血・感染等のリスクは、基本的に受検者が負うものであること
  • ④ 自己採取及び自己処置ができない受検者はサービスを受けられないこと
  • ⑤ 採取方法(穿刺方法)、採取量(採血量)、測定項目及び測定に要する時間
  • ⑤ 体調、直前の食事時間等が測定結果に影響を及ぼすことがあること
  • ⑦ 検体の測定結果については、受検者が判断するものであること
  • ⑧ 検体測定室での測定は診療の用に供するものではないため、受検者が医療機関で受診する場合は、改めて当該医療機関の医師の指示による検査を受ける必要があること
  • ⑨ 穿刺による疹痛や迷走神経反射が生じることがあること
  • ⑩ 受検者が自己採取した検体については、受検者が希望した測定項目の測定以外には使用しないこと
  • ⑪ 受検者からの問い合わせ先(検体測定室の電話番号等)

2 測定項目
測定の項目については、特定健康診査及び特定保健指導の実施に関する基準(平成19年厚生労働省令第157号)第1条第1項各号に掲げる項目の範囲内とする。

3 測定結果の報告
測定結果の報告は、測定値と測定項目の基準値のみに留めるものとする。

4 地域医療機関等との連携等
受検者に対しては、測定結果が当該検体測定室の用いる基準の範囲内であるか否かに拘わらず、特定健康診査や健康診断の受診勧奨をするものとし、また、受検者から測定結果による診断等に関する質問等があった場合は、検体測定室の従事者が回答せずに、かかりつけ医への相談等をするよう助言するものとする。この場合、特定の医療機関のみを受検者に紹介しないよう留意するものとする。

5 広告の規制
診療所、健診センタ一等の紛らわしい名称を付けてはならないものとする。また、診察、診断、治療、健診(例えば、ワンコイン健診)等と紛らわしい広告を行つてはならないものとする。

6 衛生管理
検体測定室における感染防止対策については、不特定の者の血液を取り扱うことから、「医療機関等における院内感染対策(平成23年6月17 日医政指発0617第1号厚生労働省医政局指導課長通知)Jに規定する「標準予防策J(全ての患者に対して感染予防策のために行う予防策のことを指し、手洗い、手袋やマスクの着用等が含まれる。)について、医療機関に準じた取扱いとし、従業員は標準予防策、手指衛生、職業感染防止、環境整備、機器の洗浄・消毒・滅菌、感染性廃棄物の処理を適切に行うことを徹底する。また、感染防止対策委員会の設置や感染対策マ二ュアルの整備を行い、従業員に感染防止について徹底した教育を行うものとする。

7 穿刺箇所への処置に係る物品
血液採取前後の消毒や紳創膏等の自己処置のための物品を常備するものとする。

8 穿刺部位
穿刺器具による穿刺については、手指に行うものとする。

9 穿刺器具
検体測定室内で受検者が用いる自己採取用の穿刺器具については、薬事法(昭和35年法律第145号)に基づき承認されたものであって、器具全体がディスポーザブルタイプ(単固使用のもの)で使用後の危険が解消されているものとし、受検者に対し、穿刺器具は器具全体がディスポーザブルタイプであることを明示するものとする。
また、穿刺器具の取扱い等については、以下の点に注意して使用するものとする。

  • ① 外観を観察し、保護キャップが外れていたり、破損していたりする場合は使用しないこと
  • ② 保護キャップを外したらすぐに使用すること
  • ③ 複数回、同一部位での穿刺はしないこと

1 0 穿刺器具等の血液付着物の廃棄について
穿刺器具の処理については、危険防止の観点から堅牢で耐貫通性のある容器に入れて排出するものとする。血液付着物の廃棄の際には、安全な処理の確保の観点から、「廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアルJ(平成24年5月環境省作成)に基づき医療関係機関等から感染性廃棄物を排出する際に運搬容器に付けることとされているバイオハザードマークの付いた容器を原則利用するものとする。

