保湿剤の種類と特徴
分類 | 成分名 | 一般名 |
尿素製剤 | ケラチナミン | 尿素 |
ウレパール | ||
パスタロン(ソフト) | ||
ワイドコール | ||
ヘパリン類似物質製剤 | ヒルドイド(ソフト) | ヘパリン類似物質 |
尿素は角質層の天然保湿因子(NMF)の構成成分となりますので、尿素を補給することで水分保持力が高まります。
パスタロンクリームやヒルドイドクリームとパスタロンソフト軟膏やヒルドイドソフト軟膏の違いは乳剤の型の違いであり、ソフトがつかないヒルドイドクリームとヒルドイドローションはO/W型、ソフトがつくものがW/O型です。
O/W型とはoil in waterの略で、水の中に油が溶けている状態、逆にW/O型は、油の中に水が溶けている状態です。O/Wは一般的に水洗いが容易とされています。また、W/O型に水溶性基剤を加えて行くと、O/W型の製剤を作ることができる(加えすぎると破壊)。O/W型の水分が蒸発するとW/O型に転送する。
型の判別方法としては、水で洗い流した時に、残るのが油中水型(W/O型)、洗い流されてしまうのが水中油型(O/W型)と判断すると良い。
ヘパリンはATⅢ(アンチトロンビン)を活性化して、トロンビンがフィブリノーゲンをフィブリンに変えるのを抑制し、抗凝血作用を示します。簡単に言えば血行促進物質というところでしょうか。
また、ヘパリンはムコ多糖であるという点でヒアルロン酸類似の水分保持作用を示す。あくまで水分を取り込む作用なので、水分が皮膚表面に残っている状態で使用するのが望ましい。
その水分を取り込む作用により夏場の汗をも取り込んでしまうことから、一見逆のように思えるが、夏場はワセリン基剤、冬場にヒルドイドが良いとされる。
ヒルドイドソフト軟膏の後発品であるヘパリン類似物質クリームには、先発品に含まれているサラシミツロウが含有していないものが有る。サラシミツロウが入ると皮膚への固着性が高まる(しっとり、ベタツキ感)。含有していないとのびが良いあっさり下塗り心地となる。
含有しているものはニプロやアメルのヘパリン類似物質Crで、含有していないものは日医工やテイコクのものである。
コメントor補足情報orご指摘あればをお願いします。
- << 前のページ
- 次のページ >>