国民健康保険法
(令和8年4月1日施行まで)
第一条(この法律の目的)
この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もつて社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする。
第二条(国民健康保険)
国民健康保険は、被保険者の疾病、負傷、出産又は死亡に関して必要な保険給付を行うものとする。
第三条(保険者)
都道府県は、当該都道府県内の市町村(特別区を含む。以下同じ。)とともに、この法律の定めるところにより、国民健康保険を行うものとする。
2 国民健康保険組合は、この法律の定めるところにより、国民健康保険を行うことができる。
第四条(国及び都道府県の義務)
国は、国民健康保険事業の運営が健全に行われるよう必要な各般の措置を講ずるとともに、第一条に規定する目的の達成に資するため、保健、医療及び福祉に関する施策その他の関連施策を積極的に推進するものとする。
2 都道府県は、安定的な財政運営、市町村の国民健康保険事業の効率的な実施の確保その他の都道府県及び当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の健全な運営について中心的な役割を果たすものとする。
3 市町村は、被保険者の資格の取得及び喪失に関する事項、国民健康保険の保険料(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定による国民健康保険税を含む。第十一条第二項、第五十四条の三第一項、第二項及び第五項、第六十三条の二、第八十一条の二第一項各号並びに第十一項第二号及び第三号並びに第八十二条の二第二項第二号及び第三号並びに第六項において同じ。)の徴収、保健事業の実施その他の国民健康保険事業を適切に実施するものとする。
4 都道府県及び市町村は、前二項の責務を果たすため、保健医療サービス及び福祉サービスに関する施策その他の関連施策との有機的な連携を図るものとする。 >
>5 都道府県は、第二項及び前項に規定するもののほか、国民健康保険事業の運営が適切かつ円滑に行われるよう、国民健康保険組合その他の関係者に対し、必要な指導及び助言を行うものとする。
第五条(被保険者)
都道府県の区域内に住所を有する者は、当該都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険の被保険者とする。
第六条(適用除外)
前条の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者は、都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険(以下「都道府県等が行う国民健康保険」という。)の被保険者としない。
- 一 健康保険法(大正十一年法律第七十号)の規定による被保険者。ただし、同法第三条第二項の規定による日雇特例被保険者を除く。
- 二 船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)の規定による被保険者
- 三 国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)又は地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)に基づく共済組合の組合員
- 四 私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)の規定による私立学校教職員共済制度の加入者
- 五 健康保険法の規定による被扶養者。ただし、同法第三条第二項の規定による日雇特例被保険者の同法の規定による被扶養者を除く。
- 六 船員保険法、国家公務員共済組合法(他の法律において準用する場合を含む。)又は地方公務員等共済組合法の規定による被扶養者
- 七 健康保険法第百二十六条の規定により日雇特例被保険者手帳の交付を受け、その手帳に健康保険印紙をはり付けるべき余白がなくなるに至るまでの間にある者及び同法の規定によるその者の被扶養者。ただし、同法第三条第二項ただし書の規定による承認を受けて同項の規定による日雇特例被保険者とならない期間内にある者及び同法第百二十六条第三項の規定により当該日雇特例被保険者手帳を返納した者並びに同法の規定によるその者の被扶養者を除く。
- 八 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)の規定による被保険者
- 九 生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)による保護を受けている世帯(その保護を停止されている世帯を除く。)に属する者
- 十 国民健康保険組合の被保険者
- 十一 その他特別の理由がある者で厚生労働省令で定めるもの
第七条(資格取得の時期)
都道府県等が行う国民健康保険の被保険者は、都道府県の区域内に住所を有するに至つた日又は前条各号のいずれにも該当しなくなつた日から、その資格を取得する。
第八条(資格喪失の時期)
都道府県等が行う国民健康保険の被保険者は、都道府県の区域内に住所を有しなくなつた日の翌日又は第六条十一号に該当するに至つた日の翌日から、その資格を喪失する。ただし、都道府県の区域内に住所を有しなくなつた日に他の都道府県の区域内に住所を有するに至つたときは、その日から、その資格を喪失する。
都道府県等が行う国民健康保険の被保険者は、第六条第一号から第十号までのいずれかに該当するに至つた日から、その資格を喪失する。
第八条の二(退職被保険者等)
市町村が行う国民健康保険の被保険者(老人保健法 (昭和五十七年法律第八十号)の規定による医療を受けることができる者を除く。)のうち、次に掲げる法令に基づく老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付を受けることができる者であつて、これらの法令の規定による被保険者、組合員若しくは加入者であつた期間(当該期間に相当するものとして政令で定める期間を含む。)又はこれらの期間を合算した期間(以下この項及び第百十三条の二第二項において「年金保険の被保険者等であつた期間」という。)が二十年(その受給資格期間たる年金保険の被保険者等であつた期間が二十年未満である当該年金たる給付を受けることができる者にあつては、当該年金たる給付の区分に応じ政令で定める期間)以上であるか、又は四十歳に達した月以後の年金保険の被保険者等であつた期間が十年以上であるものは、退職被保険者とする。ただし、当該年金たる給付の支給がその者の年齢を事由としてその全額につき停止されている者については、この限りでない。
