小児慢性特定疾患(52)
概要
特定疾患難病医療の小児バージョンで、対象年齢は18歳未満(引き続き治療が必要と認められる場合は、20歳未満)。
特定疾患難病医療の110疾患とは異なり、514疾患を11疾患約700疾患に分けて給付を行っている。
疾患数が異なるゆえ、小児慢性特定疾患で公費扱いである疾患が全て、18歳(or20歳)で特定疾患難病医療へ移行できるとは限らない(気管支喘息など)
自己負担限度額は、特定疾患と同じ表を用い、同じように院外の保険調剤、訪問介護は全額公費(負担が生じない)難病医療と同じように世帯の所得の階層区分に応じた負担上限額が設定され、外来・入院での負担額の区別はない。保険調剤薬局(外来)については、2割負担である(3割の方は、1割分が公費負担)。
重症患者認定を受けた者(別途申請が必要)及び血友病の者は負担額が生じない。
重症患者認定を受けるためには、障害者認定(1級・2級)を受け、身体障害者手帳、障害年金証書を持っていなければならない。
障害者認定を受ければ、幾つかの手当も受けることができます。(参考)
階層区分 | 原則 | 経過措置(既認定者)~平成29年12月31日 | ||||
一般 | 高額かつ長期 | 人工呼吸器等装着者 | 一般 | 現行の重症患者 | 人工呼吸器装着者 | |
Ⅰ | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
Ⅱ | 1250円 | 1250円 | 500円 | 1250円 | 1250円 | 500円 |
Ⅲ | 2500円 | 2500円 | 2500円 | |||
Ⅳ | 5000円 | 2500円 | 2500円 | 2500円 | ||
Ⅴ | 10,000円 | 5000円 | 5000円 | |||
Ⅵ | 15,000円 | 10,000円 | 10,000円 |
もし、18歳(or20歳)で小児慢性が外れて、特定疾患に移行できなければ、高額療養費制度を利用するか、障害者申請をして自治体の制度(例:重度心身障害者医療費助成制度=あとで支給なので窓口では現金支払しなければならないデメリットがあるみたい)を利用するかになるんですかね。
小児慢性特定疾病医療費助成制度の取扱について(埼玉県)
指定医療機関について
平成26年5月30日に「児童福祉法の一部を改正する法律」が交付され、平成27年1月1日から新たな小児慢性特定疾病医療費助成制度が始まります。
新たな制度では、小児慢性特定疾病患者の方が、その疾病に係る医療費の助成を受けるには、知事の指定を受けた医療機関等(指定小児慢性特定疾病医療機関)で医療を受けることが必要となります。指定を受けていない場合、医療費を公費(52)で請求することは出来ません。
指定医療機関の要件(法第19条の9)
1、2のいずれも満たしていること。
- 以下の医療機関等であること。
- 保険医療機関
- 保険薬局
- 健康保険法に規定する指定訪問看護事業者
- 法第19条の9第2項で定める欠格事由に該当していないこと。
指定医療機関の責務等(法第19条の11、第19条の12、第19条の13)
- 厚生労働大臣の定めるところにより、良質かつ適切な小児慢性特定疾病に係る医療を行わなければならない。
- 指定医療機関の診療方針は、健康保険の診療方針の例による。
- 指定医療機関は、小児慢性特定疾病に係る医療の実施に関し、都道府県知事等の指導を受けなければならない。
申請方法
別添「指定証に慢性特定疾病医療機関指定申請書」を提出して下さい。なお、小児慢性特定疾病患者の方が制度改正後も医療費助成が受けられるよう10月31日までに申請手続を行ってくださるようお願い致します。
その他留意事項
- 指定後、埼玉県から申請者宛に指定通知を送付します。
- 埼玉県では指定医療機関等の名称、所在地を県ホームページ掲載などにより公表します。(法第19条の19)
- 指定の有効期間は6年間です。更新手続きについては現在検討中です。
指定医療機関の要件(法第19条の9)
1、2のいずれも満たしていること。
自己負担額と管理方法
受給者は一月につき医療受給者証に記載された自己負担上限月額を限度として、医療費の2割を自己負担金として指定医療機関(薬局・訪問看護ステーションを含む)の窓口で支払うごとになります。
受給者の持参する「自己負担上限月額管理票Jにより徴収額を確認してください。詳細は、f自己負担上限額管理票」の注意事項をお読みください。
自己負担の徴収に当たっては、10円未満の金額は四捨五入してください。
なお、生活保護受給者・血友病等の受給者及び既認定者(公費負担者番号52117017)は、これまでどおり、入院時の食事療養に係る標準負担額の自己負担分はありません。
医療受給者証の記載事項について
疾病欄
これまで複数の疾患で受給していた方は、疾患毎の受給者証が交付されていました。新制度で、は複数の疾病があっても受給者証は一枚となります。疾病欄には承認されている疾病の疾患群番号を疾病欄を記載しています。
適用区分欄
平成27年1月1日から12月31日までの問、適用区分欄(医療保険の所得区分の記載欄)が空欄となっている場合は、高額療養費の算定基準は以下のとおり取り扱うことになります。
80,100円十(医療費一267,000円)x 1 %
なお、上記と同様に平成27年1月1日から12月31日までの間、限度額適用認定証又は限度額適用・標準負担額減額認定証を提出した受給者については、適用区分欄の記載の有無にかかわらず、小児慢性特定疾病医療受給について保険者の認定を受けているものとみなし、所得区分に応じた算定基準額を適用して高額療養費の支給を行うこととする経過措置が設けられておりますので、ご承知おきください。
指定医療機関欄
新制度移行の暫定的な取扱いとして、今回は指定医療機関名について「支給認定申請書に記載された医療機関のうち都道府県知事等の認定を受けている医療機関Jと統一した記述をしています。これまでも受給者に医療を行っていた指定医療機関であれば、引き続き対応をお願いします。
変更・辞退の届出について
名称・所在地など、申請書提出時の届出事項に変更があった場合及び指定医療機関の指定を辞退する場合は、知事あてに届出が必要となります。
自己負担上限月額管理票の取り扱い方法について
受給者は一月につき医療受給者証に記載された自己負担上限月額を隈度として、医療費の2割を自己負担金として指定医療機関(薬局・訪問看護ステージョンを含む〉の窓口で支払うことになります。〈通常3割負担の方は、1割分は公費負担となります。〉
小児慢性特定疾病医療費、こども医療費、重度心身障害者医療費等では、小児慢性特定疾病医療費が優先して適用となります。(公費の優先順位)
指定医療機関におかれましては、受給者の持参する「自己負担上限月額管理票J により徴収額を確認し、記入・押印してください。自己負担金の徴収に当たっては、10円未満の金額は四捨五入して、自己負担金を徴収してください。
コメントor補足情報orご指摘あればをお願いします。
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