目次
- 投与制限(療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等)
- 投与期間の上限のある医薬品一覧
- コメント
投与制限(療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等)
投与制限に関しては、新医薬品、麻薬及び向精神薬を除いて、その制限が原則廃止されています。
新医薬品は販売開始日から1年間は14日を限度として、リウマトレックスやベネットなど特殊な飲み方をする薬剤は、レセコン入力上は2日分ないし4日分と入力すると思いますが、日数は14日以内でも服用期間としては14日ないし28日分となるので、ベネットの週一製剤などは2日を限度として投薬します。
抗癌剤は56日分が限度。
麻薬及び向精神薬については別ページを参照してください。
30日分を限度とする医薬品について、月の初めと、月の終わりに、月2回30日処方を行うとレセプト(薬局ではなく医科の方で)で切られる可能性があるので、基本的には月2回の28日以上の処方は行わない。
ただし、新医薬品、麻薬、向精神薬については、特殊の事情である場合に限り、1回30日分を限度として投与することが認められている。特殊な理由であったとしても30日以上は投与できない。
※旅程その他の事情を考慮し、必要最低限の範囲において、1回30日分を限度として投与してさし支えないもとのする。(「内服薬及び外用薬の投与量について」「平成14年4月4日 保医発第0404001号)より)
その場合、処方箋の備考欄に長期投与した理由を記載する(GWの為長期投与等)。
※長期の旅行等特殊の事項がある場合において、必要があると認め、必要最小限の範囲において、投薬量が1回14日分を限度とされる内服薬及び外用薬であって14日を超えて投与した場合は、その理由を記載すること。(「診療報酬請求書等の記載要領等について」「昭和51年8月7日 保険発第82号 別紙2 第5 8項」より)
特殊な事情として認められるのは、海外旅行、年末年始、ゴールデンウィークの3つが該当し、お盆やシルバーウィークは含めない(H26年現在は柔軟に対応しているとのこと)。ただし、ゴールデンウィークや年末年始が理由の長期投薬の場合、14日後がゴールデンウィークや年末年始にかからない場合は長期投与は不可と考える。
※シルバーウィークのような場合にも「特殊な事情」に該当するものとして解釈して構わない。「国民の祝日に関する法律」が一部改正され、これにともなって連休となるケースが増えることになり、そのような背景も踏まえ、現在「特殊な事情」の解釈については柔軟かつ適切に取り扱われている(H26年保険調剤Q&A Q108)
また、処方箋だけでなく、レセプトの摘要欄にも、その理由を記載しなければなりません(GWの為長期投与等)。
※長期の旅行等特殊の事情がある場合において、必要があると認められ、投薬量が1回14日分を限度とされる内服薬及び外用薬であって14日を超えて投与された場合は、処方箋の備考欄に記載されている長期投与の理由を転記すること。(「診療報酬請求書等の記載要領等について」「昭和51年8月7日 保険発第82号より)
船員保険法の場合は、健康保険法の規定に関わらず、1回180日分を限度として投与できる。
※長期航海に従事する船舶に乗り組む被保険者に対し投薬の必要があると認められる場合の投薬量の基準は、保険医療機関及び保険医療養担当規則第20条第2号への規定にかかわらず、航海日程その他の事情を考慮し、必要最小限の範囲において、1回180日分を限度として投与することとする。(「健康保険法第54条第2項の規定に基づき船員保険の療養の給付の担当又は船員保険の診療の準則を定める省令」「平成10年3月16日 厚生省令第20号より)
「「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」及び「保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等」の実施上の留意事項について」の一部改正について
4 投薬期間に上限が設けられている医薬品
- ① 投薬量又は投与量が 14 日分を限度とされる内服薬及び外用薬並びに注射薬として、麻薬及び向精神薬取締法(昭和 28 年法律第 14 号)第2条第1号に規定する麻薬等を定めたものである。
- ② 投薬量又は投与量が 30 日分を限度とされる内服薬及び外用薬並びに注射薬として、アルプラゾラム等を定めたものである。
- ③ 投薬量が 90 日分を限度とされる内服薬として、ジアゼパム等を定めたものである。
- ④ 投与期間に上限が設けられている麻薬又は向精神薬の処方は、薬物依存症候群の有無等、患者の病状や疾患の兆候に十分注意した上で、病状が安定し、その変化が予見できる患者に限って行うものとする。
そのほか、当該医薬品の処方に当たっては、当該患者に既に処方した医薬品の残量及び他の医療機関における同一医薬品の重複処方の有無について患者に確認し、診療録に記載するものとする。
レセプト摘要欄(調剤報酬請求書及び調剤報酬明細書に関する事項)
カ 長期の旅行等特殊の事情がある場合において、必要があると認められ、投薬量が1回14日分を限度とされる内服薬及び外用薬であって14日を超えて投与された場合は、処方箋の備考欄に記載されている長期投与の理由を転記すること。
Q&A(群馬県 社会保険委員会Q&Aより)
A:保険調剤では認められない。30日分が上限とされている。
A:群馬県内では、国保・社保いずれも、概ね4月29日から5月5日まで。この間の平日もゴールデンウィーク扱いとする。
A:特殊な事情に該当するが、年ごとに状況が異なるので、定められない。
ハルシオン0.25mg 2錠 (就寝前) 28日分
ハルシオン0.25mg 1錠 頓服(不眠時) 10回分
と記載があります。ハルシオンは、添付文書上で、1日0.5mg、30日分までとなっておりますが、この場合は調剤可能でしょうか?