- 一 厚生年金保険法 (昭和二十九年法律第百十五号)
- 二 恩給法 (大正十二年法律第四十八号。他の法律において準用する場合を含む。)
- 三 国家公務員共済組合法
- 四 国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法 (昭和三十三年法律第百二十九号)
- 五 地方公務員等共済組合法
- 六 地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法 (昭和三十七年法律第百五十三号)
- 七 私立学校教職員共済法
- 八 地方公務員の退職年金に関する条例
- 九 旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法 (昭和二十五年法律第二百五十六号)
2 市町村が行う国民健康保険の被保険者であつて、次の各号のいずれかに該当するものは、退職被保険者の被扶養者とする。ただし、老人保健法 の規定による医療を受けることができる者を除く。
- 一 退職被保険者の直系尊属、配偶者(届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この項において同じ。)その他三親等内の親族であつて、その退職被保険者と同一の世帯に属し、主としてその者により生計を維持するもの
- 二 退職被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの父母及び子であつて、その退職被保険者と同一の世帯に属し、主としてその者により生計を維持するもの
- 三 前号の配偶者の死亡後における父母及び子であつて、引き続きその退職被保険者と同一の世帯に属し、主としてその者により生計を維持するもの
第九条(届出等)
世帯主は、厚生労働省令で定めるところにより、その世帯に属する被保険者の資格の取得及び喪失に関する事項その他必要な事項を市町村に届け出なければならない。。
2 世帯主と同一の世帯に属する全て又は一部の被保険者が第三十六条第三項に規定する電子資格確認を受けることができない状況にあるときは、当該世帯主は、厚生労働省令で定めるところにより、当該世帯主が住所を有する市町村に対し、当該状況にある被保険者の資格に係る情報として厚生労働省令で定める事項を記載した書面の交付又は当該事項の電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて厚生労働省令で定めるものをいう。以下この項から第四項までにおいて同じ。)による提供を求めることができる。この場合において、当該市町村は、厚生労働省令で定めるところにより、速やかに、当該書面の交付の求めを行つた世帯主に対しては当該書面を交付するものとし、当該電磁的方法による提供の求めを行つた世帯主に対しては当該事項を電磁的方法により提供するものとする。
3 前項の規定により同項の書面の交付を受け、又は電磁的方法により同項の厚生労働省令で定める事項の提供を受けた世帯主と同一の世帯に属する被保険者は、当該書面又は当該事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを提示することにより、第三十六条第三項本文(第五十二条第六項、第五十二条の二第三項、第五十三条第四項及び第五十四条の三第七項において準用する場合を含む。)、第五十四条の二第三項(第五十四条の三第七項において準用する場合を含む。)又は第五十四条の五第一項の確認を受けることができ。
4 世帯主は、その世帯に属する全て又は一部の被保険者の資格に係る事実の確認のため、厚生労働省令で定めるところにより、当該世帯主が住所を有する市町村に対し、当該事実を記載した書面の交付又は当該書面に記載すべき事項の電磁的方法による提供を求めることができる。この場合において、当該市町村は、厚生労働省令で定めるところにより、当該書面の交付の求めを行つた世帯主に対しては当該書面を交付するものとし、当該電磁的方法による提供の求めを行つた世帯主に対しては当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供するものとする。
5 世帯主は、その世帯に属する被保険者がその資格を喪失したときは、厚生労働省令の定めるところにより、速やかに、市町村にその旨を届け出なければならない。
6 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第二十二条から第二十四条まで、第二十五条、第三十条の四十六又は第三十条の四十七の規定による届出があつたとき(当該届出に係る書面に同法第二十八条の規定による付記がされたときに限る。)は、その届出と同一の事由に基づく第一項又は前項の規定による届出があつたものとみなす。
7 前各項に規定するもののほか、被保険者に関する届出及び被保険者の資格に関する確認に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第三十六条(療養の給付)
市町村及び組合は、被保険者の疾病及び負傷に関しては、次の各号に掲げる療養の給付を行う。ただし、当該被保険者の属する世帯の世帯主又は組合員が当該被保険者について第五十四条の三第一項又は第二項本文の規定の適用を受けている間は、この限りでない。
- 一 診察
- 二 薬剤又は治療材料の支給
- 三 処置、手術その他の治療
- 四 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
- 五 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
- 六 一部保険外療養(健康保険法第六十三条第二項第六号に規定する一部保険外療養をいう。以下同じ。)
2 次に掲げる療養に係る給付は、前項の給付に含まれないものとする。
- 一 食事の提供たる療養であつて前項第五号に掲げる療養と併せて行うもの(医療法 (昭和二十三年法律第二百五号)第七条第二項第四号 に規定する療養病床への入院及びその療養に伴う世話その他の看護であつて、当該療養を受ける際、七十歳に達する日の属する月の翌月以後である被保険者(以下「特定長期入院被保険者」という。)に係るものを除く。以下「食事療養」という。)
