カテキンについて

お茶は、つばき科のちゃ(camellia sinensis)の葉から作られるが、その製造方法により、 発酵茶(紅茶)、半発酵茶(ウーロン茶)、不発酵茶(緑茶)などの種類に分かれる。

タンニンと同じくポリフェノールの一つであるカテキンは、 「渋みの元はカテキン、うまみの元はテアニン、苦味の元はカフェイン」というように、お茶のひとつの柱のような存在である。

カテキンの含有量はというと、一番多いのは緑茶で約10~15%、紅茶にも約5%含まれている。一方、前項にて述べている甜茶やシジュウム 茶には含まれてはいない。

また、カテキンの種類にもいろいろあって、 一番多いのがエピガロカテキンガレートで、カテキンの約60%を占める。そのほかのカテキンとしては、エピカテキン、 エピガロカテキン、エピカテキンガレート、ただのカテキンなど実に多くの種類が存在している。

次に、カテキンの作用について述べます。

カテキンの一つであるエピガロカテキンガレートを用いた実験において、抗菌作用、抗ウイルス作用が示されている。

お茶の抗菌作用は、「勝て、菌に」という名称からも分かると思うが、実際の食生活でも寿司屋の食中毒予防に何気なく使用されている (すしのお供はお茶)。

このように、カテキンは細菌の細胞膜を破壊することで、 ブドウ球菌などのグラム陽性菌やグラム陰性菌だけでなく、マイコプラズマ、そしてMRSAにもきわめて高い抗菌作用を示す。

また、お茶のカテキン、紅茶のテアフラビンジガレートはウイルスの膜表面糖タンパク質に結合して、細胞内への侵入を阻害することで 、抗ウイルス作用を示す。

例えば、インフルエンザの場合では、HA(赤血球凝集素)タンパクに結合することでインフルエンザウイルスを不活化させる。

このようにカテキンは菌を殺すと言う点では優れていますが、この作用は免疫(Th1)を増強させると言うものではないので、Th1/Th2バランスを 調整するためにはあまり好ましくないのかもしれません。

よって、アレルギーの人において、カテキン入りのお茶の飲みすぎは避けたほうが望ましいのかもしれない。


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