A:疑義照会して問題なければ、可能と思われます。
投与期間の上限のある医薬品一覧
以下、投与期間に上限がある医薬品一覧。
解熱鎮痛剤・非ステロイド性抗炎症薬
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
アスピリン | アスピリン原末 | (川崎病) 2~3ヶ月以上投与→冠動脈障害が認められない場合中止 |
アンピロキシカム | フルカムカプセル | 2週間以上投与→効果ない場合中止 |
スルピリン水和物 | スルピリン末 | (急性疾患) 原則として5日以内 |
セレコキシブ | セレコックス錠 | (慢性疾患) 2~4週間以上投与→効果ない場合中止 |
トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン配合剤 | トラムセット配合錠 | (慢性疼痛患者) 4週間以上投与→効果ない場合中止 |
ピロキシカム | バキソカプセル・坐剤 | 2週間以上投与→効果ない場合中止 |
プラノプロフェン | ニフランシロップ | 原則として3日以内 |
ロルノキシカム | ロルカム錠 | (手術後、外傷後及び抜歯後の消炎・鎮痛) 3日までを限度 |
ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液 | ノイロトロピン錠 | (帯状疱疹後神経痛) 4週間以上投与→効果ない場合中止 |
アセトアミノフェン | アンヒバ坐剤 アルピニー坐剤 カロナール坐剤 |
(急性疾患) 原則として5日以内 |
抗パーキンソン病薬
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
アマンタジン塩酸塩 | シンメトレル細粒・錠 ボイダン散 |
(脳梗塞後遺症に伴う意欲・自発性低下の改善) 12週以上投与→効果ない場合中止 (A型インフルエンザ感染症:発症後) 必要最低限の期間(最長でも1週間) |
カベルゴリン | カバサール錠 | (産褥性乳汁分泌抑制) 1回のみ |
ドロキシドパ | ドプス細粒・OD錠・カプセル | (血液透析患者) 1ヶ月以上投与→効果ない場合中止 |
中枢神経用剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
チアプリド塩酸塩 | グラマリール細粒・錠 | (脳梗塞後遺症) 6週間以上投与→効果ない場合中止 |
マジンドール | サノレックス錠 | 1ヶ月以上投与→効果ない場合中止(最長で3ヶ月) |
ラメルテオン | ロゼレム | 2週間以上投与→効果ない場合中止 |
不整脈用剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
キニジン硫酸塩水和物 | 硫酸キニジン錠 | (成人における慢性心房細動:漸増法) 6日間以上投与→効果ない場合中止 (成人における慢性心房細動:大量投与) 3日間以上投与→効果ない場合中止 |
ジソピラミド | リスモダンカプセル | (心房細動・祖堂、発作性頻脈の除去) 2,3日以上投与→効果ない場合中止 |
リン酸ジソピラミド | リスモダンR錠 | (心房細動・祖堂、発作性頻脈の除去) 2,3日以上投与→効果ない場合中止 |
メキシレチン塩酸塩 | メキシチールカプセル メキシレート錠 |
(糖尿病性神経障害) 2週間以上投与→効果ない場合中止 |
利尿剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
モザバプタン塩酸塩 | フィズリン錠 | 3日間以上投与→効果ない場合中止(最長7日間まで) |
血管拡張剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
ジピリダモール | ペルサンチンL、錠 | (慢性糸球体腎炎における尿蛋白減少) 4週間以上投与→効果ない場合中止 |
高脂血症剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
コレスチラミン | クエストラン粉末 | (レフルノミドの活性代謝物の体内からの除去、通常時) 17日間を目安 (上記で、重篤な副作用発現時) 11日間を目安 |
脳循環・代謝改善薬
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
イフェンプロジル酒石酸塩 | セロクラール細粒・錠 | 12週間以上投与→効果ない場合中止 |
ニセルゴリン | サアミオン散・錠 サワチオン細粒 |
12週間以上投与→効果ない場合中止 |
メクロフェノキサート塩酸塩 | ルシドリール錠 | 4週間以上投与→効果ない場合中止 |
抗アレルギー薬
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
