軟骨について
軟骨は骨と骨のつなぎ目や成長板にある組織で、軟骨の減少(磨り減り)は油切れの機械のように関節が円滑に動かず、関節痛を招きます。
普通の骨には血管が通っていますが、軟骨には血管が通っていないため、骨に比べて再生スピードが遅いです。
次に、軟骨の構造について見ていきます。
20歳位までの成長期には成長板と呼ばれる部位が存在していて、成長軟骨→肥大軟骨→石灰化軟骨の順に分化を遂げ、最終的にはアポトーシス に陥る。
軟骨細胞の分化は、BMPや転写因子Cbfa1によって促されるが、その際、肥大軟骨細胞に IHH(インデイアンヘッジホッグ)タンパク質も誘導されて、IHHはCbfa1の発現を促して骨芽細胞の分化を促進する一方、 PTH-rP(副甲状腺関連タンパク)の産生を高め、PTH-rPはPTH/PTH-rPレセプターを介して軟骨細胞の分化を抑制する。
さらに、PTH-rPはVEGF(血管内皮成長因子)を抑制して軟骨細胞内への血管新生を抑制する。
こうして、アポトーシスによってできた空間に新たに骨芽細胞が出現して、最終的に骨細胞に置き換わる(軟骨が骨細胞になるわけではない)。
しかし、20歳を超えるとほぼ100%成長板が閉鎖(消失)しているため、これ以上骨が伸びることはない。
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