痛風・高尿酸血症とは

高尿酸血症の定義

高尿酸血症は、尿酸の溶解度に基づいて性・年齢を問わず、血漿中の尿酸溶解度である7.0mg/dLを正常上限とし、これを超えるものをいいます。

血清尿酸値は、女性ホルモンに尿酸排泄促進作用があるため、男女間で差がありますが、閉経後の女性については女性ホルモンが減るために、血清尿酸値が上昇し、男女の差が小さくなります。

痛風の定義

生体内には、通常1200mgの尿酸プールが存在し、1日尿酸産生量はおよそ700mg/日であり、このうち約500mg/日が尿中に排泄され、約200mg/日が消化液、汗などに排泄される。

その大部分が尿中に排泄されることから、腎髄質に尿酸塩沈着による慢性間質性腎炎、高血圧や糖尿病の合併と重なった腎細動脈硬化(腎臓の血管は細い)のような腎障害が起こる可能性もある。

痛風はこのような腎障害らとともに高尿酸血症を基盤として起こる全身性疾患であり、足の親指の付け根の関節などに激しい痛みを伴う関節炎を繰り返すことを特徴とする。

一般には、痛むのは一箇所で、発作は1日のうちで体温が最も下がりやすい夜中に起こりやすいです。

痛風関節炎は血中に溶け切れなくなった尿酸塩が関節包内に析出することで発症するが、急性期に尿酸降下剤などで尿酸値を下げると関節に沈着した尿酸塩が溶解し、返って発作を誘発する恐れがある。 したがって、痛風治療は、急性期を脱し、痛風発作をほとんど起さなくなった段階から開始する。

尿酸は、プリン体を含む食物、ATPらの最終代謝物であり、何らかの原因でプリン代謝に異常が生じると過剰な 尿酸が組織に沈着し、関節炎、腎障害を引き起こします。

原因は尿酸排泄低下によるもの(60%)と尿酸産生過剰によるもの(20%)、その両方によるもの(20%)に大別されます。尿酸産生過剰型の中には、腸管から糞便中への尿酸排泄が低下することで、見かけ上尿酸産生過剰型の症状を呈する腎外排泄低下型の病型も提唱されている。

尿酸排泄低下(60%) 腎機能の低下、高乳酸血症、遺伝的排泄低下
尿酸産生過剰(20%) 大酒、大食い
両方(20%)  

高尿酸血症の病型分類の方法としてしばしば簡便法(感度54%、特異度68%)が用いられる。

簡便法:尿中尿酸濃度/尿中クレアチニン濃度=0.5以下(尿酸排泄低下型)、0.5超(尿酸産生過剰型)

として判断される。

尿中クレアチニン濃度が上がる=腎機能低下による尿酸値上昇だと、尿酸排泄低下型と判断される感じかな。

痛風を放置すると、シュウ酸Caや尿酸の結晶が出現し、尿酸結晶の塊である「痛風結節」ができたり、腎不全になることがあるので早めに受診するようにしてください。

関連ページ

コメントor補足情報orご指摘あればをお願いします。

(件名or本文内でキーワード検索できます)



  • << 前のページ
  • 次のページ >>
ページトップへ