- 二 次に掲げる療養であつて前項第五号に掲げる療養と併せて行うもの(特定長期入院被保険者に係るものに限る。以下「生活療養」という。)
- イ 食事の提供たる療養
- ロ 温度、照明及び給水に関する適切な療養環境の形成たる療養
- 三 評価療養(健康保険法第六十三条第二項第三号 に規定する評価療養をいう。以下同じ。)
- 四 患者申出療養(健康保険法第六十三条第二項第四号に規定する患者申出療養をいう。以下同じ。)
- 五 選定療養(健康保険法第六十三条第二項第四号 に規定する選定療養をいう。以下同じ。)
3 被保険者が第一項の給付を受けようとするときは、自己の選定する保険医療機関等(保険医療機関(健康保険法第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関をいう。以下同じ。)又は同号に規定する保険薬局をいう。以下同じ。)から、電子資格確認(保険医療機関等から療養を受けようとする者、第五十四条の二第一項に規定する指定訪問看護事業者から同項に規定する指定訪問看護を受けようとする者又は分娩取扱保険医療機関(同法第五十八条第三項に規定する分娩取扱保険医療機関をいう。以下同じ。)若しくは指定助産所(同法第九十八条の二第一項第一号に規定する指定助産所をいう。以下同じ。)から分娩の手当を受けようとする者が、市町村又は組合に対し、個人番号カード(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第二条第七項に規定する個人番号カードをいう。)に記録された利用者証明用電子証明書(電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律(平成十四年法律第百五十三号)第二十二条第一項に規定する利用者証明用電子証明書をいう。)を送信する方法その他の厚生労働省令で定める方法により、被保険者の資格に係る情報(保険給付に係る費用の請求に必要な情報を含む。)の照会を行い、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、市町村又は組合から回答を受けて当該情報を当該保険医療機関等、指定訪問看護事業者又は分娩取扱保険医療機関若しくは指定助産所に提供し、当該保険医療機関等、指定訪問看護事業者又は分娩取扱保険医療機関若しくは指定助産所から被保険者であることの確認を受けることをいう。以下同じ。)その他厚生労働省令で定める方法(以下「電子資格確認等」という。)により、被保険者であることの確認を受け、第一項の給付を受けるものとする。ただし、厚生労働省令で定める場合に該当するときは、当該確認を受けることを要しない。
第四十条(保険医療機関等の責務)
保険医療機関若しくは保険薬局(以下「保険医療機関等」という。)又は保険医若しくは保険薬剤師(健康保険法第六十四条 に規定する保険医又は保険薬剤師をいう。以下同じ。)が、国民健康保険の療養の給付を担当し、又は国民健康保険の診療若しくは調剤に当たる場合の準則については、同法第七十条第一項 及び第七十二条第一項 の規定による厚生労働省令の例による。
2 前項の場合において、同項に規定する厚生労働省令の例により難いとき又はよることが適当と認められないときの準則については、厚生労働省令で定める。
第四十一条(厚生労働大臣又は都道府県知事の指導)
保険医療機関等は療養の給付に関し、保険医及び保険薬剤師は国民健康保険の診療又は調剤に関し、厚生労働大臣又は都道府県知事の指導を受けなければならない。
2 厚生労働大臣又は都道府県知事は、前項の指導をする場合において、必要があると認めるときは、診療又は調剤に関する学識経験者をその関係団体の指定により指導に立ち会わせるものとする。ただし、関係団体が指定を行わない場合又は指定された者が立ち会わない場合は、この限りでない。
第四十二条(療養の給付を受ける場合の一部負担金)
第三十六条第三項の規定により保険医療機関等について療養の給付を受ける者は、その給付を受ける際、次の各号の区分に従い、当該給付につき第四十五条第二項又は第三項の規定により算定した額に当該各号に掲げる割合を乗じて得た額を、一部負担金として、当該保険医療機関等に支払わなければならない。
- 一 三歳に達する日の属する月の翌月以後であつて七十歳に達する日の属する月以前である場合 十分の三
- 二 三歳に達する日の属する月以前である場合 十分の二
- 三 七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合(次号に掲げる場合を除く。) 十分の一
- 四 七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合であつて、当該療養の給付を受ける者の属する世帯に属する被保険者(七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合に該当する者その他政令で定める者に限る。)について政令の定めるところにより算定した所得の額が政令で定める額以上であるとき 十分の三
2 保険医療機関等は、前項の一部負担金(第四十三条第一項の規定により一部負担金の割合が減ぜられたときは、同条第二項に規定する保険医療機関等にあつては、当該減ぜられた割合による一部負担金とし、第四十四条第一項第一号の措置が採られたときは、当該減額された一部負担金とする。)の支払を受けるべきものとし、保険医療機関等が善良な管理者と同一の注意をもつてその支払を受けることに努めたにもかかわらず、なお被保険者が当該一部負担金の全部又は一部を支払わないときは、市町村及び組合は、当該保険医療機関等の請求に基づき、この法律の規定による徴収金の例によりこれを処分することができる。
第四十二条の二
前条第一項の規定により一部負担金を支払う場合においては、同項の一部負担金の額に五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。
第四十三条
保険者は、政令の定めるところにより、条例又は規約で、第四十二条第一項に規定する一部負担金の割合を減ずることができる。
