塩素除去
塩素がアトピーによくないといわれるゆえんは、塩素の持つ酸化作用にあります。
塩素は水と反応して塩酸と次亜塩素酸になり、この次亜塩素酸(HClO)が水道水の殺菌作用に使用されています。
酸化と言うのは、簡単に言えば十円玉が茶色になることですが、化学的にいえば、+(プラス)が増えるということです。つまりマイナスの電荷を持つ電子を物質から引き抜いてしまって 皮膚でいえば、たんぱく質の構造を変化させてしまうということです。
人に対しては害があると考えられる反面、微生物の細胞膜やら細胞壁を壊して殺してしまう有益な作用(殺菌作用)も持っています。
基本的には作用機序はイソジンなどと同じですが、ClとIでは酸化力がかなり違うため、イソジンよりは強力です。
流し始めの何分かは使わないようにすればだいぶ塩素の効果は薄まりますが、夏のように最近繁殖がしやすい環境の場合は塩素濃度は一般に高く、影響も受けやすくなります。
水道水と塩素
上水(飲料水)は、
原水―→沈殿(薬品・普通)―→ろ過(急速・緩速)―→消毒(塩素・オゾン・活性炭)
という流れを経て供給される。
急速ろ過法
薬品沈殿(硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウムなど、酸化Alは×)→フロック形成→吸着ろ過
緩速ろ過の40倍の除去効果(ろ過速度が速いため
※薬品凝集沈殿・・・凝集剤(硫酸バンド)を入れて混和
緩速ろ過法
普通沈殿(粗い懸濁物の除去)→好気的微生物で分解→吸着ろ過
フミン質(有機物)の除去効果は低い
塩素消毒
塩素消毒に用いる塩素は次亜塩素酸である(殺菌効果:HClO>ClO->クロラミン(塩化アンモニウム))
アミン + HClO → クロラミン
フミン質 + HClO → トリハロメタン
といった反応により消毒されるが、塩素Clはトリハロメタンの形で体内に入り、活性酸素と反応して炎症起因物質として働くといわれる。
◆オゾン消毒
殺菌効果は塩素消毒より高い。不安定なので塩素消毒とあわせて行う。処理の後には活性炭処理をする。
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