一般用医薬品(薬事法第24条~37条医薬品販売制度改正検討部会報告書

一般用医薬品一覧は、以下厚生労働省のリンクを参照。

一般用医薬品の区分等は、薬事法第三十六条の七の通りです。

一般用医薬品を区分ごとに陳列することが義務付けられたことにより、第一類医薬品は対面販売(Over the counter)が「必須」、第二類医薬品や対面販売が「努力義務」となる(薬事法第57条の2)。

楽天・ケンコーコムの処方箋医薬品のネット販売に対する裁判を受けて、全ての一般用薬品はインターネット販売解禁になり、それに伴って、対面販売の義務はなくなり、書面を用いた情報提供の「書面」の補足に、「当該事項が電磁的記録に記録されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを含む」が追加されたことでインターネット上で説明を行えるようになった。

また、第一類・二類医薬品の販売の際には、使用しようとする者の年齢、他の薬剤又は医薬品の使用状況その他の厚生労働省令で定める事項を確認しなければならない旨が追加された。(一類は義務、二類は努力義務)

区分 情報提供 指導 書面保存 相談応需 対応者 陳列 対面 特定販売
調剤された薬剤 義務(書面or電磁) - 義務 薬剤師 調剤室内 ×
薬局医薬品 義務(書面or電磁) 義務(2年) 義務 薬剤師 調剤室内 ×
薬局製剤 義務(書面or電磁) 義務(2年) 義務 薬剤師 調剤室内 ×
要指導医薬品 義務(書面or電磁) 義務(2年) 義務 薬剤師 要指導医薬品陳列区画(1.2m以内の範囲に購入者が進入できない措置)内部or鍵をかけた陳列設備or購入者が直接手の触れられない陳列設備に陳列 ×
第一類医薬品
濫用等のおそれのある医薬品有)
義務(書面or電磁) - 義務(2年) 義務 薬剤師 第一類医薬品陳列設区画(1.2m以内の範囲に購入者が進入できない措置)内部or鍵をかけた陳列設備or購入者が直接手の触れられない陳列設備に陳列 ×
指定第二類医薬品
濫用等のおそれのある医薬品有)
努力義務(書面or電磁) - 努力義務(2年) 義務 薬剤師又は登録販売者 情報提供する設備から7メートル以内の範囲、又はかぎをかけた陳列設備、又は購入者が進入できない措置を設けてある陳列設備に陳列 ×
第二類医薬品 努力義務(書面or電磁) - 努力義務(2年) 義務 薬剤師又は登録販売者 指定なし ×
第三類医薬品 義務なし - 努力義務(2年) 義務 薬剤師又は登録販売者 指定なし ×

チェックリスト

(日薬医薬品販売制度に関する自己点検表より)

一般用医薬品の販売許可

薬事法第十条薬事法施行規則十六条

薬局の許可を受けているだけでは、一般用医薬品(第一類~第三類)を取り扱うことは出来ても、販売・授与することは出来ません。販売・授与するためには管轄保健所に変更届と他指定された文書を提出しなければなりません。

薬局開設者は、その薬局の名称その他厚生労働省令で定める事項を変更しようとするときは、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局の所在地の都道府県知事にその旨を届出なければならない。

当該薬局において販売し、又は授与する医薬品の厚生労働省令で定める区分は、次のとおりとする。

  • 一 薬局医薬品(薬局製造販売医薬品を除く。)
  • 二 薬局製造販売医薬品
  • 三 要指導医薬品
  • 四 第一類医薬品
  • 五 指定第二類医薬品(第二類医薬品のうち、特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するものをいう。以下同じ。 )
  • 六 第二類医薬品(指定第二類医薬品を除く。次項第二号ハ及び第十五条の六第三号において同じ。 )
  • 七 第三類医薬品
  事後届出(30日以内)   事前届出(あらかじめ)
氏名(法人の場合、名称・代表者・担当役員)・住所 薬局・店舗の名称・所在地
構造設備の主要部分 相談時・緊急時の連絡先
通常の営業日・営業時間 特定販売実施の有無
管理者の氏名・住所・週辺りの勤務時間数 特定販売を行う際に使用する通信手段
その他の薬剤師・登録販売者の氏名・週辺り勤務時間数 特定販売を行う医薬品の区分(5)
(第1類、指定2類、2類、3類、薬局製剤)
放射性医薬品の種類(放射性医薬品を取り扱う場合) 特定販売を行う時間・営業時間の内、特定販売のみを行う時間
併せ行うその他の業務の種類 特定販売広告用の名称(正式名称と異なる場合)
販売・授与する医薬品の区分(7)
(薬局医薬品、要指導、第1類、指定2類、2類、3類、薬局製剤)
主たるホームページアドレス
    適切な監督に必要な設備(TV電話等)の概要
(特定販売のみの時間がある場合)