2 前項の規定により一部負担金の割合が減ぜられたときは、保険者が開設者の同意を得て定める保険医療機関等について療養の給付を受ける被保険者は、第四十二条第一項の規定にかかわらず、その減ぜられた割合による一部負担金を当該保険医療機関等に支払うをもつて足りる。
3 第一項の規定により一部負担金の割合が減ぜられた場合において、被保険者が前項に規定する保険医療機関等以外の保険医療機関等について療養の給付を受けたときは、保険者は、当該被保険者が第四十二条第一項の規定により当該保険医療機関等に支払つた一部負担金と第一項の規定により減ぜられた割合による一部負担金との差額を当該被保険者に支給しなければならない。
4 前条の規定は、第二項の場合における一部負担金の支払について準用する。
第四十四条
市町村及び組合は、特別の理由がある被保険者で、保険医療機関等に第四十二条又は前条の規定による一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、次の各号の措置を採ることができる。
- 一 一部負担金を減額すること。
- 二 一部負担金の支払を免除すること。
- 三 保険医療機関等に対する支払に代えて、一部負担金を直接に徴収することとし、その徴収を猶予すること。
2 前項の措置を受けた被保険者は、第四十二条第一項及び前条第二項の規定にかかわらず、前項第一号の措置を受けた被保険者にあつては、その減額された一部負担金を保険医療機関等に支払うをもつて足り、同項第二号又は第三号の措置を受けた被保険者にあつては、一部負担金を保険医療機関等に支払うことを要しない。
3 第四十二条の二の規定は、前項の場合における一部負担金の支払について準用する。
第四十五条(保険医療機関等の診療報酬)
市町村及び組合は、療養の給付に関する費用を保険医療機関等に支払うものとし、保険医療機関等が療養の給付に関し市町村又は組合に請求することができる費用の額は、療養の給付に要する費用の額から、当該療養の給付に関し被保険者(第五十七条に規定する場合にあつては、当該被保険者の属する世帯の世帯主又は組合員)が当該保険医療機関等に対して支払わなければならない一部負担金に相当する額を控除した額とする。
2 前項の療養の給付に要する費用の額の算定については、健康保険法第七十六条第二項の規定による厚生労働大臣の定めの例による。
3 市町村及び組合は、都道府県知事の認可を受け、保険医療機関等との契約により、当該保険医療機関等において行われる療養の給付に関する第一項の療養の給付に要する費用の額につき、前項の規定により算定される額の範囲内において、別段の定めをすることができる。
4 市町村及び組合は、保険医療機関等から療養の給付に関する費用の請求があつたときは、第四十条に規定する準則並びに第二項に規定する額の算定方法及び前項の定めに照らして審査した上、支払うものとする。
5 市町村及び組合は、前項の規定による審査及び支払に関する事務を都道府県の区域を区域とする国民健康保険団体連合会(加入している都道府県、市町村及び組合の数がその区域内の都道府県、市町村及び組合の総数の三分の二に達しないものを除く。)又は社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)による社会保険診療報酬支払基金(以下「支払基金」という。)に委託することができる。
6 国民健康保険団体連合会は、前項の規定及び健康保険法第七十六条第五項の規定による委託を受けて行う診療報酬請求書の審査に関する事務のうち厚生労働大臣の定める診療報酬請求書の審査に係るものを、一般社団法人又は一般財団法人であつて、審査に関する組織その他の事項につき厚生労働省令で定める要件に該当し、当該事務を適正かつ確実に実施することができると認められるものとして厚生労働大臣が指定するものに委託することができる。
7 前項の規定により厚生労働大臣の定める診療報酬請求書の審査に係る事務の委託を受けた者は、当該診療報酬請求書の審査を厚生労働省令で定める要件に該当する者に行わせなければならない。
8 前各項に規定するもののほか、保険医療機関等の療養の給付に関する費用の請求に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第四十五条の二(保険医療機関等の報告等)
厚生労働大臣又は都道府県知事は、療養の給付に関して必要があると認めるときは、保険医療機関等若しくは保険医療機関等の開設者若しくは管理者、保険医、保険薬剤師その他の従業者であつた者(以下この項において「開設者であつた者等」という。)に対し報告若しくは診療録その他の帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、保険医療機関等の開設者若しくは管理者、保険医、保険薬剤師その他の従業者(開設者であつた者等を含む。)に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは保険医療機関等について設備若しくは診療録、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定による質問又は検査を行う場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
4 第四十一条第二項の規定は、第一項の規定による質問又は検査について準用する。
5 都道府県知事は、保険医療機関等につきこの法律による療養の給付に関し健康保険法第八十条 の規定による処分が行われる必要があると認めるとき、又は保険医若しくは保険薬剤師につきこの法律による診療若しくは調剤に関し健康保険法第八十一条 の規定による処分が行われる必要があると認めるときは、理由を付して、その旨を厚生労働大臣に通知しなければならない。
第四十六条(健康保険法 の準用)
健康保険法第六十四条 及び第八十二条第一項 の規定は、本法による療養の給付について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
第五十三条(保険外併用療養費)
市町村及び組合は、被保険者が自己の選定する保険医療機関等について評価療養、患者申出療養、選定療養又は一部保険外療養を受けたときは、当該被保険者の属する世帯の世帯主又は組合員に対し、その療養に要した費用について、保険外併用療養費を支給する。ただし、当該世帯主又は組合員が当該被保険者について第五十四条の三第一項又は第二項本文の規定の適用を受けている間は、この限りでない。
