統合失調症とは

統合失調症とは、陽性症状(妄想、幻覚、幻聴)と陰性症状(自閉、意識の欠如)を主とした、末期には人格障害を招く疾患です。

陰性症状とうつ症状の鑑別としては、気分が落ち込んで今まで出来ていたことが出来なくなっているようなら陰性症状。

脳内でドパミンの活動が過剰となっていることが異常の本態であり、抗精神病薬によりドパミンの神経伝達を抑制することが効果的な治療となると考えられてきましたが、今日の理解では、ドパミン神経はストレスに対して重要な機能を果たしていると考えられるようになっており、統合失調症は、ドパミンの過剰放出によってその機能が失われ、ストレスに対する抵抗力が低下していることによって生じると考えられている。

10代後半~30代前半(40代以上は他の疾患を疑う)に発症し、病因はドパミンやその受容体の異常、もしくはグルタミン酸受容体であるNMDA受容体の異常、日本では約72万人の患者がおり、一生に間に発症する率は約1%(100人に一人)とされている。

初期症状としては、頭重感、倦怠感、易疲労性、睡眠障害があります。次いで陽性症状が現れたあと陰性症状へと移行します。

原因は、家族・心理・社会的要因とドパミンの機能亢進のどちらかだと考えられています。

特に、ストレスの影響は重要で、統合失調症を改善するということは、ドパミン神経の機能を回復させ、ストレスへの抵抗力を増強させることであるともいえるほどである。

ドパミンの過剰放出があると考えられる統合失調症の患者に対して抗精神病薬を使用することは、適切にドパミンD2受容体遮断を行うことで患者の本来のドパミン神経機能を回復させ、ストレス体制の向上を援助していることになる。

統合失調症の病体を説明する有力な仮説として、ストレス脆弱性仮説というものがある。この仮説が説明していることは、精神病状態の発現はストレスの大きさとストレス耐性の強弱との関係で決まり、ストレス耐性が低いとわずかなストレスでも精神病状態に至るということ。

この考えに基づくと、統合失調症を治療するには、ストレスを減弱させる、あるいはストレス耐性を高めることにより、患者がストレスに対して処理可能な条件を作り出すことが重要であることになる。

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