届出は事後30日以内に提出。(例:埼玉県は、変更届と構造設備の概要、体制省令への適合を示す書類が必要)

一般用医薬品の店舗管理者

薬事法第七条薬事法施行規則第百四十条

薬局

薬局開設者が薬剤師でないときは、その薬局において薬事に関する実務に従事する薬剤師のうちから薬局の管理者を指定してその薬局を実地に管理させなければならない。

店舗販売業

店舗管理者は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定めるものであって、その店舗において医薬品の販売又は授与に関する薬局に従事するものでなければならない。

  • 一 要指導医薬品又は第一類医薬品を販売し、又は授与する店舗 薬剤師
  • 二 第二類医薬品又は第三類医薬品を販売し、又は授与する店舗 薬剤師又は登録販売者

一般用医薬品の販売

薬事法第三十六条の九薬事法施行規則第十四条第百四十六条第百四十七条の三第百四十七条の八第百五十九条の十四

第1類医薬品を販売又は授与した場合は、次に掲げる事項を記載した書面を作成し、2年間保存しなければならないこととする。(第2類医薬品及び第3類医薬品については、努力義務とする。)

  • ①品名
  • ②数量
  • ③販売の日時
  • ④販売を行った薬剤師の氏名並びに情報提供及び指導を行った薬剤師の氏名
  • ⑤医薬品を購入又は譲り受けた者(以下単に「購入者」という。)が情報提供及び指導の内容を理解したことの確認の結果
  • ⑥医薬品の購入者の連絡先を記載した書面を作成し、保存に努めなければならないこととする。

⑥番目の医薬品を購入し、又は譲り受けた者の連絡先の書面への記載及び保存だけは努力義務です。

薬事法施行規則第百五十九条の十四の削除改定待ちにつき、管理下での一般従事者の販売が可能かどうかは現在未定(H25.12.15)により薬剤師や登録販売者の管理下で一般従事者が販売することはできなくなりました。

濫用等のおそれのある医薬品

薬局開設者又は店舗販売業者は、一般用医薬品のうち、濫用等のおそれのある医薬品を販売し、又は授与するときは、次に掲げる方法により行わなければならない。

  • 一 当該店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、次に掲げる事項を確認させること。
    • イ 当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が若年者である場合にあつては、当該者の氏名及び年齢
    • ロ 当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者及び当該医薬品を使用しようとする者の他の薬局開設者、店舗販売業者又は配置販売業者からの当該医薬品及び当該医薬品以外の濫用等のおそれのある医薬品の購入又は譲受けの状況(※ 当該店舗以外での購入状況等を確認し、必要な指導を行う)
    • ハ 当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が、適正な使用のために必要と認められる数量を超えて当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする場合は、その理由(※ 一人一包装単位で販売し、一人当たり複数個を販売しない)
    • ニ その他当該医薬品の適正な使用を目的とする購入又は譲受けであることを確認するために必要な事項
  • 二 当該店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、前号の規定により確認した事項を勘案し、適正な使用のために必要と認められる数量に限り、販売し、又は授与させること。

第一類医薬品

当該薬局若しくは店舗又は当該区域において医薬品の販売(配置販売を含む。)に従事する薬剤師に、自ら販売させる。

購入者に情報提供の内容を理解したこと及び更なる質問が無いことの確認を行った後でなければ、販売してはならない

販売した薬剤師の氏名、薬局、店舗又は営業所の名称及び電話番号その他連絡先を購入者に伝えさせる。

指定第二類医薬品

薬局開設者は、指定第二類医薬品を販売し、又は授与する場合は、当該指定第二類医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が下記に掲げる事項を確実に認識できるようにするために必要な措置を講じなければならない。

指定第二類医薬品を購入し、又は譲り受けようとする場合は、当該指定第二類医薬品の禁忌を確認すること及び当該指定第二類医薬品の使用について薬剤師又は登録販売者に相談することを勧める

(掲示例:登録販売者がいない場合)