2 評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けた場合(当該評価療養、患者申出療養又は選定療養と併せて一部保険外療養を受けた場合を除く。)における保険外併用療養費の額は、第一号に規定する額(当該療養に食事療養が含まれるときは、当該額及び第二号に規定する額の合算額、当該療養に生活療養が含まれるときは、当該額及び第三号に規定する額の合算額)とする。
- 一 当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)につき健康保険法第八十六条第二項第一号の規定による厚生労働大臣の定めの例により算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額とする。)から、その額に第四十二条第一項各号の区分に応じ、同項各号に掲げる割合(第四十三条第一項の規定により一部負担金の割合が減ぜられたときは、当該減ぜられた割合とする。)を乗じて得た額(療養の給付に係る第四十二条第一項の一部負担金について第四十四条第一項各号の措置が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額とする。)を控除した額
- 二 当該食事療養につき健康保険法第八十五条第二項の規定による厚生労働大臣の定める基準の例により算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額とする。)から、食事療養標準負担額を控除した額
- 三 当該生活療養につき健康保険法第八十五条の二第二項の規定による厚生労働大臣の定める基準の例により算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額とする。)から、生活療養標準負担額を控除した額
3 一部保険外療養を受けた場合(当該一部保険外療養と併せて評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けた場合を含む。)における保険外併用療養費の額は、第一号に規定する額から第二号に規定する額を控除した額(当該療養に食事療養が含まれるときは、当該控除した額及び前項第二号に規定する額の合算額、当該療養に生活療養が含まれるときは、当該控除した額及び同項第三号に規定する額の合算額)とする。
- 一 当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)につき健康保険法第八十六条第三項第一号イの規定による厚生労働大臣の定めの例により算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額とする。)から同号ロの規定による厚生労働大臣の定めの例により算定した額
- 二 前号に掲げる額に第四十二条第一項各号の区分に応じ、同項各号に掲げる割合(第四十三条第一項の規定により一部負担金の割合が減ぜられたときは、当該減ぜられた割合とする。)を乗じて得た額(療養の給付に係る第四十二条第一項の一部負担金について第四十四条第一項各号の措置が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額とする。)
4 健康保険法第六十四条並びに本法第三十六条第三項、第四十条、第四十一条、第四十五条第三項から第八項まで、第四十五条の二及び第五十二条第三項から第五項までの規定は、保険医療機関等について受けた評価療養、患者申出療養及び選定療養並びにこれらに伴う保険外併用療養費の支給について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
5 第四十二条の二の規定は、前項において準用する第五十二条第三項の場合において当該療養につき第二項の規定により算定した費用の額(その額が現に療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額とする。)から当該療養に要した費用について保険外併用療養費として支給される額に相当する額を控除した額の支払について準用する。
第五十四条(療養費)
市町村及び組合は、療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給(以下この項及び次項において「療養の給付等」という。)を行うことが困難であると認めるとき、又は被保険者が保険医療機関等以外の病院、診療所若しくは薬局その他の者について診療、薬剤の支給若しくは手当を受けた場合において、市町村又は組合がやむを得ないものと認めるときは、療養の給付等に代えて、療養費を支給することができる。ただし、当該被保険者の属する世帯の世帯主又は組合員が当該被保険者について第五十四条の三第一項又は第二項本文の規定の適用を受けている間は、この限りでない。
2 市町村及び組合は、被保険者が電子資格確認等により被保険者であることの確認を受けないで保険医療機関等について診療又は薬剤の支給を受けた場合において、当該確認を受けなかつたことが、緊急その他やむを得ない理由によるものと認めるときは、療養の給付等に代えて、療養費を支給するものとする。ただし、当該被保険者の属する世帯の世帯主又は組合員が当該被保険者について第五十四条の三第一項又は第二項本文の規定の適用を受けている間は、この限りでない。
3 療養費の額は、当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)について算定した費用の額(一部保険外療養を受けた場合(当該一部保険外療養と併せて評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けた場合を含む。)にあつては、当該費用の額から健康保険法第八十六条第三項第一号ロの規定による厚生労働大臣の定めの例により算定した額を控除した額)から、その額に第四十二条第一項各号の区分に応じ、同項各号に掲げる割合を乗じて得た額を控除した額及び当該食事療養又は生活療養について算定した費用の額から食事療養標準負担額又は生活療養標準負担額を控除した額を基準として、市町村又は組合が定める。
4 前項の費用の額の算定については、療養の給付を受けるべき場合においては第四十五条第二項の規定を、入院時食事療養費の支給を受けるべき場合においては第五十二条第二項の規定を、入院時生活療養費の支給を受けるべき場合においては第五十二条の二第二項の規定を、保険外併用療養費の支給を受けるべき場合においては前条第二項又は第三項の規定を準用する。ただし、その額は、現に療養に要した費用の額を超えることができない。