1 1 検体の取扱い
受検者が自己採取した検体については、1の承諾により受検者が希望した測定項目の測定以外には使用しではならないものとする。

1 2 運営責任者
検体測定室ごとに、医師、薬剤師、看護師文は臨床検査技師が運営責任者として常勤するものとする。
第2の1に定める測定に際しての説明及び測定結果の受検者への報告については、運営責任者が行うものとし、受検者に対し、資格及び氏名を明示するものとする。
また、運営責任者は、本ガイドラインを遵守するとともに、測定業務に従事する者等に本ガイドラインを遵守させるものとする。

1 3 精度管理
精度管理については、測定機器の製造業者等が示す保守・点検を実施するものとし、検体の測定に当たっては、複数人の検体を一度に測定しないものとする。
また、検体測定室ごとに、精度管理責任者(医師、薬剤師又は臨床検査技師)を定め、精度管理責任者による定期的な内部精度管理を実施し、年1回以上、外部精度管理調査に参加するものとする。

1 4 測定業務に従事する者
測定業務に従事する者は、医師、薬剤師、看護師文は臨床検査技師とする。

1 5 運営責任者の業務を補助する者
運営責任者の業務を補助する者は、運営責任者の下での実務研修の後に業務に従事させることとする。この場合、受検者に対し、補助者であること及び氏名を明示するものとする。

1 6 検体測定室の環境
検体測定室では、血液を扱うことから、穿刺時の飛沫感染等の感染の防止を図る必要がある。このため、飲食庖等容器包装に密封されていない食品を取り扱う場所や公衆浴場を営業する施設の一角で行う場合には、検体測定室としての専用場所として別室を設置するものとする。
それ以外の施設を検体測定室として用いる場合には、受検者の自己採取等に支障のないよう個室等により他の場所と明確に区別するとともに、十分な広さを確保することとする。
なお、十分な照明を確保し、清潔が保持されるために、防塵、防虫、換気・防臭等の措置を講ずるとともに、測定に際しての説明を確実に伝達できるよう騒音防止等の措置を講ずるものとする。さらに、測定用機械器具及び測定試薬に影響がないよう、直射日光や雨水の遮蔽等について対処するものとする。

1 7 研修
運営責任者は、業務に従事する者に、内部研修に留まることなく、関係法令、精度管理、衛生管理、個人情報保護等について必要な外部研修を受講させるものとする。

1 8 個人情報保護
受検者の個人情報については、「個人情報の保護に関する法律J(平成15年法律第57号)及び「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドラインJ(平成16年12月厚生労働省作成)により、適正に取り扱うものとする。また、混IJ定結果については、受検者の同意を得ずに、保管・利用しではならないものとする。

1 9 急変への対応等
受検者の急変に対応できるよう、物品を常備するとともに、救急隊への通報体制について手順書を作成し、検体測定室に掲示すること及び近隣の医療機関の把握等により医療機関との連携を図る体制を整備するものとする。なお、施設の開設等に当たり地域医療機関等に対して事前に協力依頼を行うものとする。

20 測定用機械器具等
測定用機械器具及び測定試薬については、薬事法に基づき承認されたものを使用するものとする。また、関係法令を遵守し、適切に保管・管理するものとする。

2 1 標準作業書
別表に定めるところにより、標準作業書を作成するものとする。

22 作業日誌
別表の標準作業書に従い、次に掲げる作業日誌を作成するものとする。

  • ア 測定機器保守管理作業日誌
  • イ 測定作業日誌

23 台帳
次に掲げる台帳を作成することとし、20年間適切に保管管理するものとする。

  • ア 測定受付台帳(受検者の氏名、連絡先等の保存を行うための台帳)
  • イ 使用測定機器台帳(測定用機械器具の名称、製造者、型番、設置目、修理及び廃棄を記録するための台帳)
  • ウ 試薬台帳(試薬の購入等の記録や数量管理を行うための台帳)
  • エ 精度管理台帳(内部・外部精度管理調査の結果の書類を整理した台帳)