第二類・第三類医薬品

当該薬局若しくは店舗又は当該区域における医薬品を配置する場所において医薬品の販売に従事する薬剤師又は登録販売者に、自ら販売させる。

購入前の相談があった場合は、情報提供を行った後でなければ、販売してはならないこととする。

販売した薬剤師又は登録販売者の氏名、薬局、店舗又は営業所の名称及び電話番号その他連絡先を購入者に伝えさせる

一般用医薬品の特定販売

別ページ:特定販売(ネット販売)を参照。

一般用医薬品の広告と競売

薬事法施行規則第十五条の四第十五条の五第百四十七条の五第百四十七条の六

薬局開設者は、医薬品を競売(オークション形式での販売)に付してはならない

薬局開設者は、その薬局において販売し、又は授与しようとする医薬品について広告をするときは、当該医薬品を購入し、若しくは譲り受けた者又はこれらの者によつて購入され、若しくは譲り受けられた医薬品を使用した者による当該医薬品に関する意見(レビューや口コミ)その他医薬品の使用が不適正なものとなるおそれのある事項を表示してはならない。

2、薬局開設者は、医薬品の購入又は譲受けの履歴、ホームページの利用の履歴その他の情報に基づき、自動的に特定の医薬品の購入又は譲受けを勧誘する方法その他医薬品の使用が不適正なものとなるおそれのある方法により、医薬品に関して広告をしてはならない。

一般用医薬品の情報提供

薬事法第三十六条の十薬事法施行規則第百五十九条の十五・十六・十七

第一類医薬品

第一類医薬品を販売し、又は授与する場合には、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師に、厚生労働省令で定める事項を記載した書面(当該事項が電磁的記録に記録されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを含む。)を用いて、その適正な使用のために必要な情報を提供させなければならない。ただし、薬剤師等に販売し、又は授与するときは、この限りでない。

医薬品の販売に従事する薬剤師に、情報提供を次の方法により行わせることとする。

  • ①薬局又は店舗内の情報提供を行う場所において行わせること(特定販売の場合は、薬局又は店舗内)
  • ②当該第1類医薬品の用法、用量、併用を避けるべき医薬品、使用上の注意その他当該第1類医薬品の適正な使用のため必要な情報を、購入者の状況に応じて個別に提供させること(自動返信・一斉送信のみの対応は禁止)
  • ③当該一般用医薬品を使用しようとする者が手帳を所持する場合は、必要に応じ、当該手帳を活用した情報の提供を行わせること。
  • ④当該第1類医薬品の副作用その他の事由によるものと疑われる症状が発生したときなどの対応について説明させること
  • ⑤購入者が情報提供の内容を理解したこと及び更なる質問がないかを確認させること
  • ⑥当該第1類医薬品を使用しようとする者に対して、必要に応じて医師又は歯科医師の診断を受けることを勧めさせること
  • ⑦情報提供を行った薬剤師の氏名を購入者に伝えさせること

情報提供に用いる書面の記載事項は、以下のとおりとする。

  • ①当該第1類医薬品の名称
  • ②当該第1類医薬品の有効成分の名称及び分量
  • ③当該第1類医薬品の用法・用量
  • ④当該第1類医薬品の効能・効果
  • ⑤当該第1類医薬品の使用上の注意のうち、保健衛生上の危害の発生を防止するために必要な事項
  • ⑥販売する薬剤師が、当該第1類医薬品の適正な使用のため必要と判断する事項・書面以外にも、電磁的記録に記録された事項を紙面又は映像面に表示する方法も認めることとする。

情報提供に当たっては、以下の事項を確認しなければならないこととする。

  • ①年齢
  • ②他の薬剤又は医薬品の使用状況
  • ③性別
  • ④症状
  • ⑤現にかかっている疾病がある場合は、その病名
  • ⑥妊娠しているか否か及び妊娠中である場合は妊娠週数
  • ⑦授乳しているか否か
  • ⑧当該第1類医薬品に係る購入又は使用の経験の有無
  • ⑨調剤された薬剤又は医薬品の副作用その他の事由によると疑われる疾病にかかったことがあるか否か、かかったことがある場合はその時期、当該薬剤又は医薬品の名称、有効成分、服用した量及び服用の状況
  • ⑩その他情報の提供を行うために確認することが必要な事項
  • 説明を要しない旨の意思の表明があった場合(第一類医薬品が適正に使用されると認められる場合に限る。)には、適用しない。この判断は薬剤師自らが実施する必要があり、登録販売者や一般従事者が行うことはできない。

