オセルタミビル脱カプセル計算機(ツール)

はじめに

  • 下記Q&Aより、オセルタミビルカプセル75mgの処方に大して、脱カプセル後、乳糖を賦形(賦形剤としての乳糖は処方箋に記載されていなくても薬剤料のみ請求可能)し、カプセルを散剤として調整した場合、自家製剤加算を算定することができます。
    この場合、レセプト摘要欄に「タミフルドライシロップ不足のため」等のやむを得ない事情を記載するとともに、自家製剤加算で必要な製剤工程も調剤録とレセプトへ記載する必要があります。
  • タミフルカプセル75は1カプセル中、オセルタミビルとして75mgを含有し、カプセル内容物の重量は165mgです。(参考:中外製薬
  • オセルタミビルカプセル75mg「サワイ」は1カプセル中、オセルタミビルとして75mgを含有し、カプセル内容物の重量は130mgです。(参考:サワイ製薬
    注:下記計算ツールはオセルタミビルCap「サワイ」のものであり、タミフルや他の後発品では異なる計算式になる可能性があるのでご注意ください。
  • オセルタミビルDS3%の小児薬用量は、1.33g/10㎏/日(1歳未満は2g/10㎏/日)。力価計算で2mg/kg/回(1歳未満は3mg/kg/回)。

オセルタミビルカプセル75mgからオセルタミビルDS3%の調整

定期的に処方されるのであれば、あらかじめオセルタミビル4カプセル(300㎎)に、全量が10gになるように乳糖を加えてタミフルDS3%を作っておき、それを使って調剤するのがもっとも簡単。

コストを抑えるのであれば、脱カプセルする数を最小限に抑えて、それに対応する乳糖を賦形してDS3%を作るとよいでしょう。

オセルタミビルカプセル75mg カプセルを使って、
オセルタミビルDS3%を調整するために必要な(加える)乳糖は、 gです。
調整されたオセルタミビルDSの全量は、 gです。

オセルタミビルカプセル75mgで処方された場合

  • Rp) オセルタミビルカプセル75mg カプセル
  •    1日 回 朝夕食後 日分

1日量

  • オセルタミビルカプセル・・・カプセル
  • 力価・・・mg
  • 製剤量(オセルタミビルDS3%換算)・・・
  • 賦形剤(乳糖)量・・・
  • 分包数・・・

日量

  • オセルタミビルカプセル・・・カプセル
  • 力価・・・mg
  • 製剤量(オセルタミビルDS3%換算)・・・
  • 賦形剤(乳糖)量・・・
  • 分包数・・・

を調剤します。

オセルタミビルDS3%で処方され、後で修正する場合

  • Rp) オセルタミビルドライシロップ3% g
  •    1日 回 朝夕食後 日分

1日量

  • オセルタミビルカプセル・・・カプセル
  • 力価・・・mg
  • 製剤量(オセルタミビルDS3%換算)・・・
  • 賦形剤(乳糖)量・・・
  • 分包数・・・

日量

  • オセルタミビルカプセル・・・カプセル
  • 力価・・・mg
  • 製剤量(オセルタミビルDS3%換算)・・・
  • 賦形剤(乳糖)量・・・
  • 分包数・・・

を調剤します。

Q&A

Q&A(R4年度調剤報酬改定)

問1 インフルエンザが流行している状況下で、オセルタミビルリン酸塩のドライシロップ製剤の供給が限定されているため、保険薬局において同製剤が不足し、処方への対応が困難な際に、薬剤師が、処方医と相談の上、カプセル剤を脱カプセルし、賦形剤を加えるなどして調剤した場合、自家製剤加算を算定できるのか。

(答)「オセルタミビルリン酸塩ドライシロップの在庫逼迫に伴う協力依頼」(令和5年11月8日付け厚生労働省医政局医薬産業振興・医療情報企画課事務連絡)の記の3において、「医療機関及び薬局におかれては、オセルタミビルリン酸塩ドライシロップが不足している状況にあっても、当該品目を処方又は調剤する必要がある場合には、オセルタミビルリン酸塩カプセルを脱カプセルし、賦形剤を加えるなどの調剤上の工夫を行った上での調剤を検討いただきたいこと。」とされているなか、やむをえず当該対応を実施した場合には、自家製剤加算を算定して差し支えない。なお、このような場合には、レセプトの摘要欄に「オセルタミビルリン酸塩ドライシロップ製剤の不足のため」等のやむを得ない事情を記載すること。 また、この場合の薬剤料については、オセルタミビルリン酸塩カプセルの実際の投与量に相当する分(例えば、5日間でオセルタミビルとして合計262.5mg投与する場合は、オセルタミビルリン酸塩カプセル75mgの3.5カプセル分)を請求するものとする。

新型インフルエンザに係るタミフル等に関するQ&A

問1 新型インフルエンザの流行によりタミフルドライシロップ3%(成分名:オセルタミビルリン酸塩)の入手が困難な場合において、当該製剤の投与対象となる患者に対して、タミフルカプセル75mgを脱カプセルし、賦形剤を加えて調剤した上で交付した場合、薬剤料の算定は可能か。

(答) 新型インフルエンザの流行によりタミフルドライシロップ3%が入手困難な場合であって、当該薬剤の投与が必要な患者に対して、タミフルカプセル75mgを脱カプセルし調剤したものをタミフルドライシロップ3%の用法・用量に従い投与した場合に限り、薬剤料の算定は可能である。この場合、脱カプセルしたタミフルカプセル75mgに係る薬剤料については、オセルタミビルの実際の投与量に相当する分(例えば、5日間でオセルタミビルとして合計262.5mg投与する場合は、タミフルカプセル75mgの3.5カプセル分)を請求するものとし、院内処方の場合には医科レセプトの摘要欄に、院外処方の場合には調剤レセプトの摘要欄に、それぞれ「タミフルドライシロップ不足のため」等のやむを得ない事情を記載すること。
なお、タミフルドライシロップ3%の使用を優先することは当然であるが、その入手が困難であり、かつ、医療上その投与が必要と判断される状況においては、タミフルカプセル75mgを脱カプセルしてタミフルドライシロップ3%の用法・用量に従い投与することについて、本剤の服用方法や米国においても同様の方法が推奨されていることに鑑み、有効性・安全性上、ドライシロップ3%と異なるような特段の問題は生じないと考えている旨を医薬食品局審査管理課に確認済みであることを申し添える。

問2 問1のようにタミフルカプセル75mgを脱カプセルし、賦形剤を加えて調剤した上で交付した場合、保険薬局は自家製剤加算を算定できるのか。
また、入院中の患者に対して同様の調剤をした上で投薬を行った場合には、保険医療機関は院内製剤加算を算定できるのか。

(答)タミフルドライシロップ3%が入手困難な場合であれば、それぞれ算定できる。

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