分割調剤(長期投薬)

概要(調剤報酬点数表

長期投薬(14日分を超える投薬をいう。以下同じ。)に係る処方せん受付において、薬剤の保存が困難であること等の理由により分割して調剤を行った場合、当該処方せんに基づく当該保険薬局における2回目以降の調剤については、1分割調剤につき5点を算定する。

なお、当該調剤においては薬学管理料は算定しない。

補足(調剤報酬点数表に関する事項

保険薬剤師は、投与日数が長期間にわたる処方せんによって調剤を行う場合であって、処方薬の長期保存の困難その他の理由によって分割して調剤する必要がある場合には、分割調剤を行うこと。

また、分割調剤を行う場合(上記の場合のほか、後発医薬品(ジェネリック医薬品)への変更が不可の場合の署名欄に処方医の署名又は記名・押印がない、又は署名欄に処方医の署名又は記名・押印があるものの「変更不可」欄に「レ点」又は「×」が記載されていない先発医薬品がある処方せん(以下「後発医薬品への変更が可能な処方せん」という。)を提出した患者の同意に基づき、処方せんに記載された先発医薬品を初めて後発医薬品に変更して調剤を行う場合であって、当該患者の希望により、分割調剤を行う場合を含む。)は、その総量は、当然処方せんに記載された用量を超えてはならず、また、第2回以後の調剤においては使用期間の日数(ただし、処方せん交付の日を含めて4日を超える場合は4日とする。)と用量(日分)に示された日数との和から第1回調剤日から起算して当該調剤日までの日数を差し引いた日分を超えては交付できない。

例えば、4月3日交付、使用期間4日間、用量10日分の処方せんで4月4日に5日分の調剤を受け、次に10日に調剤を受けに来た場合は(10+4)-7=7であるから、残りの5日分を全部交付して差し支えないが、もし第2回の調剤を4月13日に受けに来た場合、(10+4)-10=4となるので4日分しか交付できない。

保険薬局において分割調剤を行い、当該薬局において調剤済みとならない場合は、処方せんに薬剤師法第26条に規定する事項及び分割理由等の必要な事項を記入し、調剤録を作成した後、処方せんを患者に返却すること。

分割調剤を行う場合は、調剤基本料は初回のみ算定し、2回目以降については所定点数を算定するが、異なる保険薬局で分割調剤を行う場合は、各保険薬局においてそれぞれ調剤基本料を算定できる。

長期投薬(14日分を超える投薬をいう。以下同じ。)に係る処方せんによって調剤を行う場合であって、処方薬の長期保存の困難その他の理由によって分割して調剤する必要があり、分割調剤を行った場合で、1処方せんの2回目以降の調剤を同一の保険薬局において2回目以降行った場合に算定する。

長期投薬分割調剤を行う場合は、処方せんの受付時に、当該処方せんを発行した医療機関等に対し照会を行うとともに、分割理由等の必要な事項を調剤録に記入すること。

1処方せんについて、長期投薬分割調剤の2回目以降の調剤、後発医薬品分割調剤の2回目の調剤又は医師の指示による分割調剤の2回目以降の調剤のうち、複数の分割調剤を同一の保険薬局において同一日に行う場合にあっては、「注8」の分割調剤に係る点数により算定する。

分割調剤の流れ

分割調剤の基本的な流れ

  1. 調剤済みとならなかった処方箋に、調剤料、調剤年月日、調剤した保険薬剤師の氏名、調剤した薬局の名称及び所在地、処方変更の内容(必要に応じて)、疑義照会の内容(必要に応じて)と、分割調剤した理由を記入
  2. 調剤録を作成(保管)
  3. 処方箋を患者に返却(調剤済になったら返却はしない)

分割調剤時の調剤報酬点数の計算

  • 調剤基本料・・・初回は41点もしくは25点を算定できるが、2回目以降は5点を算定する。
  • 調剤料・・・同一薬局で同一処方箋を分割した場合、(初回から今回までの通算日数分に対応した調剤料)-(前回までに算定した調剤料の合計)=(今回の調剤料)で算定する。
点数項目 初回
(1~7日分)
2回目
(8~14日分)
3回目
(15~21日分)
4回目
(22~28日分)
調剤基本料 41点/25点 5点 5点 5点
調剤料 35点 28点 8点 10点