イブジラスト | ケタスカプセル | 12週間以上投与→効果ない場合中止 |
コナヒョウダニエキス・ ヤケヒョウダニエキス |
アシテア錠 ミティキュア錠 |
12週間以上投与→効果ない場合中止 |
メクロフェノキサート塩酸塩 | ルシドリール錠 | 1年間投与し、効果が見られない場合継続の必要性を判断 |
高リン酸血症治療薬
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
炭酸ランタン水和物 | ホスレノール顆粒・錠 | 2週間以上投与→効果ない場合中止 |
沈降炭酸カルシウム | カルタン細粒・錠、OD錠 | 2週間以上投与→効果ない場合中止 |
その他の循環器官用剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
ボセンタン水和物 | トラクリア錠 | 8週間以上(目標投与量に達してから最低4週間)投与→臨床症状の悪化が見られた場合中止 |
消化器官用剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
次硝酸ビスマス | 次硝酸ビスマス | 原則として1ヶ月に20日程度(1週間に5日以内)に留める |
次炭酸ビスマス | 次炭酸ビスマス | 原則として1ヶ月に20日程度(1週間に5日以内)に留める |
次没食子酸ビスマス | 次没食子酸ビスマス | (内用として使用する場合) 原則として1ヶ月に20日程度(1週間に5日以内)に留める |
エソメプラゾールマグネシウム水和物 | ネキシウムカプセル | (胃潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎(維持療法除く)) 8週間まで (十二指腸潰瘍) 6週間まで (10mgのみ:非びらん性胃食道逆流症) 4週間まで (ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助) 7日間 |
オメプラゾール | オメプラール錠 オメプラゾン錠 |
(胃潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎(維持療法除く)) 8週間まで (十二指腸潰瘍) 6週間まで (10mgのみ:非びらん性胃食道逆流症) 4週間まで (ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助) 7日間 |
ラベプラゾールナトリウム | パリエット錠 | (胃潰瘍、吻合部潰瘍 8週間まで (逆流性食道炎(10mgでの維持療法除く)) 8週間まで(胃カメラで胃粘膜障害あり→分2でさらに8週間可能) (十二指腸潰瘍) 6週間まで (10mgのみ:非びらん性胃食道逆流症) 4週間まで (ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助) 7日間 |
ランソプラゾール | タケプロンOD錠・カプセル | (胃潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎(維持療法除く)) 8週間まで (十二指腸潰瘍) 6週間まで (15mgのみ:非びらん性胃食道逆流症) 4週間まで (ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助) 7日間 |
ミソプロストール | サイトテック錠 | 12週以上投与→効果ない場合中止 |
アザセトロン塩酸塩 | セロトーン錠 | (癌化学療法の各クールにおいて抗悪性腫瘍剤を投与する当日に投与し、抗悪性腫瘍剤を連日投与する場合)その投与期間中(通常3~5日間) |
インジセトロン塩酸塩 | シンセロン錠 | (癌化学療法の各クールにおいて抗悪性腫瘍剤を投与する当日に投与し、抗悪性腫瘍剤を連日投与する場合)その投与期間中(通常3~5日間) |
オンダンセトロン | ゾフランザイディス | (癌化学療法の各クールにおいて投与する場合)3~5日間を目安 |
オンダンセトロン塩酸塩水和物 | ゾフラン錠・小児用シロップ | (癌化学療法の各クールにおいて投与する場合)3~5日間を目安 |
グラニセトロン塩酸塩 | カイトリル細粒・錠 グラニセトロン内服ゼリー |
抗悪性腫瘍剤の投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐) (癌化学療法の各クールにおいて投与する場合)6日間を目安 |
トロピセトロン塩酸塩 | ナボバンカプセル | (癌化学療法の各クールにおいて抗悪性腫瘍剤を投与する当日に投与し、抗悪性腫瘍剤を連日投与する場合)その投与期間中(通常3~5日間) |
ラモセトロン塩酸塩 | ナゼアOD錠 | (癌化学療法の各クールにおいて投与する場合)5日間以内 |