第五十四条の三(特別療養費)
市町村及び組合は、保険料を滞納している世帯主(当該市町村の区域内に住所を有する世帯主に限る。)又は組合員(その世帯に属する全ての被保険者が原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成六年法律第百十七号)による一般疾病医療費の支給その他厚生労働省令で定める医療に関する給付(以下この項及び第五項において「原爆一般疾病医療費の支給等」という。)を受けることができる世帯主又は組合員を除く。以下この条において「保険料滞納世帯主等」という。)が、当該保険料の納期限から厚生労働省令で定める期間が経過するまでの間に、当該市町村又は組合が当該保険料の納付の勧奨及び当該保険料の納付に係る相談の機会の確保その他厚生労働省令で定める保険料の納付に資する取組(次項並びに第六十三条の二第一項及び第二項において「保険料納付の勧奨等」という。)を行つてもなお当該保険料を納付しない場合においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き、当該世帯に属する被保険者(原爆一般疾病医療費の支給等を受けることができる者及び十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある者を除く。以下この条(第四項及び第五項を除く。)において同じ。)が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、その療養又は指定訪問看護に要した費用について、療養の給付又は入院時食事療養費等(入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費又は訪問看護療養費をいう。第四項及び第五項において同じ。)の支給(次項及び第五項において「療養の給付等」という。)に代えて、当該保険料滞納世帯主等に対し、特別療養費を支給する。
2 市町村及び組合は、前項に規定する厚生労働省令で定める期間が経過する前においても、当該市町村又は組合が保険料納付の勧奨等を行つてもなお保険料滞納世帯主等が当該保険料を納付しない場合においては、その世帯に属する被保険者が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、その療養又は指定訪問看護に要した費用について、療養の給付等に代えて、当該保険料滞納世帯主等に対し、特別療養費を支給することができる。ただし、同項の政令で定める特別の事情があると認められるときは、この限りでない。
3 市町村及び組合は、第一項又は前項本文の規定により特別療養費を支給するときは、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、保険料滞納世帯主等に対し、その世帯に属する被保険者が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、特別療養費を支給する旨を通知するものとする。
4 特別療養費の額は、第一号に規定する額(当該療養に食事療養が含まれるときは、当該額及び第二号に規定する額の合算額、当該療養に生活療養が含まれるときは、当該額及び第三号に規定する額の合算額)とする。
- 一 当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)につき、次のイからニまでに掲げる場合の区分に応じ、当該イからニまでに定める額から、その額に第四十二条第一項各号の区分に応じ、同項各号に掲げる割合(第四十三条第一項の規定により一部負担金の割合が減ぜられたときは、当該減ぜられた割合とする。)を乗じて得た額(療養の給付に係る第四十二条第一項の一部負担金について第四十四条第一項各号の措置が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額とする。)を控除した額
- イ 療養の給付を受けることができる場合健康保険法第七十六条第二項の規定による厚生労働大臣の定めの例により算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額とする。)
- ロ 第五十三条第二項に規定する場合であつて、保険外併用療養費の支給を受けることができる場合健康保険法第八十六条第二項第一号の規定による厚生労働大臣の定めの例により算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額とする。)
- ハ 第五十三条第三項に規定する場合であつて、保険外併用療養費の支給を受けることができる場合健康保険法第八十六より算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額とする。)から同号ロの規定による厚生労働大臣の定めの例により算定した額を控除した額
- ニ 訪問看護療養費の支給を受けることができる場合健康保険法第八十八条第四項の規定による厚生労働大臣の定めの例により算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額とする。)
- 二 当該食事療養につき健康保険法第八十五条第二項の規定による厚生労働大臣の定める基準の例により算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額とする。)から、食事療養標準負担額を控除した額
- 三 当該生活療養につき健康保険法第八十五条の二第二項の規定による厚生労働大臣の定める基準の例により算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額とする。)から、生活療養標準負担額を控除した額
5 市町村及び組合は、第一項又は第二項本文の規定の適用を受けている保険料滞納世帯主等が滞納している保険料を完納した場合若しくはその者に係る滞納額の著しい減少、災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合又はその世帯に属する被保険者が原爆一般疾病医療費の支給等を受けることができる者となつた場合において、これらの場合に該当する世帯主又は組合員の世帯に属する被保険者(当該保険料滞納世帯主等の世帯に属する被保険者が原爆一般疾病医療費の支給等を受けることができる者となつた場合にあつては、当該被保険者に限る。以下この項及び次項において同じ。)が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、当該世帯主若しくは組合員の世帯に属する被保険者に対し療養の給付を行い、又は当該世帯主若しくは組合員に対し入院時食事療養費等を支給する。