第二類医薬品

薬局開設者又は店舗販売業者は、第二類医薬品の適正な使用のため、その薬局又は店舗において第二類医薬品を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に必要な情報を提供させるよう努めなければならない。ただし、薬剤師等に販売し、又は授与するときは、この限りでない。

医薬品の販売に従事する薬剤師又は登録販売者に、情報提供を次の方法により行わせるよう努めることとする。

  • ①薬局又は店舗内の情報提供を行う場所において行わせること(特定販売の場合は、薬局又は店舗内)
  • ②当該第2類医薬品の用法、用量、併用を避けるべき医薬品、使用上の注意その他当該第2類医薬品の適正な使用のため必要な情報を、購入者の状況に応じて個別に提供させること
  • ③当該一般用医薬品を使用しようとする者が手帳を所持する場合は、必要に応じ、当該手帳を活用した情報の提供を行わせること。
  • ④当該第2類医薬品の副作用その他の事由によるものと疑われる症状が発生したときなどの対応について説明させること
  • ⑤購入者が情報提供の内容を理解したこと及び更なる質問がないかを確認させること
  • ⑥当該第2類医薬品を使用しようとする者に対して、必要に応じて医師又は歯科医師の診断を受けることを勧めさせること
  • ⑦情報提供を行った薬剤師又は登録販売者の氏名を購入者に伝えさせること

情報提供に当たっては、第1類医薬品と同様の事項を確認するよう努めなければならないこととする。

一般用医薬品の相談応需

薬事法三十六条の十の5

一般用医薬品について相談があった場合の情報提供を、次の方法により行わせることとする。

  • ①第1類医薬品については、医薬品の販売に従事する薬剤師に行わせること
  • ②第2類医薬品又は第3類医薬品については、医薬品の販売に従事する薬剤師又は登録販売者に行わせること
  • ③当該一般用医薬品の使用に当たり保健衛生上の危害の発生を防止するために必要な事項について説明を行わせること
  • ④当該一般用医薬品の用法、用量、併用を避けるべき医薬品、使用上の注意その他当該一般用医薬品の適正な使用のため必要な情報を、購入者の状況に応じて個別に提供させること
  • ⑤当該一般用医薬品を使用しようとする者又は使用する者に対して、必要に応じて医師又は歯科医師の診断を受けることを勧めさせること
  • ⑥情報提供を行った薬剤師の氏名を購入者又は使用者に伝えさせること

一般用医薬品の特定販売を行う場合に、相談があった場合の情報提供を対面又は電話により行うことについて購入者から希望があった場合は、対面又は電話により、情報提供を行わなければならないこととする。

第一類医薬品

薬剤師が行う

第二類・第三類医薬品

薬剤師又は登録販売者が行う

一般用医薬品の貯蔵・陳列

薬事法第五十七条の二薬事法施行規則第二百十八条の三、四薬局等構造設備規則第二条

医薬品を他のものと区別して貯蔵・陳列する。要指導医薬品、第一類・第二類・第三類医薬品を混在しないで陳列する

一般用医薬品の販売を行うには各種販売業(薬局・店舗販売業・卸売販売業・配置販売業)の構造設備基準を満たすこと。(特定販売を行う場合は、薬局もしくは店舗販売業の構造設備基準を満たすこと)

薬局構造設備基準

  • 調剤された薬剤又は医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が容易に出入りできる構造であり、薬局であることがその外観から明らかであること。
  • 換気が十分であり、かつ、清潔であること。
  • 当該薬局以外の薬局又は店舗販売業の店舗の場所、常時居住する場所及び不潔な場所から明確に区別されていること。
  • 面積は、おおむね19.8平方メートル以上とし、薬局の業務を適切に行なうことができるものであること。
  • 医薬品を通常陳列し、又は調剤された薬剤若しくは医薬品を交付する場所にあつては六〇ルツクス以上、調剤台の上にあつては一二〇ルツクス以上の明るさを有すること。
  • 要指導医薬品又は一般用医薬品を販売し、又は授与する薬局にあっては、開店時間のうち、 一般用医薬品を販売し、又は授与しない時間がある場合には、一般用医薬品を通常陳列し、又は交付する場所を閉鎖することができる構造のものであること。
  • 冷暗貯蔵のための設備を有すること。
  • 鍵のかかる貯蔵設備を有すること。
  • 次に定めるところに適合する調剤室を有すること。
    • 6.6平方メートル以上の面積を有すること
    • 天井及び床は、板張り、コンクリート又はこれらに準ずるものであること。
    • 調剤された薬剤若しくは医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者又は医薬品を購入し、若しくは譲り受けた者若しくはこれらの者によって購入され、若しくは譲り受けられた医薬品を使用する者が進入することができないよう必要な措置が採られていること。