アプレピタント | イメンドカプセル | 抗悪性腫瘍剤投与1日目は125mgを1回、2日目以降は80mgを1日1回(がん化学療法の各コースにおいて、投与期間は3日間を目安) |
ドンペリドン | ナウゼリン細粒・錠・OD錠・DS | (3歳以下の乳幼児) 7日以上の連用を避ける |
ピロカルピン塩酸塩 | サラジェン錠 | 12週間以上投与→効果ない場合中止 |
ポリカルボフィルカルシウム | コロネル細粒・錠 ポリフル細粒・錠 |
2週間以上投与→効果ない場合中止 |
モサプリドクエン酸塩水和物 | ガスモチン散・錠 | 2週間以上投与→効果ない場合中止 |
ラモセトロン塩酸塩 | イリボー錠 | (効果改善が得られた場合)3ヶ月以上投与→治療継続を検討 |
ホルモン剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
アリルエストレノール | パーセリン錠 | 16週間以上投与→効果ない場合中止 |
エストラジオール | ジュリナ錠 | (閉経後骨粗鬆症) 6ヶ月~1年後の骨密度測定→効果ない場合中止 |
エストリオール | (0.5、1mgのみ:老人性骨粗鬆症) 6ヶ月~1年後の骨密度測定→効果ない場合中止 |
|
クロルマジノン酢酸エステル | (前立腺肥大症) 16週間以上投与→効果ない場合中止 |
|
ノルエチステロン | ノアルテン錠 | (月経周期の変更:延長) 月経予定5日前から投与し始め、月経周期延長希望日まで連続投与 (月経周期の変更:短縮) 数日間連続投与 |
レボノルゲストレル | ノルレボ錠 | 性交後72時間以内に1回 |
エストラジオール・レボノルゲストレル | ウェールナラ配合錠 | 6ヶ月~1年後の骨密度測定→効果ない場合中止 |
クロルマジノン酢酸エステル・メストラノール | ルテジオン配合錠 | (月経量異常、月経周期異常、月経困難症、卵巣機能不全による不妊症) 月経周期第5日より約3週間連続投与 (月経周期の変更:延長) 予定月経の3日前から延長希望日まで連続投与 (月経周期の変更:短縮) 月経周期第5日より5日間連続投与 |
ノルエチステロン・メストラノール | ソフィアC配合錠 | (月経量異常、月経周期異常、月経困難症、卵巣機能不全による不妊症) 月経周期第5日より約3週間連続投与 |
ノルゲストレル・エチニルエストラジオール | プラノバール配合錠 | (月経困難症、月経周期異常、過多月経、子宮内膜症、卵巣機能不全) 月経周期第5日より約3週間連続投与 |
クロミフェンクエン酸塩 | クロミッド錠 | 5日間を限度(1クール) |
シクロフェニル | セキソビット錠 | 5~10日間(症状に応じてこれを反復)、3クール以上反復→効果ない場合中止 |
ダナゾール | ボンゾール錠 | (子宮内膜症) 月経周期第2~5日より、約4ヶ月間連続投与 (100mgのみ:乳腺症) 月経周期第2~5日より、4~6週間連続投与 |
フィナステリド | プロペシア錠 | 6ヶ月以上投与→効果ない場合中止 |
アミノ酸製剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
イソロイシン・ロイシン・バリン | リーバクト配合顆粒 | 2ヶ月以上投与→効果ない場合(アルブミン値)中止 |
抗血小板剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
アスピリン | バイアスピリン錠 | (川崎病) 2~3ヶ月以上投与→冠動脈障害が認められない場合中止 |
アスピリン・ダイアルミネート | バファリン配合錠 | (川崎病) 2~3ヶ月以上投与→冠動脈障害が認められない場合中止 |
チクロピジン塩酸塩 | パナルジン細粒・錠 | 2ヶ月間は原則として1回2週間分を処方 |
肝臓疾患用剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
プロパゲルマニウム | セロシオンカプセル | 16週目にウィルスマーカーチェック→改善がなかった場合中止 |
解毒剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
球形吸着炭 | キューカル細粒 クレメジン細粒・カプセル |
6ヶ月以上投与→効果ない場合中止 |
糖尿病用剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
アカルボース | グルコバイ錠・OD錠 | 2~3ヶ月以上投与→食後血糖に対する効果不十分な場合他の治療を検討 |
ボグリボース | ベイスン錠・OD錠 | (糖尿病の食後過血糖の改善) 2~3ヶ月以上投与→食後血糖に対する効果不十分な場合他の治療を検討 |
ミグリトール | セイブル錠 | 2~3ヶ月以上投与→食後血糖に対する効果不十分な場合他の治療を検討 |
ナテグリニド | スターシス錠 ファスティック錠 |
