甜茶

甜茶というと花粉症のためのお茶と認識されている方は多いと思うが、花粉症もアトピー性皮膚炎も、鼻か皮膚かの違いだけで炎症の メカニズムは同じだということを考えれば、甜茶はアトピー治療にも有用なことが分かるはず。

甜茶の作用の真髄までは調べていないので、体質改善(アトピー素因の除去)までの効果があるかどうかはわからないが、 今出ている症状を抑える作用を持っているので、コントローラーとして使用していくことはできる。

甜茶にはバラ科の「甜茶懸鈎子(てんちゃけんこうし)」、ユキノシタ科の「臘蓮繍球(ろうれんしゅうきゅう)」、アカネ科の「牛白藤(ぎゅうはくとう)」 、ブナ科の多穂石柯葉(たすいせきかよう)」の4種が知られていて、この内、抗アレルギー作用を持つものはバラ科の甜茶懸鈎子のみである。

そして、甜茶の抗アレルギー作用は、その中に含まれる甜茶ポリフェノール(GODポリフェノール)によってなされる。

なお、甜茶の甘みの元となるのはルブソシドと呼ばれる自然の成分であり、砂糖の70倍以上の 甘みを持つがノンカロリーというすぐれもの。

GODポリフェノールは、肥満細胞からのヒスタミンの放出を抑える抗アレルギー作用とシクロオキシゲナーゼ阻害(アスピリンの十分の一) によるそれ以下PG類の産生を抑える抗炎症作用を持っている。

GODポリフェノールによる抗ヒスタミン作用は、第二世代の抗ヒスタミン薬のような抗アレルギー作用であって、 第一世代の抗ヒスタミン薬のようなH1ブロッカーに対する競合的な阻害でないため、C線維抑制による覚醒阻害作用(つまり、眠気) はおきないと思われる。

深い作用機序に関しては冒頭でも述べたとおり詳しくはわからないが、GODポリフェノールがタンニンの一種であり、 タンニンの作用はタンパク質やアルカロイド、金属等と難溶性の塩を作る作用であることから、シクロオキシゲナーゼ(酵素=タンパク質) 阻害作用はタンパク質との結合によるものだと思われる。

ヒスタミン抑制はというと、ヒスチジンであればアミノ酸なのでタンパクっぽいが、ヒスチジンから脱炭酸酵素によって作られる ヒスタミンはアミンであるので、これをアルカロイドと考えていいのか?、それとも、肥満細胞内でヒスタミンとくっついているヘパリン (ムコ多糖)が関与するのか?、肥満細胞膜リン脂質に対して何らかの作用を及ぼすのか?というようにわかりません・・・。

まぁ何にしろ、この作用に関しては臨床試験においても実証済みなので信頼はおけると考えてよいと思われる。 臨床試験では半数以上の人が、飲み始めて1週間以内に抗アレルギー作用が発現したとのことなので、2週間以上効果発現までの期間を有する 抗アレルギー薬よりは即効性である。

それ以外の作用としては、抗酸化作用(つまり、活性酸素除去作用)や骨吸収抑制作用が知られている。 抗酸化作用は、植物が紫外線により発生する活性酸素を除去する仕組みを利用しているものと考えられる。

最後に、甜茶の摂取についてですが、 甜茶エキス(GODポリフェノール)は1日に120mg以上摂取し、またその体内濃度を一定レベル以上にしておくことが望ましい(1日3回推奨)。

甜茶はカフェインやカテキンを含まないため、アレルギーの人にとってかなり適しているお茶だと思う。


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