クラバモックスの調剤・計算について

クラバモックス(懸濁液を調整する場合)はたまにでたりすると添付文書の下記の記載

調製方法
  容器に以下に示す容量の約3分の2の水を先に加え、激しく振り混ぜた後、残りの水を加えて更に振り混ぜる。

容器:10.1g瓶(懸濁時50mL)
  加える水の量:45mL
  1日量:0.75mL/kg

に悩む人もいるのではなかろうか?

実際に調剤せず監査しかしない場合とかはこれでは正直分からない。能書では加える水の量50mlとなってるし。

クラバモックスにはボトル製剤と分包品が存在し、ボトル製剤には10.1gのクラバモックスが入っていて、それ全部を懸濁液として調整するためには水を45ml加えろという意味なようだ。

調整後の懸濁液を使用して調剤する場合は、10kgあたり7.5ml/日(4日分であれば30ml)懸濁液を量りとり、8等分するが、もちろん、体重換算表でgを量って、そこに水を1gあたり4.5ml加える調整方法でも構わない。

ただ、量りとるだけであれば問題ないが、分包機で撒くと飛散するらしいので注意する。

普通はクラバモックスの製剤の中の説明文書を見て調剤することだろう。

ドライシロップの調剤量

分包品を使用している場合は、次の体重換算による服用量を目安とし、症状に応じて適宜投与量を決める。すなわち、分包品を使用すればわざわざ懸濁してお渡しする必要がないため楽です。(その分下痢の副作用は起こりやすいみたいですが)

1日量(ドライシロップとして):1.01g
体重:6~10kg

1日量(ドライシロップとして):2.02g
体重:11~16kg

1日量(ドライシロップとして):3.03g
体重:17~23kg

1日量(ドライシロップとして):4.04g
体重:24~30kg

1日量(ドライシロップとして):5.05g
体重:31~36kg

1日量(ドライシロップとして):6.06g
体重:37~39kg

分包品を使用しない(ボトル品)場合は、約1.5g/10kg/日で計算して、懸濁液を調整する。

実際の懸濁液の調剤1

下記の換算表を見ながら調剤することになる。

例えば、体重10kgだとすると、1日量のクラバモックスDS量は1.5gとなって、処方量が4日分なら、全量で6gとなる。

調整後の懸濁液の総量は、1日量が7.5mlなので、処方量が4日分なら、全量で30mlとなる。

加える水の量は、「1gあたり4.5ml」ということなので、6*4.5=27mlとなる。

クラバモックスDS(6g)+水(27ml)=調整後の懸濁液(30ml)というわけだ。

あとは、水の2/3量(18ml)と粉を混ぜ、最後に残りの1/3量(9ml)を混ぜて、30mlのシロップ瓶とかに入れて、1日2回で4日分なんで、うまく8等分できる目盛りを選べば良い。

実際の懸濁液の調剤2

体重が25kgで、処方量が3.8g/日で1日2回で4日分だったとする。

換算表より、18.8ml×4で、出来上がりの懸濁液は75.2mlになるが、こんな容器はない。そのため、一番近く8等分できる目盛り量に合わせることになる。

たまたま100mlの容器の100ml満タン量だとしたら、加える水の量は、15.2×4.5(3.8g×4日分×4.5ml)で68.4mlに(100-75.2)を加えて、93.2mlとなる。

その2/3の62mlを先に加えて、1/3の31mlを最後に加えると、調整後は100mlとなる。

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記事No966 題名:Re:事務様 投稿者:管理人tera 投稿日:2019-05-30 07:30:21

精製水が薬価基準に収載されている医薬品(液剤)であることを考えれば、処方箋に記載されており、計量し、混合するのであれば算定は可能で、薬剤料も算定可能かと考えます。
しかしながら、このケースは他シロップ剤のメスアップ同様、算定した経験がないので出してみて返戻でどうかに委ねられるとしか言えません。申し訳ないです。


記事No962 題名:クラバモックスDSについて 投稿者:事務 投稿日:2019-05-27 22:10:33

クラバモックスDSを精製水と混ぜ、水剤とした場合、計量混合加算はとれますか?また、精製水の薬剤料はとれますか?


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