2~3ヶ月以上投与→食後血糖に対する効果不十分な場合他の治療を検討 |
ミチグリニドカルシウム水和物 | グルファスト錠 | 2~3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
レパグリニド | シュアポスト錠 | 2~3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
ピオグリタゾン塩酸塩 | アクトス錠・OD錠 | 3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
アナグリプチン | ネシーナ錠 | 2~3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
アログリプチン安息香酸塩 | スイニー錠 | 2~3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
オマリグリプチン | マリゼブ錠 | 3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
サキサグリプチン水和物 | オングリザ錠 | 3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
シタグリプチンリン酸塩水和物 | グラクティブ ジャヌビア |
3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物 | テネリア錠 | 3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
トレラグリプチンコハク酸塩 | ザファテック錠 | 2~3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
ビルダグリプチン | エクア錠 | 3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
リナグリプチン | トラゼンタ錠 | 3ヶ月以上投与→食後血糖に対する効果不十分な場合他の治療を検討 |
メトホルミン塩酸塩 | グリコラン錠 メトグルコ錠 |
3~4ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
イプラグリフロジン | スーグラ錠 | 3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
エンパグリフロジン | ジャディアンス錠 | 3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
カナグリフロジン水和物 | カナグル錠 | 3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
ダパグリフロジン | フォシーガ錠 | 3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
トホグリフロジン水和物 | アプルウェイ錠 デベルザ錠 |
3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
ルセオグリフロジン水和物 | ルセフィ錠 | 3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
ミチグリニドカルシウム水和物・ボグリボース配合剤 | グルベス配合錠 | |
ピオグリタゾン・メトホルミン塩酸塩 | エクメット錠 | 3ヶ月以上投与→効果不十分な場合他の治療を検討 |
免疫抑制剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
アザチオプリン | アザニン錠 イムラン錠 |
(ステロイド依存性のクローン病及び潰瘍性大腸炎) 2年間程度を目安に継続の必要性を検討 |
シクロスポリン | サンディミュンカプセル・内用液 シクロスポリン細粒 ネオーラルカプセル・内用液 |
(骨髄移植) 3~6ヶ月間継続し、その後徐々に減量し中止 (再生不良性貧血) 8~16週間以上投与→効果ない場合他の治療を考慮 (ネフローゼ症候群) 3ヶ月以上投与→効果ない場合中止 (ネオーラルのみ:アトピー性皮膚炎) 8週間以上投与→効果ない場合中止。1階の治療期間は12週間以内目安 |
シクロホスファミド | エンドキサン末・錠 | (ネフローゼ症候群)8~12週間 |
タクロリムス水和物 | プログラフカプセル | (0.5、1mgのみ:ループス腎炎) 2ヶ月以上投与→効果ない場合中止or他の治療法を考慮 (潰瘍性大腸炎) 2週間以上投与→効果ない場合中止。通常3ヶ月までの投与。 |
