薬局の在宅医療(在宅関連の指導料・加算)

一包化加算・自家製剤加算

一包化加算自家製剤加算簡易懸濁法は別ページ参照。

在宅患者調剤加算について

在宅患者に対する薬学的管理指導及び指導の実績として、在宅患者訪問薬剤管理指導料、(介護予防)居宅療養管理指導費、合わせて10回以上あること、その他いくつかの基準を満たしている薬局は在宅患者調剤加算の申請を行うことができます。

届出が受理されると、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、(介護予防)居宅療養管理指導費のいずれかに対する加算として在宅患者調剤加算料(15点)を算定することができる。

退院時共同指導料について

保険医療機関に入院中の患者に、患者の同意を得て、退院後の在宅での療養上必要な薬剤に関する説明及び指導を、入院中の保険医療機関の保険医又は看護師等と共同して行った上で、文書により情報提供した場合に、退院時共同指導料を算定することができる。

入院中の病院にて患者に提供する「退院時共同指導報告書」の参考書式と退院時共同指導の記録簿が、薬剤師のための在宅医療(徳島県薬剤師会のホームページ)に掲載されている。

お会計のタイミングは、急遽退院できなくなってしまうことを考えれば、退院後に月まとめで合算して、もしくは次回の在宅訪問時がよいのではないだろうか。レセプトは他のものと別にすることに注意する。

在宅患者緊急時等共同指導料について

いわゆるサービス担当者会議を行った場合等に算定できる。医師は必ずしも出席する必要はないが、カンファレンスの指示と、その結果の情報提供を受ける必要があるので、医師が絡まない担当者会議では算定できない。

当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医の求めにより、当該保険医療機関の保険医等、歯科訪問診療を実施している保険医療機関の保険医である歯科医師等、訪問看護ステーションの看護師等又は居宅介護支援事業者の介護支援専門員と共同で患家に赴き、カンファレンスに参加し、それらの者と共同で療養上必要な指導を行った場合に、在宅患者緊急時共同指導料を算定することができる。

無菌調剤処理加算(無菌調剤室の共同利用)

無菌製剤処理が必要な薬剤を含む処方箋を受け付けた無菌調剤室を有しない薬局(処方箋受付薬局)で調剤に従事する薬剤師が、他の無菌調剤室を有する薬局(無菌調剤室提供薬局)の無菌調剤室を利用して無菌製剤処理を行うことができる。

無菌調剤室の共同利用

(図引用:在宅業務をはじめよう 共創未来グループ 2014.8 34p)

ただクリーンベンチを設置しただけのような薬局は無菌調剤室ではないので共同利用できない点に注意する。

無菌調剤室の共同利用を始めるにあたり、事前にしておくことは、

  • 薬局共同利用に関する指針の策定→どこかの薬剤師会のを改変して準備
  • 当該薬剤師に対する研修の実施、その他必要な措置→研修は終了証までは必要ない。基本は無菌調剤室提供薬局の指示で行う。
  • 共同利用に関して必要な事項を記載した契約書等(契約書等には、指針や研修に関すること、事故発生時の報告に関する内容を含む)→どこかの薬剤師会のを改変して準備

無菌調剤室の共同利用を始めるにあたり、必要な届出類は以下。なお、この手続きは処方箋受付薬局が行い、無菌調剤室提供薬局は何もする必要はない。

  • 無菌製剤処理加算の届出
  • 構造設備変更届に関する事項・・・保健所に「変更届+構造設備の概要」と確認用に指針と契約書を、厚生局に「保険薬局届出事項変更届」を提出
    • 新規開設薬局・・様式第一「薬局の構造設備の概要」欄に無菌調剤室提供薬局の許可番号・名称・所在地を記載
    • 既存薬局・・・変更届の「変更内容」の欄に記載
      無菌調剤室提供薬局の無菌調剤室の「共同利用を行う場合」「共同利用を取りやめる場合」、無菌調剤室提供薬局を変更する場合、等
      新たに共同利用を行う場合は、事項:無菌調剤室の共同利用における構造設備、変更前:-、変更後:無菌調剤室の共同利用/許可番号/薬局名称/薬局所在地を記載する。
  • 薬事法に基づく書類等への記載に関する事項(概要)
書類等 処方箋受付薬局 無菌調剤室提供薬局
指針 協力する
研修 指示する
契約書
帳簿 - 無菌調剤室利用に関する帳簿を備え、3年間保存
調剤された薬剤(容器又は被包)への表示 薬局の名称、、住所、所在地 省略可
処方箋への記入等 薬局の名称、所在地 薬局の名称、所在地
処方箋の保管 調剤済みとなった日から3年間保存 -
調剤録への記入等 調剤済みとなるまでに行ったすべての事項について記載 無菌製剤処理を行った薬剤に関する事項のみの記載で良い
薬局機能情報 可(○○薬局(無菌調剤室提供薬局の名称及び所在地)の無菌調剤室を共同利用)
(問13)無菌調剤室を有しない薬局が他の薬局の無菌調剤室を利用して無菌製剤処理を行った場合(薬事法施行規則第15条の9第1項のただし書における無菌調剤室の共同利用)、予め無菌調剤室提供薬局の名称・所在地について地方厚生局に届け出ていれば、無菌製剤処理加算を算定できると理解して良いか。(H26年調剤報酬改定QA)

(答) 貴見のとおり。

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