店舗販売業構造設備基準

  • 医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が容易に出入りできる構造であり、店舗であることがその外観から明らかであること。
  • 換気が十分であり、かつ、清潔であること。
  • 当該店舗販売業以外の店舗販売業の店舗又は薬局の場所、常時居住する場所及び不潔な場所から明確に区別されていること。
  • 面積は、おおむね13.2平方メートル以上とし、店舗販売業の業務を適切に行なうことができるものであること。
  • 医薬品を通常陳列し、又は交付する場所にあつては六〇ルツクス以上の明るさを有すること。
  • 開店時間のうち、要指導医薬品又は一般用医薬品を販売し、又は授与しない時間がある場合には、要指導医薬品又は一般用医薬品を通常陳列し、又は交付する場所を閉鎖することができる構造のものであること。
  • 冷暗貯蔵のための設備を有すること。ただし、冷暗貯蔵が必要な医薬品を取り扱わない場合は、この限りでない。
  • 鍵のかかる貯蔵設備を有すること。ただし、毒薬を取り扱わない場合は、この限りでない。

第一類医薬品の陳列

購入者が直接手の触れられない陳列設備又はかぎをかけた陳列設備に陳列

  • 第一類医薬品を陳列するために必要な陳列設備を有すること。
  • 第一類医薬品を陳列する陳列設備から一・二メートル以内の範囲(以下「第一類医薬品陳列区画」という。)に医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者又は医薬品を購入し、若しくは譲り受けた者もしくはこれらの者によって購入され、若しくは譲り受けられた医薬品を使用する者が進入することができないよう必要な措置が採られていること。ただし、第一類医薬品を陳列しない場合又はかぎをかけた陳列設備その他医薬品を購入し、若しくは譲り受けた者若しくはこれらのものによって購入され、若しくは譲り受けられた医薬品を使用する者が直接手の触れられない陳列設備に陳列する場合は、この限りでない。
  • 開店時間のうち、第一類医薬品を販売し、又は授与しない時間がある場合には、第一類医薬品陳列区画を閉鎖することができる構造のものであること。
  • 第一類医薬品を陳列する場合には、第一類医薬品陳列区画の内部又は近接する場所にあること。
  • 二以上の階に一般用医薬品を通常陳列し、又は交付する場所がある場合には、各階の一般用医薬品を通常陳列し、又は交付する場所の内部にあること。

指定第二類医薬品の陳列

情報提供する設備から7メートル以内の範囲、又はかぎをかけた陳列設備、又は購入者が進入できない措置を設けてある陳列設備に陳列

  • 指定第二類医薬品(施行規則第二百十条第五号 に規定する指定第二類医薬品をいう。以下同じ。)を陳列する場合には、指定第二類医薬品を陳列する陳列設備から七メートル以内の範囲にあること。ただし、かぎをかけた陳列設備に陳列する場合又は指定第二類医薬品を陳列する陳列設備から一・二メートル以内の範囲に医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者又は医薬品を購入し、若しくは譲り受けた者若しくはこれらの者によつて購入され、若しくは譲り受けられた医薬品を使用する者が進入することができないよう必要な措置が採られている場合は、この限りでない。
  • 二以上の階に一般用医薬品を通常陳列し、又は交付する場所がある場合には、各階の一般用医薬品を通常陳列し、又は交付する場所の内部にあること。
情報提供する設備

医薬品陳列場所の閉鎖

薬事法施行規則第十四条の三薬事法施行規則第四十七条薬局等構造設備規則第二条

薬局開設者は、開店時間(営業時間のうち特定販売のみを行う時間を除いた時間をいう。以下同じ。 )のうち、一般用医薬品を販売し、又は授与しない時間は、一般用医薬品を通常陳列し、又は交付する場所を閉鎖しなければならない。

2、薬局開設者は、開店時間のうち、第一類医薬品を販売し、又は授与しない時間は、第一類医薬品陳列区画(同項第十一号ロに規定する第一類医薬品陳列区画をいう。以下同じ。 )を閉鎖しなければならない。ただし、鍵をかけた陳列設備(同項第十号イに規定する陳列設備をいう。以下同じ。 )に第一類医薬品を陳列している場合は、この限りでない。