ミソリビン | プレディニン錠 | (原発性糸球体疾患を原因とするネフローゼ症候群) 投与開始後6ヶ月を目安に継続に必要性を検討 (関節リウマチ) (6)ヶ月間投与し、効果が見られない場合は中止。 |
ビスホスホネート剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
エチドロン酸ニナトリウム | ダイドロネル錠 | (異所性骨化の抑制) 3ヶ月を超えない (骨ページェット病:通常用量) 6ヶ月を超えない (骨ページェット病:200mg/日を超える場合) 3ヶ月を超えない |
代謝性医薬品
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
エパルレスタット | キネダック錠 | 12週間以上投与→効果ない場合他の治療法を考慮 |
エルトロンボパグオラミン | レボレード錠 | 本剤を1日50mg、 4週間投与しても血小板数が増加せず、臨床的に問題となる出血傾向の改善が認められない場合には、本剤の投与中止を考慮すること |
ジアゾキシド | ジアゾキシドカプセル | 2~3週間以上投与→効果ない場合中止 |
ミグルスタット | ブレーザベスカプセル | 少なくとも投与開始1年後に継続について評価→効果ない場合中止 |
メコバラミン | メチコバール錠 | 効果が認められない場合、漠然と使用すべきでない(1ヶ月以上投与→効果ない場合中止) |
抗リウマチ薬
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
アクタリット | オークル錠 モーバー錠 |
6ヶ月以上投与→効果ない場合中止 |
ブシラミン | リマチル錠 | 6ヶ月以上投与→効果ない場合中止 |
ペニシラミン | メタルカプターゼカプセル | (関節リウマチ) 6ヶ月以上投与→効果ない場合中止 |
イグラチモド | ケアラム錠 コルベット錠 |
16週間までは継続投与し、効果を確認することが望ましい |
オーラノフィン | リドーラ錠 | 少なくとも三ヶ月以上継続投与 |
レフルノミド | アラバ錠 | 少なくとも3ヶ月間投与し、効果を確認することが望ましい |
抗菌剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
バンコマイシン塩酸塩 | 塩酸バンコマイシン散 | (感染性腸炎) 7~10日以内に改善が見られない場合中止 |
アモキシシリン水和物 | アモリン細粒・カプセル サワシリン細粒・錠・カプセル パセトシン細粒・錠・カプセル ワイドシリン細粒 |
(ヘリコバクター・ピロリ感染症) 7日間 |
テビペネム ピボキシル | オラペネム小児用細粒 | 7日間以内を目安 |
クラリスロマイシン | クラリシッド錠 クラリス錠 |
(ヘリコバクター・ピロリ感染症) 7日間 (クラミジア感染症) 原則として14日間として、必要に応じて投与日数を延長 |
ドキシサイクリン塩酸塩水和物 | ビブラマイシン錠 | (炭疽の発症及び進展抑制) 60日間 (クラミジア感染症) 原則として14日間として、必要に応じて投与日数を延長 |
ミノサイクリン塩酸塩 | ミノマイシン顆粒・錠・カプセル | (炭疽の発症及び進展抑制) 60日間 |
クロファジミン | ランプレンカプセル | (ハンセン病) 3ヶ月以内 |
塩酸シプロフロキサシン | シプロキサン錠 | (炭疽の発症及び進展抑制) 60日間 |
オフロキサシン | タリビット錠 | (腸チフス、パラチフス) 14日間 |
トスフロキサシントシル酸水和物 | オゼックス細粒小児用・錠 トスキサシン錠 |
(腸チフス、パラチフス) 14日間 (炭疽の発症及び進展抑制) 60日間 |
ノルフロキサシン | バクシダール錠 | (小児用のみ) 投与期間はできるだけ短期間(7日以内) (腸チフス、パラチフス) 14日間 (炭疽の発症及び進展抑制) 60日間 |
モキシフロキサシン塩酸塩 | アベロックス錠 | (皮膚科領域感染症、咽頭・咽頭炎、扁桃炎、急性気管支炎及び慢性呼吸器病変の二次感染)原則として7日間以内 (肺炎及び副鼻腔炎)原則として10日間以内 |
レボフロキサシン水和物 | クラビット細粒・錠 | (腸チフス、パラチフス) 14日間(注射剤から切り替えた場合注射剤の投与期間を含む) (炭疽の発症及び進展抑制) 60日間 |
リネゾリド | ザイボックス錠 | 原則として28日を超えないことが望ましい |
抗ウイルス剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
アシクロビル | ゾビラックス顆粒・錠 | (造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症の発症抑制) 造血幹細胞移植施行7日前より施行後35日まで (単純疱疹) 5日間使用し、効果が見られない場合他の治療に切り替える (水痘:顆粒のみ) 5日間使用し、効果が見られない場合他の治療に切り替える (帯状疱疹) 7日間使用し、効果が見られない場合他の治療に切り替える (初発型性器ヘルペス) 10日間まで使用可能 (性器ヘルペスの再発抑制) 1年間投与後、投与継続の必要性について検討 |