6 市町村及び組合は、前項の規定により療養の給付を行い、又は入院時食事療養費等を支給するときは、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、同項に規定する場合に該当する世帯主又は組合員に対し、その世帯に属する被保険者が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、療養の給付等を行う旨を通知するものとする。
7 第三十六条第三項、第四十条、第四十一条、第四十五条第三項、第四十五条の二、第五十二条第五項、第五十四条の二第三項、第八項及び第十項、第五十四条の二の二並びに前条並びに健康保険法第六十四条の規定は、保険医療機関等又は指定訪問看護事業者について受けた特別療養費に係る療養又は指定訪問看護及びこれらに伴う特別療養費の支給について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
8 第一項又は第二項本文の規定の適用を受けている保険料滞納世帯主等の世帯に属する被保険者がこれらの規定の適用を受けていないとすれば第五十四条第一項の規定が適用されることとなるときは、市町村及び組合は、療養費を支給することができる。
9 第一項又は第二項本文の規定の適用を受けている保険料滞納世帯主等の世帯に属する被保険者が電子資格確認等により被保険者であることの確認を受けないで保険医療機関等について診療又は薬剤の支給を受け、当該確認を受けなかつたことが、緊急その他やむを得ない理由によるものと認めるときは、市町村及び組合は、療養費を支給するものとする。
10 第五十四条第三項及び第四項の規定は、前二項の規定による療養費について準用する。この場合において、同条第四項中「受けるべき場合」とあるのは、「受けることができる場合」と読み替えるものとする。
第五十五条(被保険者が日雇労働者又はその被扶養者となつた場合)
被保険者が第六条第五号に該当するに至つたためその資格を喪失した場合において、その資格を喪失した際現に療養の給付、入院時食事療養費に係る療養、入院時生活療養費に係る療養、保険外併用療養費に係る療養、訪問看護療養費に係る療養若しくは特別療養費に係る療養若しくは老人保健法 の規定による医療、入院時食事療養費に係る療養、入院時生活療養費に係る療養、保険外併用療養費に係る療養若しくは老人訪問看護療養費に係る療養又は介護保険法 の規定による居宅介護サービス費に係る指定居宅サービス(同法第四十一条第一項 に規定する指定居宅サービスをいう。)(療養に相当するものに限る。)、特例居宅介護サービス費に係る居宅サービス(同法第八条第一項 に規定する居宅サービスをいう。)若しくはこれに相当するサービス(これらのサービスのうち療養に相当するものに限る。)、施設介護サービス費に係る指定施設サービス等(同法第四十八条第一項 に規定する指定施設サービス等をいう。)(療養に相当するものに限る。)、特例施設介護サービス費に係る施設サービス(同法第八条第二十三項 に規定する施設サービスをいう。)(療養に相当するものに限る。)、介護予防サービス費に係る指定介護予防サービス(同法第五十三条第一項 に規定する指定介護予防サービスをいう。)(療養に相当するものに限る。)若しくは特例介護予防サービス費に係る介護予防サービス(同法第八条の二第一項 に規定する介護予防サービスをいう。)若しくはこれに相当するサービス(これらのサービスのうち療養に相当するものに限る。)を受けていたときは、その者は、当該疾病又は負傷及びこれによつて発した疾病について当該保険者から療養の給付、入院時食事療養費の支給、入院時生活療養費の支給、保険外併用療養費の支給、訪問看護療養費の支給、特別療養費の支給又は移送費の支給を受けることができる。
2 前項の規定による療養の給付、入院時食事療養費の支給、入院時生活療養費の支給、保険外併用療養費の支給、訪問看護療養費の支給、特別療養費の支給又は移送費の支給は、次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、行わない。
- 一 当該疾病又は負傷につき、健康保険法第五章 の規定による療養の給付、入院時食事療養費の支給、特定療養費の支給、訪問看護療養費の支給、移送費の支給、家族療養費の支給、家族訪問看護療養費の支給若しくは家族移送費の支給又は老人保健法 の規定による医療、入院時食事療養費の支給、特定療養費の支給、老人訪問看護療養費の支給若しくは移送費の支給(次項後段の規定に該当する場合における医療、入院時食事療養費の支給、特定療養費の支給、老人訪問看護療養費の支給又は移送費の支給を除く。)を受けることができるに至つたとき。
- 二 その者が、第六条第一号から第四号まで、第六号又は第八号のいずれかに該当するに至つたとき。
- 三 その者が、他の保険者の被保険者となつたとき。
- 四 被保険者の資格を喪失した日から起算して六箇月を経過したとき。
3 第一項の規定による療養の給付、入院時食事療養費の支給、入院時生活療養費の支給、保険外併用療養費の支給、訪問看護療養費の支給、特別療養費の支給又は移送費の支給は、当該疾病又は負傷につき、健康保険法第五章 の規定による特別療養費の支給又は移送費の支給若しくは家族移送費の支給を受けることができる間は、行わない。老人保健法第二十五条第一項 各号に掲げる者であつて、健康保険法第百四十五条第一項 の規定に該当するものが、当該疾病又は負傷につき、老人保健法 の規定による医療、入院時食事療養費の支給、入院時生活療養費の支給、保険外併用療養費の支給、老人訪問看護療養費の支給又は移送費の支給を受けることができる間も、同様とする。
4 第一項の規定による療養の給付、入院時食事療養費の支給、入院時生活療養費の支給、保険外併用療養費の支給、訪問看護療養費の支給又は特別療養費の支給は、当該疾病又は負傷につき、介護保険法 の規定によりそれぞれの給付に相当する給付を受けることができる場合には、行わない。
