ビラノアの作用機序
適応
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒→アトピー性皮膚炎としての適応はないが、そう痒にて使用可能。
用法用量
成人のみ、1回20mgを1日1回空腹時に経口投与。(食事の前後2時間開ける)
Tmaxは1時間、t1/2は10.54時間。
食後(高脂肪食=900kcal)投与では、ACUが約40%低下する。

薬効薬理
ヒスタミンH1受容体選択的拮抗薬であり、H2、H3、H4及びムスカリン受容体に対しては阻害作用を示さない。
効果
セチリジンとの比較試験(膨疹、紅斑)で優位性(n=12)、フェキソフェナジンとのTNSS平均値比較にて優位性(n=126~)。
副作用
副作用発現率は、2.4%(n=675)で、眠気、口渇、頭痛が主。
大脳皮質におけるヒスタミンH1受容体占拠率はゼロ(計算式上ではマイナス)。計算式は、H1RO(%)=100×(プラセボの受容体結合能-抗ヒスタミン薬の受容体結合能)/プラセボの受容体結合能。

仮にビラノアの脳内ヒスタミン受容体ブロック率をゼロとするならば、マイナスにはなりようがないのだが、ビラノアはアレグラやクラリチンと同じようにP糖蛋白の基質であって、脳内へ取り込まれても脳外へと排泄される。つまりは、一旦脳内で受容体に結合してしまうために、結合能:プラセボ<ビラノア、となるとのこと。プラセボはヒドロキシジンで、比較的占拠率が高いものなのにマイナスになるってことは、脳外排泄がそれだけすごいってこと??
P糖蛋白なんか個人差があるため、眠気の副作用はこれまた個人差有り。
相互作用
グレープフルーツジュースでCmaxとAUCが低下する。この血漿中ビラスチン濃度の低下はグレープフルーツジュースによるビラスチンの消化管からの吸収阻害に起因すると推察されたが機序は不明である。
- 参考・引用元
- ビラノア総合製品情報概要ダイジェスト版(大鵬薬品工業)
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記事No905 題名:Re:久積様 投稿者:管理人tera 投稿日:2019-03-12 11:37:26
引用文献を写しただけなので詳しい詳細は自分もわからないのですが、受容体結合能と受容体占拠率の違いなど細かい部分の理解が必要なのかなと思います。
ここでのプラセボはヒドロキシジンであり、プラセボの受容体結合能の単位がどうであれ、解離率等の何かしらの結合能力を数値化したものと考えられる。
受容体占拠率はプラセボに対してのパーセンテージなので、両方薬剤の結合能を使ってもとめているのでしょう。
つまり、プラセボ(ここではヒドロキシジン)の受容体結合能とは、遊離型のプラセボの濃度、受容体の濃度、結合型の濃度を基にして算出した結合定数ないし解離定数であると考えます。
記事No900 題名:質問 投稿者:久積 投稿日:2019-03-11 17:37:20
プラセボの受容体結合能とはどういう意味でしょうか。
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