シャッター、パーティション、チェーン等の構造設備により物理的に遮断され、進入することが困難なもので閉鎖する。また、閉鎖する設備が可動式の場合は従業者のみが動かせる措置を採る。

閉鎖区画で医薬品の販売ができないことが明確に判別できるように、閉鎖区画の入り口に専門化不在時の販売は薬事法に違反するためできない旨を表示する。

一般用医薬品の業務を行う体制

薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令一般用医薬品のインターネット販売について

営業時間又は営業時間外で相談を受ける時間内は、薬剤又は医薬品の購入者又は使用者から相談があった場合に、情報提供及び指導を行うための体制を備えていることとする。

要指導医薬品又は第一類医薬品を販売する開店時間(特定販売のみを行う時間を除く。)内は、要指導医薬品又は第一類医薬品の情報提供又は指導を行う場所で薬剤師が情報提供又は指導を行える体制を確保していることとする。(第一類医薬品の特定販売のみを行う時間も薬局又は店舗内で薬剤師が勤務していることが必要)→情報提供カウンター当たり、最低1名の薬剤師を配置

一般用医薬品を販売する開店時間(特定販売のみを行う時間を除く。)内は、一般用医薬品の情報提供を行う場所に薬剤師又は登録販売者が情報提供を行える体制を確保していることとする。(一般用医薬品の特定販売のみを行う時間も薬局又は店舗内で薬剤師又は登録販売者が勤務していることが必要。)→情報提供カウンター当たり、最低1名の薬剤師又は登録販売者を配置

一般用医薬品業務体制

要指導医薬品又は一般用医薬品を販売する開店時間(特定販売のみを行う営業時間を除く。)の一週間の総和が、当該薬局又は店舗の開店時間(特定販売のみを行う営業時間を除く。)の一週間の総和の2分の1以上としなければならないこととする。

要指導医薬品又は第一類医薬品を販売する薬局又は店舗にあっては、要指導医薬品又は第一類医薬品を販売する開店時間(特定販売のみを行う営業時間を除く。)の一週間の総和が、医薬品を販売する開店時間(特定販売のみを行う営業時間を除く。)の一週間の総和の2分の1以上としなければならないこととする。

薬局の開店時間内(特定販売のみを行う時間を除く。)は、常時、当該薬局において調剤に従事する薬剤師が勤務していることとする。

調剤に従事する薬剤師の週当たり勤務時間数(当該薬剤師が特定販売のみに従事する時間がある場合にはその時間を除く。)の総和が、当該薬局の開店時間(特定販売のみを行う営業時間を除く。)の一週間の総和以上としなければならないこととする。

一般用医薬品のリスク区分表示

施行規則第二百十条第二百十六条の二

直接の容器・被包、添付文書に表示(直接の容器などが外から見えない場合は、外部の容器などへあわせて表示)

黒字に黒枠で表示(パッケージデザインによっては白地に白枠も可)

区分 表示方法
第一類医薬品
第二類医薬品
指定第二類医薬品
第三類医薬品

リスク区分表示の経過措置期間は二年間(平成23年5月31日まで)。薬剤師会からも送られてくる区分表示シール等の貼付等でリスク区分表示が行われていれば、経過措置期限を過ぎても、店舗などで販売などが可能。

一般用医薬品の製品情報(製品名リスト・空箱等)の利用

第一類医薬品は、薬剤師による情報提供が十分に確保できることを前提に、製品情報(製品名リスト等)を同一又は類似薬効の第二類医薬品等の陳列場所に示すことは可能

第一類医薬品の外部の容器(空箱)を製品情報とする場合

  • 購入者などが外部の容器であることがわかるよう外部の容器に表示する
  • 薬剤師による情報提供を受けた上で購入するものである旨の表示も望ましい

薬局における掲示(法第9条の3則15条の14則別表第1の2

薬局内の見やすい場所に下記事項を掲示する(掲示板)

第一 薬局の管理及び運営に関する事項
一 許可の区分の別
二 薬局開設者の氏名又は名称その他の薬局開設の許可証の記載事項
三 薬局の管理者の氏名
四 当該薬局に勤務する薬剤師又は登録販売者の別及びその氏名及び担当業務
五 取り扱う要指導医薬品及び一般用医薬品の区分
六 当該薬局に勤務する者の名札等による区分に関する説明
七 営業時間、営業時間外で相談できる時間及び営業時間外で医薬品の購入又は譲受けの申込みを受理する時間
八 相談時及び緊急時の電話番号その他連絡先

