狭心症の薬(安静時・労作性共通)

分類 成分名 商品名 規格・剤形・補足
硝酸薬 亜硝酸アミル 亜硝酸アミル「AFP」 規格:液
適応:狭心症 シアン及びシアン化合物による中毒
ニトログリセリン ニトロペン 規格:舌下錠0.3mg
適応:狭心症、心筋梗塞、心臓喘息、アカラジアの一時的緩解
バイアグラ、タダラフィル、リオシグアト併用禁忌
ミオコール 規格:スプレー0.3mg100回噴霧用
適応:狭心症発作の寛解
バソレーター
ミリスロール
冠静注用ミリスロール
規格:注
適応:狭心症
ニトログリセリン貼付剤 ミリステープ 規格:テープ5mg
適応:狭心症、急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
ニトロダームTTS 規格:テープ25mg
適応:狭心症
ミニトロテープ
メディトランステープ
バソレーターテープ
規格:テップ27mg
適応:狭心症
硝酸イソソルビド ニトロール 規格:錠5㎎、注、スプレー1.25mg100回噴霧用
適応:狭心症、心筋梗塞、その他の虚血性心疾患
硝酸イソソルビド徐放剤 ニトロールR 規格:徐放カプセル20㎎
適応:上に同じ
フランドル 規格錠20㎎、テープ40㎎
適応:上に同じ
一硝酸イソソルビド アイトロール 規格:錠10㎎/20mg
適応:狭心症
β遮断薬 ブフェトロール アドビオール 規格:錠5㎎
適応:狭心症,洞性頻脈
メインテート他
Ca拮抗薬 ノルバスク他
冠拡張薬 ジピリダモール ペルサンチン 規格:錠12.5㎎/25mg/100mg、散と静注はGEのみ
適応:狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患、うっ血性心不全、ワーファリンとの併用による心臓弁置換術後の血栓・塞栓の抑制、ステロイドに抵抗性を示すネフローゼ症候群における尿蛋白減少
ジピリダモール徐放剤 ペルサンチンL 販売中止。徐放カプセル150㎎
ジラゼプ コメリアン 規格:錠50㎎/100mg
適応:狭心症、その他の虚血性心疾患(心筋梗塞を除く)、腎機能障害軽度~中等度のIgA腎症における尿蛋白減少
トラピジル ロコルナール 規格細粒10%、錠50mg/100mg
適応:狭心症
ニコランジル シグマート 規格:錠2.5mg/5mg、注
適応:狭心症
トリメタジジン バスタレルF 錠3㎎
適応:狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患
アデノシン アデノスキャン 規格:注、静注
適応:十分に運動負荷をかけられない患者において心筋血流シンチグラフィによる心臓疾患の診断を行う場合の負荷誘導

硝酸薬

<舌下錠の使用法>
舌下または頬と歯茎の間に挟んで自然に溶けるのを待つ。1~2分で効果が発現するが、5分程度してまだ痛みがあるときはさらに1錠追加する。座位or横になって使用すること。3錠まで使っても効果がない場合は・・・。

<舌下スプレーの使用法>
噴霧剤は1回1噴霧で、効果不十分のときは1回1噴霧に限り追加、噴霧後、深く息を吸い込まないように注意する。

<テープ剤の使用法>
1日1回貼り付ける(場所を変えて貼る→かぶれ防止)。胸部、背中、上腕部に貼付。開封後1ヶ月以内に使用する。

<徐放剤Rの使用法>
徐放剤は1日2回投与する。噛み砕かない。

硝酸イソソルビドと一硝酸イソソルビドの違い

硝酸イソソルビドは二硝酸エステルであり、その分子内には2つの硝酸基が結合しています。一方、一硝酸イソソルビドはモノ硝酸エステルで、分子内に1つの硝酸基が結合しています。→硝酸基1つであることでその部分を標的に肝臓でCYPによる水酸化(代謝)を受けにくい。肝代謝を受けない投与法であれば、活性自体は一がない方が高い。

そのため、一硝酸イソソルビドの方が作用持続時間が長く、服用回数が少なくて済む傾向があります。硝酸イソソルビドはより頻繁に服用する必要があります。

しかしながら、そのデメリットを補うべく、硝酸イソソルビドは徐放加工(錠剤の粉砕)を施されており、粉砕できないこと位しか差はない。

硝酸イソソルビドは体内で一硝酸イソソルビドなどの活性代謝物に変換されます(BA3~7%位)。これに対して一硝酸イソソルビドは、代謝を必要とせず、そのままの形で活性を示します(BA100%)。→硝酸イソソルビドの方が個人差が出る。

Ca拮抗薬

<アダラートカプセル舌下投与>
昔は大丈夫だった速効性を期待した本剤の舌下投与(カプセルをかみ砕いた後,口中に含むか又はのみこませること)は,過度の降圧や反射性頻脈をきたすことがあるので,用いないこと。

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