オセルタミビルリン酸塩 | タミフルカプセル・DS | (A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療) 5日間 (A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の予防(成人)) 7~10日間 (A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の予防(37.5kg以上の小児):カプセルのみ) 10日間 (A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の予防(幼小児):DSのみ) 10日間 |
テラプレビル | テラビック錠 | 12週間 |
パラシクロビル塩酸塩 | バルトレックス顆粒・錠 | (単純疱疹) 5日間使用し改善が見られない場合他の治療に切り替える (初発型性器ヘルペス) 10日間まで使用可能 (水痘(成人)) 5~7日間使用し改善が見られない場合他の治療に切り替える (水痘(小児)) 5日間使用し改善が見られない場合他の治療に切り替える (帯状疱疹) 7日間使用し改善が見られない場合他の治療に切り替える (性器ヘルペスの再発抑制) 1年間投与後、投与継続の必要性について検討 |
ファムシクロビル | ファムビル錠 | 原則として7日間(効果が見られない場合他の治療に切り替える) |
リバビリン | コペガス錠 | (C型慢性肝炎及びC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善) 24週で改善が見られない場合中止を考慮 |
リバビリン | レベトールカプセル | (C型慢性肝炎及びC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善:セログループ1(1a)又は2(1b)で血中HCV RNA料が高値の患者、C型代謝性肝硬変におけるウイルス血症)) 48週間。なお24週間で効果ない場合中止 (C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善:インターフェロンα2b又はペグインターフェロンα2bとの併用の場合) 原料・休薬などの処置により可能な限り48週間投与することが望ましい。なお、24週間で効果ない場合中止 (C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善:セログループ1(1a)又は2(1b)で血中HCV RNA量が高値の患者、インターフェロンα2b又はペグインターフェロンα2bとの併用の場合以外) 24週間 |
抗真菌剤等
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
アトバコン | サムチレール内用懸濁液 | (ニューモシスチス肺炎の治療) 21日間 |
イトラコナゾール | イトリゾールカプセル | (爪白癬) 1週間投与し、その後3週間休薬(これを1サイクルとし、3サイクル繰り返す) (爪カンジダ症、カンジダ性爪囲爪炎) 長期(6ヶ月程度)以上投与→効果ない場合中止 |
ミコナゾール | フロリードゲル経口用 | 原則として14日間(7日間以上投与→効果ない場合中止) |
ワクチン
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
経口弱毒生人ロタウイルスワクチン | ロタリックス内用液 | 4週間以上の間隔をおいて2回 |
5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン | ロタテック内用液 | 4週間以上の間隔をおいて3回 |
経口生ポリオワクチン | 経口生ポリオワクチン | 6週間以上の間隔をおいて2回 |
抗原虫剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
チニダゾール | ハイシジン錠 | (200mgのみ) 1クール1回200mgを7日間または2000mgを1回(再発は1週間以上間隔をおいて再投与) (500mgのみ)1回(再発は1週間以上間隔をおいて再投与) |
メトロニダゾール | フラジール内服錠 | (トリコモナス症、アメーバ赤痢) 10日間 (感染性腸炎) 10~14日間 (細菌性膣症、ヘリコバクター・ピロリ) 7日間 (ランブル鞭毛虫感染症) 5~7日間 |
メフロキン塩酸塩 | メファキン錠 | (マラリアの治療) 2日を超える投与→効果ない場合適切薬剤に変更 (マラリアの予防) 原則として12週間まで |