第二 薬局製造販売医薬品、要指導医薬品及び一般用医薬品の販売に関する制度に関する事項
一 要指導医薬品、第一類医薬品、第二類医薬品及び第三類医薬品の定義及びこれらに関する解説
二 要指導医薬品、第一類医薬品、第二類医薬品及び第三類医薬品の表示に関する解説
三 要指導医薬品、第一類医薬品、第二類医薬品及び第三類医薬品の情報の提供に関する解説
四 薬局製造販売医薬品を調剤室以外の場所に陳列する場合にあつては、薬局製造販売医薬品の定義及びこれに関する解説並びに表示、情報の提供及び陳列(特定販売を行うことについて公告をする場合にあつては、当該広告における表示。六及び八において同じ。)等に関する解説
五 要指導医薬品の陳列に関する解説
六 指定第二類医薬品の陳列等に関する解説
七 指定第二類医薬品を購入し、又は譲り受けようとする場合は、当該指定第二類医薬品の禁忌を確認すること及び当該指定第二類医薬品の使用について薬剤師又は登録販売者に相談することを勧める旨
八 一般用医薬品の陳列に関する解説
九 医薬品による健康被害の救済に関する制度に関する解説
十 個人情報の適正な取扱いを確保するための措置
十一 その他必要な事項

第一の四の当該薬局に勤務する薬剤師又は登録販売者については、その営業時間において、現に勤務している者がわかるように表示するよう努めることとし、第一の七の営業時間については、一般用医薬品を販売 し、若しくは授与する営業時間又は第1類医薬品を販売し、若しくは授与する営業時間が、薬局全体の営業時間と異なる場合には、その旨がわかるように表示すること。→コルクボート等を利用した「今勤務している薬剤師又は登録販売者」の掲示

また、第二の十のその他必要な事項とは、苦情相談窓口(業界団体や、医薬品販売業の許認可権限を有している都道府県等に設置されるもの。)に関する事項等であること。(薬事法の一部を改正する法律等の施行等について 9p)

また、第二の六の具体例(小児や妊婦に重篤な副作用が出る可能性があります。詳しくは、本薬局の薬剤師か登録販売者にお尋ねください)。

Q&A(H26年度薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律改正)

(問3)全く開店しない店舗について、店舗販売業の許可を取得することは可能であるか。

(答) 全く開店しないのであれば、店舗とは言いがたいため、不可である。

(問5)薬局(店舗)の看板や掲示板が出ていれば、「薬局(店舗)であることが外観から明らかであること」との要件を満たすと考えてよいか。

(答) 看板、掲示板の位置、形状、大きさ等の見えやすさにもよるが、通常の看板や掲示板であれば、要件を満たすと考えている。

(問6)購入者が情報提供及び指導の内容を理解したことの確認に当たっては、何をもって購入者が理解したと判断すればよいのか。

(答) 薬剤師等が購入者に口頭等で確認すればよい。

(問7)購入者が情報提供及び指導の内容を理解したことの確認の結果の記録に当たっては、購入者の署名が必要か。

(答) 購入者の署名が望ましいが、購入者に理解したことを確認の上、対応した薬剤師等が記録することでも差し支えない。

(問 11)濫用等のおそれのある医薬品を若年者に販売する場合、購入者の氏名や年齢についてはどのように確認すればよいのか。

(答) 具体的な方法は問わないが、若年者であることが疑われる場合には、年齢・氏名の確認が必要となる。この場合、身分証明書等により確認することが適当である。

(問 12)濫用等のおそれのある医薬品を販売する場合、購入者の他薬局等での購入状況等についてはどのように確認すればよいのか。

(答) 口頭等で確認することで差し支えない。

(問 27)「指定第2類医薬品を購入し、又は譲り受けようとする場合は、当該指定第2類医薬品の禁忌を確認すること及び当該指定第2類医薬品の使用について薬剤師又は登録販売者に相談することを勧める旨」を確実に認識できるようにするための必要な措置の具体的な方法としては、例えば、店頭では、購入者への声かけやレジ付近での分かりやすい掲示、インターネット販売では、ポップアップ表示が考えられるが、いずれの方法も問題ないものか。