24 その他

  • ア 検体測定室の開設者は、血液を取り扱うことのリスクを十分認識し、器具等の衛生管理や単固使用器具の再使用の防止、廃棄に至るまでの聞の安全管理等について、従業者への教育・研修や自己採取者への測定に際しての説明・注意喚起を行い、血液に起因する感染症を防止する責任が伴うこと、また、穿刺器具等の不適切な取扱いを行った場合の健康影響への責任も伴うことを十分に踏まえて運営を行うものとする。
  • イ 測定業務に従事する者等が受検者に対して採血、処置及び診断を行つた場合は、関係法令に抵触し、罰則の対象となる可能性がある。
  • ウ 広告、廃棄物処理、個人情報保護において適切に行われていない場合は、それぞれ関係法令に抵触し、罰則の対象となる可能性がある。
  • エ 検体測定室は、診療の用に供しない検体の測定を行う施設であるため、医療機関から検体の測定を受託することはできないこと。また、病院、診療所内では検体測定室の運営を行わないものとする。
  • オ 検体の測定は受検者から直接受託するものとする。また、検体の生化学的検査を登録された衛生検査所に委託をする場合を除き、業務の一部文は全部を他の施設に委託しないものとする。なお、測定結果については、受検者に直接報告するものとする。
  • カ 他の施設と誤解されないよう、検体測定室と分かる表示を行うものとする。
  • キ 検体測定室では、測定結果をふまえた物品の購入の勧奨(物品の販売等を行う特定の事業所への誘導を含む。)を行わないものとする。
  • ク 測定の際、穿刺器具の販売・授与が行われる場合には、都道府県知事に対し管理医療機器販売業の届出を行うなど、薬事法における規定を遵守するものとする。
  • ケ 厚生労働省医政局指導課は、このガイドラインの運用に関して助言を行うものとする。
  • コ 検体測定室の開設者は、厚生労働省医政局指導課が行う調査に協力するものとする。

別表

測定機器保守管理標準作業書 一 常時行うべき保守点検の方法
ニ 定期的な保守点検に関する計画
三 測定中に故障が起こった場合の対応(検体の取扱いを含む。)に関する事項
四 作成及び改定年月日
測定標準作業書 一 測定の実施方法
ニ 測定用機械器具の操作方法
三 測定に当たっての注意事項
四 作成及び改定年月日

検体測定室に関するガイドラインに係るQ&A

問1 ガイドラインを遵守し、医政局指導課医療関連サービス室に届出をすれば、薬事法第39条の3の規定に基づく管理医療機器の販売業の届出は不要ですか。

答 検体測定室の届出を行った事業者であっても、薬事法第39条の3の規定に基づく管理医療機器の販売業の届出を別途行う必要があります。
また、検体測定室の届出を行った場合は、検体測定室において使用する医療機器の販売等に限定されますが、看護師又は臨床検査技師も販売管理者になることができます。

問2 衛生検査所の開設者が、衛生検査所内や衛生検査所以外の場所で検体測定室を開設する場合には、検体測定室の届出は必要ですか。

答 都道府県知事等の登録を受けた衛生検査所の開設者であっても、衛生検査所内や衛生検査所以外の場所で、検体測定室を開設する場合には、医政局指導課医療関連サービス室長に、検体測定室の届出を行う必要があります。

問3 開設者は、運営責任者や精度管理責任者を兼務できますか。

答 開設者は、運営責任者や精度管理責任者の要件を満たしていれば、兼務することが可能です。
ただし、精度管理責任者は、定期的に精度管理を実施するとともに、運営責任者に対して精度管理の充実を図るために必要な措置等を報告する役割が求められますので、精度管理を確実に実施する体制が確保されている場合を除き、精度管理責任者は運営責任者を兼務できません。
なお、ガイドラインにおいて、運営責任者は常勤とすること、精度管理責任者は定期的に精度管理を実施することとしていますが、勤務状況等を確認できる体制を整えてください。

