ペプチド免疫療法

アレルゲンに対する免疫寛容の誘導には共刺激(CD28-B7など)の欠損、もしくはFasやCTLA4などのシグナルによる除去、そしてTreg,Tr1,Th3などのIL-10を産生する抑制性T細胞の産生(免疫偏向)が 必要とされる。

この抑制性のT細胞群の誘導は減感作療法として確立されているが、減感作療法ではアレルゲンを用いるため、肥満細胞を介したケミカルメディエータの遊離によるアナフィラキシーのリスクを伴う。

なお、免疫偏向の目的は、TregやTr1らが産生するIL-10、TGF-βがT細胞の活性を抑制することによる。

しかし、ペプチド免疫療法では、アレルゲンではなく、抗原提示細胞により貪食された後の状態であるペプチド断片を用いるため、通常IgEの認識分子とはなりにくく(IgEはアレルゲンの3次元構造を認識するという)、 高用量投与においてもアナフィラキシーという副作用を引き起こすことなく免疫寛容を誘導できる。


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