(答) 問題ない。

(問 29)法第 36 条の 10 第1項ただし書きについて、購入者が薬剤師等であるか否かの確認は、口頭での確認のみで差し支えないか。

(答) 薬剤師等であることが分かる身分証等があれば、それをもって判断することが望ましい。それが、困難な場合にあっては、個別に薬剤師が判断しても差し支えない。
ただし、薬剤師が、相手を専門家と判断した根拠を説明できることが必要である。

(問 30)法第 36 条の 10 第6項により、説明不要の意思表示があった場合であって、第1類医薬品が適正に使用されると認められる場合には、同条第1項の規定は適用しないことになるが、その場合は同条第2項の規定も適用されないものと考えてよいか。

(答) 法第 36 条の 10 第2項に規定する義務は、第1項の規定に付随するものであるため、同条第1項の規定が適用されない場合には、同条第2項も適用されない。

(問 31)一般用医薬品の情報提供に当たっては、情報提供を行った薬剤師又は登録販売者の氏名を購入者に伝えさせることとされているが、薬局又は店舗内の情報提供を行う場所において「販売した薬剤師又は登録販売者の氏名」は名札を提示することにより伝えたとすることで差し支えないか。

(答) 情報提供文書等に記載するなどの方法が望ましいが、購入者に対して、情報提供を行った薬剤師又は登録販売者の氏名が確実に伝わる方法であれば、差し支えない。

(問 32)配置販売に従事する者は名札を付けることとされているが、法第 33 条第1項の身分証明書でも差し支えないか。

(答) (答) 差し支えない。

(問 12)要指導医薬品や第一類医薬品を取り扱わない薬局・薬店でも、要指導医薬品や全ての区分の一般用医薬品の定義やそれらに関する解説などの掲示事項を掲示しなければならないのか。

(答) 要指導医薬品及び一般用医薬品の販売制度の全般について、購入者に理解していただくため、要指導医薬品及び全ての区分の一般用医薬品に関する掲示事項を掲示する必要がある。

(問 18)医薬品の販売業を有する薬局や薬店の間で、一般用医薬品を販売・授与してもよいか。

(答) 薬事法上、医薬品の販売業の許可を有する店舗間での医薬品の販売・授与は禁止されていないものの、店舗間での販売・譲渡に当たるため、必要な記録等の作成は必要になる。

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記事No1222 題名:Re:Kkh様 投稿者:管理人tera 投稿日:2020-04-12 16:38:57

ご指摘ありがとうございます。
保険とは関係がない事項なので厚生局への届け出は必要ないですね。
訂正させていただきました。


記事No1221 題名:OTC販売について 投稿者:Kkh 投稿日:2020-04-10 21:38:49

『薬局の許可を受けているだけでは、一般用医薬品(第一類~第三類)を取り扱うことは出来ても、販売・授与することは出来ません。販売・授与するためには管轄保健所と厚生局へ変更届と他指定された文書を提出しなければなりません』とありますが、特定販売は行わず、保険薬局内で対面販売のみを行う場合も、『厚生局』にも何か文書の提出が必要なのでしょうか?
勉強不足ですみません。教えていただければ幸いです。
宜しくお願い致します。


記事No517 題名:Re:miya様 投稿者:管理人tera 投稿日:2017-08-16 15:33:06

はじめまして。
指定第二類医薬品は、
情報提供する設備から7メートル以内の範囲、又はかぎをかけた陳列設備、又は購入者が進入できない措置を設けてある陳列設備に陳列
ですので、第1類医薬品と同じというわけではないですね。
おそらくこれを書いたときは第二類医薬品でも指定の場合はどこにでも陳列できないので、第1類医薬品と同じように消費者が手に触れられない場所としておけば間違えることはないかなということでこのような記載をしてしまった気がします。
ということで、第一類の陳列方法も間違っているので、文末に”等”をつけて修正しました。
ご指摘大変感謝するとともに、ご迷惑おかけしまして申し訳ないです。


記事No516 題名:お世話になります。 投稿者:miya 投稿日:2017-08-16 00:14:44

いつも参考にさせていただいております。
有難うございます。
こちらに記載されている内容について一点だけ質問させていただいてもよろしいでしょうか。

指定第二類医薬品の陳列について、
「使用禁忌等の注意が必要なものは第一類に準じる」とありますが、こちらで見る限りでは薬事法にはそのような記載が確認できなかったのですが、
元になっている情報を教えていただけると助かります。お忙しい中お手数おかけして申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。


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