問4 受検者から徴取する承諾書は、どのような様式にすればよいですか。

答 承諾書の徴取は、受検者が運営責任者から、測定結果が特定健診や健康診断には当たらないことや、検体の採取等は受検者が行うため受検者が一定のリスクを負うものであること等、測定に関する留意事項の説明を受けて、その内容をきちんと理解し、同意したことを確認するために必要なものです。 承諾書の様式は任意としていますが、例えば、測定の申込書に「測定に関する説明事項(チェックボックスを付記)」や「受検者が説明内容に同意するか否か」を明記できる欄を設けてください。
※承諾書の様式例については、別紙を参照してください。 →(承諾書の様式例

問5 検体測定室において、未成年者に対する測定サービスを提供することはできますか。

答 親権者等の同意がある場合を除き、未成年者に対するサービスの提供を控えてください。

問6 検体測定室での検体の測定は、なぜ特定健診や健康診断の代わりにならないのですか。

答 検体測定室での測定は、国民の健康意識の醸成や医療機関受診の動機付けを高める観点から、受検者が検体を採取し、測定結果について受検者が判断することで、健康管理の一助となるようなサービスです。
一方、特定健診や健康診断は、医療機関や健診機関において医師の管理の下、検体の採取、検査等が行われ、その検査結果を用いて、受検者の健康状態を評価する等の医学的判断(診断等)や、必要な保健指導等が行われるものであるため、検体測定室での測定が特定健診や健康診断の代わりになるものではありません。
なお、事業者は受検者に対して、測定は、特定健康診査や健康診断等ではないことを説明する必要があります。

問7 既往歴等が明らかでない受検者について、事業者はどのように対応すればよいですか。

答 受検者に確認しても既往歴等がはっきりしない場合や、事業者がサービスの提供を行うべきか判断に迷う場合は、受検者の健康に対する重大な影響を防止する観点から、サービスの提供を行わないでください。
また、出血性疾患の既往歴や抗血栓薬の服用が受検者にあった場合も、同様の理由から、サービスの提供を行わないでください。
なお、既往歴や服用薬の確認については、受検者が既往歴等をチェックした後に、運営責任者がその確認を行う形で行い、医療機関で行う問診のような形式では行わないでください。

問8 出血性疾患の既往歴については、ガイドラインに記載されている疾患だけを確認すればよいのですか。

答 ガイドラインには主な出血性疾患を記載していますが、それ以外の出血性疾患(血小板機能異常症、血小板減少症、フォンウィルブランド病、血液凝固異常症など)についても確認してください。

問9 受検者が自分で採血できない場合、事業者は血液の採取を手伝うことは可能ですか。

答 受検者以外の者が、受検者の手指に触れ、血液の採取を手伝うことは、できません。実施した場合は医師法等関係法令に抵触する可能性があります。
なお、自分で血液の採取ができない場合や、検査に必要な量の血液が採取できない場合は、サービスの提供を受けられないことを事前に説明してください。

問10 検体測定室で行える測定項目は何ですか。

答 検体測定室で行う測定項目は、臨床検査技師等に関する法律に規定される生化学的検査のうち、次の8項目です。
AST(GOT)/ALT(GPT)/γ―GT(γ―GTP)/中性脂肪(TG)/HDLコレステロール/LDLコレステロール/血糖/HbA1c。

問11 測定結果の報告に当たって、留意すべきことは何ですか。

答 受検者に渡す測定結果には、「検体測定室」で行われたものであることが分かるように記載してください。また、測定項目の基準値(基準範囲)は、運営責任者が設定するものですが、基準値の表示にあたっては、出典を明らかにしてください。
なお、「メタボリックシンドローム判定」、「保健指導階層化判定」、「日本臨床検査標準協議会共用基準範囲」等については、微量採血のための穿刺器具により採取された血液の測定結果に用いるための基準値ではないため、必ずしも検体測定室で用いる基準値として適当ではないことに留意するとともに、測定結果が基準内であることをもって、検査結果の報告書に「異常なし」と記載する等受検者の健康状態を評価するようなことはしないでください。

問12 なぜ、健診等と表示してはいけないのですか。

答 健診等の「診」は、「診断」や「診察」を指すものであり、これを表示した場合、受検者に医療行為を行う場所であると誤解を与えるおそれがあるためです。
なお、ガイドラインに記載しているもの以外であっても、「検査診断」や「検診」等という表現も受検者に誤解を与えるおそれがあるため、このような表示は差し控えてください。