28日分の内服薬を4回に分けて分割調剤した場合。

1-7日目は、5点×7=35点、8~14日は、4点×7=28点、21日目までは71点なので15~21日は差分の71-63=8点、30日目までは81点なので22~28日は差分の81-71=10点。

注射薬の調剤料の場合は、分割であったとしても、初回の(26点)だけで、2回目以降は0点となる。ただし、無菌製剤処理加算に該当する場合には、分割調剤の都度、1日分の調剤につき65点または、75点(6歳未満の乳幼児の場合は130点または140点)を算定することが可能です。(H26年保険調剤Q&A問21等)

その他

長期一包化に不適な薬剤を一包化する場合、分割調剤にて投与することが望ましい。

処方箋上の投与日数が14日を超えていない場合は、長期投薬分割調剤の調剤基本料(5点)は算定することはできない。

投与期間が15日分以上のものと14日分以下のものが混在している場合、14日分以下の薬剤に対する長期投薬情報提供料は算定できない。

長期投薬情報提供料の算定は、次回の処方箋受付時に行うため、服薬期間中における情報提供の際に患者から一部負担金は徴収できない。(H26保険調剤Q&A Q128)

Q&A(H20年度診療報酬改定)

Q:分割調剤にあたり、医薬品の長期保存の困難性などの理由によるケースと後発医薬品の試用を目的とするケースが混在する場合には、どちらの分割調剤を行ったものとして算定しなければならないのか。

A:いずれか一方の点数しか算定できないが、どちらの分割調剤として算定しても差し支えない。ただし、長期保存の困難性などの理由で分割調剤を行った場合には、2回目の調剤時において薬剤服用歴管理指導料等を算定することは出来ない。

Q&A(H16年度診療報酬改定)

Q:2回目と3回目の分割調剤を行った場合、それぞれ5点を算定することは可能か。

A:分割して調剤をする毎にそれぞれ算定する(ただし、長期投薬に係る処方せんの場合に限る。後発医薬品に係る処方せんの場合は、2回目のみ算定する。)

Q:2回目以降の分割調剤にかかる調剤基本料の算定は内服薬のみが対象ということか。

A:内服薬以外の薬剤も対象となる

Q:2回目以降の分割調剤にかかる調剤基本料は、時間外加算等の対象となるか。

A:時間外加算、休日加算及び深夜加算を算定する場合の基礎額に含まれるので、当該加算の対象となる。

Q:同一薬局で分割調剤した場合、2回目以降(後発医薬品の使用に係る分割調剤の場合は2回目のみ)の調剤基本料は分割調剤として5点を算定するが、2回目以降を別の薬局で調剤した場合は何点となるのか。

A:2回目以降の異なる薬局で調剤した場合は、その薬局に適用される調剤基本料を算定する。

Q:分割調剤に係る調剤基本料(5点)は、投与日数が14日以下の処方せんについても算定できるか。

A:薬剤の保存の困難性などの理由による場合には、14日分以下の処方せんを分割調剤しても、分割調剤時の調剤基本料(5点)は算定できないが、後発医薬品の試用を目的とした場合は算定できる。ただし、分割調剤の行為は、算定の可否にかかわらず実施できる。

Q:同一薬局で分割調剤した場合、2回目以降の処方せん受付は調剤基本料の区分を判断する上での受付回数としてカウントするのか。

A:同一薬局における分割調剤に係る2回目以降の処方せん受付については、通常の処方せん受付回数としてカウントしない

Q:同一医師による処方せんのうち、通常の処方せん(新規)と分割調剤に係る処方せんを同時に調剤した場合、調剤基本料はそれぞれ算定できるか。

A:同一医師による処方せんであるか否かにかかわらず、新規の処方せんについては通常の調剤基本料、分割調剤に係る処方せんについては調剤基本料として5点をそれぞれ算定できる。

Q:調剤基本料のレセプトへの記載については、合計点数のみを記載すればよいのか。

A:合計点数を記載するとともに、該当する調剤基本料の区分についても記号を記載する(基、基注)。ただし、基準調剤加算の区分や、分割調剤の回数については記載する必要はない。

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