抗駆除剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
イベルメクチン | ストロメクトール錠 | (腸管糞線虫症) 2週間間隔で2回 (疥癬) 1回(重症型(角化型疥癬等)の場合、初回投与後1~2週間以内に検鏡を含めて効果を確認し、2回目の投与を考慮) |
ジエチルカルバマジンクエン酸塩 | スパトニン錠 | 投与開始3日間は1日1回、次の3日間は1日3回、その後毎週1回を8週間 |
ピランテルパモ酸塩 | コンバントリン錠・DS | 1回 |
プラジカンテル | ビルトリシド錠 | (肝吸虫症、肺吸虫症) 2日間 (横川吸虫症) 1日 |
メベンタゾール | メベンダゾール錠 | 3日間 |
禁煙補助剤
一般名 | 商品名 | 記載 |
---|---|---|
バレニクリン酒石酸塩 | チャンピックス錠 | 12週間 |
- 引用文献:アルフレッサ:添付文書に「投与期間の上限」に記載がある主な医薬品より
コメントor補足情報orご指摘あればをお願いします。
記事No533 題名:Re:福岡県薬剤師様 投稿者:管理人tera 投稿日:2017-09-15 22:57:59
はじめまして。
私が56日が限度と記載したのは、日経DIか何か覚えてないのですが、そんなようなことがチラっと書いてあったため、そうなんだって感じで忘れないように書き留めた記憶があります。(これについては記憶が定かではなく、後日見直してみようかとは思っています。)
それはさておき、これを機会に少し調べてみたんですが、どうやら、(平18.3.3 事務連絡)かなにかで
保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和32年厚生省令第15号)第20条第2号ヘ の「予見することができる必要期間」の不適切例の具体例に腫瘍用薬の56日分が載っているからなのかなと思います。
投与制限の原則撤廃が平成14年ですから、その後の通達の内容を重視したのでしょう。
https://goo.gl/sTckod
https://goo.gl/S4tPQr
事務連絡の通知文が探しても見つからなかった・・・
法律上は90日分まで出せるけど、レセプトでは56日以上ですと薬剤の特性上切られることがあるということでしょう。
記事No532 題名:抗癌剤は56日分が限度 投稿者:福岡県薬剤師 投稿日:2017-09-15 15:22:57
はじめまして福岡県で薬剤師をしています。
とてもわかりやすいサイトでよく利用させていただいております。
今回は1点質問がありましてコメントさせていただきます。
先日抗がん剤60日分処方で医事課より保険査定の対象になりますとの連絡がありました。
医事課に確認したところ情報源はわからないがマニュアルに記載があるとのことでした。
そこで色々調べているとこのサイトにたどり着きました。
サイト内に「抗癌剤は56日分が限度」とありますが、これはどこかに明記されている情報になりますでしょうか?
最近は副作用の少ない抗がん剤で長期処方を希望される患者さんも少なからずいる現状です。
もし情報源を教えていただけるようでしたら宜しくお願い致します。
記事No504 題名:Re:橋北公様 投稿者:管理人tera 投稿日:2017-07-19 20:05:44
はじめまして。
PPIの漫然投与も、再燃の逆食やNSAIDsの副作用予防等の長期に出せる適応があるので、本来確認は必須ですが、仮に薬歴とレセプトに記載をし忘れたとしても返戻になることはあっても、カットになることはないかと思います。病名不一致の突合でClがきられるかもですが。
とはいえ、返戻が起きないように、ガスモチンが2週間を超えて出された時点で本来であれば患者に確認し(病名が関わるものは医師へ)、その確認した旨を薬歴に記載し、次回以降も同じことを書く必要があるのであれば、毎回調剤録に載るような場所へ何月何日確認済のコメントを残し、レセプトにも同様の事項を毎回記載することが必要です。
記事No503 題名:薬歴の記載 投稿者:橋北公 投稿日:2017-07-19 16:37:41
いつも拝見させて頂いてます。
最近の厚生局の個別指導で、
2週間を越えるガスモチンの投与
があげられています。
処方医(診療報酬のレセプト審査をされてます)に立ち話でお聞きしたところ、まだ診療報酬請求でカットされるのは、聞いたことがない、
とのお話でした。
普段の業務で、薬歴に投与期間に制限がある薬が、長きにわたり処方されていたケースで
どのように薬歴に記載されているか、
できましたら教えていただけましたら幸いです。
記事No246 題名:Re:重松宏様 投稿者:管理人tera 投稿日:2016-03-22 17:22:08
はじめまして。
ご指摘大変感謝いたします。
早速反映させていただきました。今後もどうぞよろしくお願いいたします。