結核医療(10)・結核入院医療(11)
概要
結核予防法は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)に統合されました。
結核医療は、他の人に感染する危険性のない結核で通院を要するもの、結核入院医療は、他の人に感染する危険のある結核で入院の必要があるものです。
感染症法第37条の2に基づき、6ヶ月間を超えない期間で必要な費用の一部が公費負担となる。公費の対象薬は交付される患者票(都道府県より交付)に記載されている品目に限る。
ほかの公費とは違い薬学管理料(薬剤服用歴管理指導料等)は給付の対象とならない(健康保険で請求する)。
- 結核医療の基準
- 「結核医療の基準」の一部改正について
- 結核医療費補助金の公費負担の範囲について・・・結核医療を行う上で必要不可欠な処置であるかどうかが判断基準。明確に示されていないが服薬管理指導料や調剤管理料を含む薬学管理料は結核の公費には含めないと解釈。
結核医療(10)は、95%は保険+公費で賄われ、残りの5%を患者さんが負担します。
結核入院医療(11)は、所得税の合計額が147万円以下であれば全額公費、超えるようなら自己負担額2万円が付加されます。
指定・辞退・変更
結核医療機関の指定・辞退は、保健所に所定の形式(県によりバラバラなよう)で申請書を提出することで行います。
変更は、医療機関の名称と所在地、開設者の名前と住所が変わった場合のみ必要となります。
感染症法第三十七条の二(結核患者の医療)
都道府県は、結核の適正な医療を普及するため、その区域内に居住する結核患者又はその保護者から申請があったときは、当該結核患者が結核定医療機関において厚生労働省令で定める医療を受けるために必要な費用の百分の九十五に相当する額を負担することができる。
2 前項の申請は、当該結核患者の居住地を管轄する保健所長を経由して都道府県知事に対してしなければならない。
3 都道府県知事は、前項の申請に対して決定をするには、当該保健所について置かれた第二十四条第一項に規定する協議会の意見を聴かなけばならない。
4 第一項の申請があってから六月を経過したときは、当該申請に基づく費用の負担は、打ち切られるものとする。
感染症法施行規則第二十条の二(医療の種類)
法第三十七条の二第一項に規定する厚生労働省令で定める医療は、結核性疾患に対して行う次の各号に掲げる医療(第一号から第四号までに掲げる医療にあっては、厚生労働大臣の定める基準によって行う医療に限る。)とする。
- 一 化学療法
- 二 外科的療法
- 三 骨関節結核の装具療法
- 四 前三号に掲げる医療に必要なエックス線検査及び結核菌検査
- 五 第二号及び第三号に掲げる医療に必要な処置その他の治療
- 六 第二号及び第三号に掲げる医療に必要な病院又は診療所への収容(食事の給与及び寝具設備を除く。)
感染症法施行規則第二十条の三(結核患者の医療に係る費用負担の申請)
法第三十七条の二に規定する申請は、次に掲げる事項を記載した申請書を提出して行うものとする。
- 一 結核患者の住所、氏名、生年月日、性別及び個人番号
- 二 申請者が結核患者の保護者の場合にあっては、当該保護者の住所、氏名(保護者が法人であるときは、当該法人の主たる事務所の所在地及び名称)及び個人番号並びに結核患者との関係
- 三 結核患者が法第三十九条に規定する者に該当する場合にあっては、その旨
2 前項の申請書には、次に掲げるものを添付しなければならない。
- 一 当該医療を受けようとする医師の診断書
- 二 肺結核、粟粒結核、結核性胸膜炎又は結核性膿胸であるときは胸部の、腎結核、尿管結核又は性器結核であるときは造影法による腎、尿管又は性器の、骨関節結核であるときは骨及び関節のエックス線直接撮影写真であって申請前三月以内に撮影したもの
3 都道府県知事は、第一項の申請書の提出を受けたときは、保健所長が申請書を受理した日から一月以内に法第三十七条の二第一項の規定によって費用を負担するか否かを決定し、負担すべき旨を決定したときは、速やかに患者票を申請者に交付しなければならない。
4 前項の患者票の交付を受けた者は、医療を受け又は受けさせるに当たっては、患者票を法第三十八条第二項の規定によって指定された結核指定医療機関に提示しなければならない。
5 法第三十七条の二第一項の規定によって費用の負担を受けている者又はその保護者は、その医療を受ける病院又は診療所を変更しようとするときは、あらかじめ結核患者の居住地を管轄する保健所長を経由して、都道府県知事に届け出なければならない。
6 第三項の患者票の交付を受けた者は、その結核患者について医療を受ける必要が無くなったときは、速やかに、患者票を保健所長を経由して都道府県知事に返納しなければならない。
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記事No2216 題名:Re:CoCo様 投稿者:管理人tera 投稿日:2022-07-21 16:30:52
空いた時間に調べておりましたが、法文上明確に不可とされる記載までは見つけられませんでした。
しかしながら個人的には薬学管理料は10には含めないという解釈でよいのかなと思います。
記事No2211 題名:薬学管理料について 投稿者:CoCo 投稿日:2022-07-16 23:42:41
質問させていただきます。
10の薬学管理料は適応外とありますが、今年できた調剤管理料は適応外なのでしょうか?
ご教示お願いします。
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