問13 感染防止委員会の設置とありますが、人員数が少ない場合は、組織的な委員会の設置は困難ですが、どのように対応すべきでしょうか。

答 組織的な委員会の設置が困難である場合であっても、運営責任者は、自ら率先して感染防止に取り組むとともに、複数名が従事する場合には、感染防止について情報共有等を行う体制を整えてください。

問14 医師が検体測定室の運営責任者である場合は、医師が採血を行ってもよいですか。

答 採血等の医業を行う場合は、診療所の開設が必要ですので、検体測定室では、医師であっても採血はできません。(医療法第7条第1項及び第8条)

問15 内部精度管理はどのようなことを行う必要がありますか。

答 測定機器のメーカーが示す精度管理の実施に加え、測定者が既知濃度の検体を用いて測定結果の精度・正確性を定期的に確認し、記録することが必要です。

問16 外部精度管理はどのように行えばよいですか。

答 日本臨床衛生検査技師会等が実施している外部精度管理調査に参加することにより、精度管理用試料を用いた施設間でのデータ比較を行うなど、正確性の確認が必要です。

問17 「受検者の自己採取等に支障がないよう個室等により他の場所と明確に区別する」と記載しているが、区別はどのようにすればよいですか。

答 個室によるスペースの確保が困難な場合には、穿刺時の飛沫等による感染の防止を図る観点から、清潔が保持できるような広さと高さを考慮した衝立で区別されている必要があります。

問18 外部研修はどのような団体で実施されていますか。

答 日本臨床衛生検査技師会等が検体の取扱・精度管理・感染管理・基準値の考え方などを中心とした研修を計画しています。

問19 事業者が受検者の急変等に備えて、準備しておくべき物品等はどのようなものですか。

答 応急用として一時的に安静を保つための簡易なベッド(毛布、枕)や飲料水などの物品を常備すること、受検者の急変時に医療機関への通報を行う体制を整備すること等が必要です。また、緊急時に備えてAEDを配備することも考慮してください。

問20 医療機関との連携を図る体制とは、具体的にどのような内容ですか。

答 受検者の体調が急変した場合には、救急隊の要請や近隣の医療機関を紹介することが必要であるため、従事者が、受検者の体調の急変時に行うべき対応等を記した手順書を作成し、従事者がいつでも手順書を閲覧できるように事業所内に掲示してください。

問21 「自己検査用グルコース測定器」を用いて血糖値を測定する場合、医療機器添付文書の重要な基本的注意として「穿刺前に、必ず流水でよく手を洗うこと」とされていますが、受検者が測定前に水道設備を利用できるような環境を整えることが必要ですか。

答 医療機器を使用する際には、医療機器添付文書に従った環境等を整える必要があるので、検体測定室において「自己検査用グルコース測定器」を使用する場合は、水道設備を設ける必要があります。

問22 台帳の保存は、電子媒体でも可能ですか。

答 電子媒体での保存も可能です。保存に当たっては、真正性(故意または過失による虚偽入力、書換え、消去及び混同を防止することや、作成の責任の所在を明確にすること。)、見読性(情報の内容を必要に応じて肉眼で見読可能な状態に容易にできることや、情報の内容を必要に応じて直ちに書面に表示できること。)及び保存性(保存期間内、復元可能な状態で保存すること。)の3条件を確保するようにしてください。

問23 事業者がガイドラインに違反した場合、罰則を科されますか。

答 ガイドラインは、事業者が適切に検体測定事業を実施するための規範として定められたものであるため、これに違反したからといって直ちに罰則を科されるものではありません。ただし、事業の実施に当たり、医師法、薬事法、個人情報保護法、廃棄物処理法など関係法令に抵触する行為が行われた場合には、罰則が適用される可能性がありますので、十分御留意ください。
なお、ガイドラインの遵守状況については、厚生労働省から事業者に対して調査、報告等をお願いする場合がありますので、御承知おきください。

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