第五十六条(他の法令による医療に関する給付との調整)
療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養費、特別療養費若しくは移送費の支給は、被保険者の当該疾病又は負傷につき、健康保険法、船員保険法、国家公務員共済組合法(他の法律において準用し、又は例による場合を含む。)、地方公務員等共済組合法若しくは高齢者の医療の確保に関する法律の規定によつて、医療に関する給付を受けることができる場合又は介護保険法の規定によつて、それぞれの給付に相当する給付を受けることができる場合には、行わない。労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)の規定による療養補償、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)の規定による療養補償給付、複数事業労働者療養給付若しくは療養給付、国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号。他の法律において準用する場合を含む。)の規定による療養補償、地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)若しくは同法に基づく条例の規定による療養補償その他政令で定める法令による医療に関する給付を受けることができるとき、又はこれらの法令以外の法令により国若しくは地方公共団体の負担において医療に関する給付が行われたときも、同様とする。
市町村及び組合は、前項に規定する法令による給付が医療に関する現物給付である場合において、その給付に関し一部負担金の支払若しくは実費徴収が行われ、かつ、その一部負担金若しくは実費徴収の額が、その給付がこの法律による療養の給付として行われたものとした場合におけるこの法律による一部負担金の額(第四十三条第一項の規定により第四十二条第一項の一部負担金の割合が減ぜられているときは、その減ぜられた割合による一部負担金の額)を超えるとき、又は前項に規定する法令(介護保険法を除く。)による給付が医療費の支給である場合において、その支給額が、当該療養につきこの法律による入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費又は移送費の支給をすべきものとした場合における入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費又は移送費の額に満たないときは、それぞれその差額を当該被保険者に支給しなければならない。
3 前項の場合において、被保険者が保険医療機関等について当該療養を受けたときは、市町村及び組合は、同項の規定により被保険者に支給すべき額の限度において、当該被保険者が保険医療機関等に支払うべき当該療養に要した費用を、当該被保険者に代わつて保険医療機関等に支払うことができる。ただし、当該市町村又は組合が第四十三条第一項の規定により一部負担金の割合を減じているときは、被保険者が同条第二項に規定する保険医療機関等について当該療養を受けた場合に限る。
4 前項の規定により保険医療機関等に対して費用が支払われたときは、その限度において、被保険者に対し第二項の規定による支給が行われたものとみなす。
第五十七条(世帯主又は組合員でない被保険者に係る一部負担金等)
一部負担金の支払又は納付、第四十三条第三項又は前条第二項若しくは第六項の規定による差額の支給、療養費、五十四条の五第九項又は第十項の規定による分娩の手当に要した費用に相当する金額の支給及び第五十四条の十一第五項の規定による出産時一時金の支給の支給に関しては、当該疾病又は負傷が世帯主又は組合員でない被保険者に係るものであるときは、これらの事項に関する各本条の規定にかかわらず、当該被保険者の属する世帯の世帯主又は組合員が一部負担金を支払い、又は納付すべき義務を負い、及び当該世帯主又は組合員に対して第四十三条第三項若しくは前条第二項若しくは第六項の規定による差額、療養費又は第五十四条の五第九項若しくは第十項の規定による分娩の手当に要した費用に相当する金額を支給するものとする。
第五十七条の二(高額療養費)
市町村及び組合は、療養の給付について支払われた一部負担金の額又は療養(食事療養及び生活療養を除く。次項において同じ。)に要した費用の額からその療養に要した費用につき保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費若しくは特別療養費として支給される額若しくは第五十六条第二項の規定により支給される差額に相当する額を控除した額(次条第一項において「一部負担金等の額」という。)が著しく高額であるときは、世帯主又は組合員に対し、高額療養費を支給する。ただし、当該療養について療養の給付、保険外併用療養費の支給、療養費の支給、訪問看護療養費の支給若しくは特別療養費の支給又は第五十六条第二項の規定による差額の支給を受けなかつたときは、この限りでない。
2 高額療養費の支給要件、支給額その他高額療養費の支給に関して必要な事項は、療養に必要な費用の負担の家計、とりわけ長期にわたつて継続的に療養を受ける者の家計に与える影響及び療養に要した費用の額を考慮して、政令で定める。
第五十七条の三((高額介護合算療養費))
市町村及び組合は、一部負担金等の額(前条第一項の高額療養費が支給される場合にあつては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)並びに介護保険法第五十一条第一項に規定する介護サービス利用者負担額(同項の高額介護サービス費が支給される場合にあつては、当該支給額を控除して得た額)及び同法第六十一条第一項に規定する介護予防サービス利用者負担額(同項の高額介護予防サービス費が支給される場合にあつては、当該支給額を控除して得た額)の合計額が著しく高額であるときは、世帯主又は組合員に対し、高額介護合算療養費を支給する。ただし、当該一部負担金等の額に係る療養の給付、保険外併用療養費の支給、療養費の支給、訪問看護療養費の支給若しくは特別療養費の支給又は第五十六条第二項の規定による差額の支給を受けなかつたときは、この限りでない。
2 前条第二項の規定は、高額介護合算療養費の支給について準用する。
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