前立腺肥大の症状

前立腺肥大の症状としては、排尿障害、蓄尿障害、排尿後障害とありますが、これらの症状があるから前立腺肥大であるとは言い切れない。診断については、つい最近ガイドラインも改訂されたので、それを見てもらえればわかるが、尿検査で感染症を除外し、血液検査(腎機能検査)で膀胱癌や腎癌を除外し、直腸診やPSA検査で前立腺がんを除外するといった基本的評価を経て、手術するほどではなければ、薬物治療へと進む

第一期 第二期 第三期
膀胱刺激期 残尿発生期 慢性尿閉期
夜間トイレに行く回数が増える、尿が少ししか出ない(残尿量なし)。 残尿感の出現、いきまないと尿が出ない。 トイレに行く回数が増える。

リスク因子としては、遺伝的要因に環境要因(人種、加齢、性生活、食事他)が合わさって発症すると言われています。

前立腺は尿道を囲むように位置するクルミとか栗とかそんなくらいの大きさの臓器で、前立腺肥大結節は移行領域と尿道周囲組織に好発し、内側が肥大、外側の辺縁領域は萎縮します。 これにより、尿道が締め付けられて、排尿困難症状と蓄尿障害が起こります。

排尿困難症状は、加齢による前立腺自体の肥大そのものによる尿路閉塞と、尿流を維持しようと膀胱平滑筋が肥大→膀胱の収縮障害が原因で起こる。前立腺が自体が肥大していなかったとしても、加齢による膀胱平滑筋の収縮障害や尿道の知覚神経の興奮が原因で起こることもある。

「前立腺肥大=前立腺が大きくなっている」とは言えないようだ。機能的閉塞と機械的閉塞の2タイプあるため。逆に、前立腺が大きくても、圧迫がなければ前立腺肥大とは言わない。

蓄尿障害の方は、前立腺や尿道部が閉塞により過緊張状態にあるため、それが求心性のC繊維を興奮させて、尿道膀胱反射を亢進させて排尿筋の過活動を誘発すると言われている。また、閉塞による膀胱の高圧・血流障害が膀胱求心性知覚神経を亢進させてさらに排尿筋の過活動を助長する。症状としては過活動膀胱と同じであり、前立腺肥大がOABを合併するタイプは少なくない。

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