アトピーとダニ
アレルギーに関与するダニは、コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニの二つで、いずれもチリダニ科に属する。
これらのダニはヒョウヒという名前のように、人間の古い表皮を中心として、フケ、食べ残し、衣類のくず、羊毛、カビなどをえさにして繁殖する。
大きさはどちらも直径0.2~0.5mmほどで、気温は22度~26度(気温25度以上では非常に増えるが、50度以上では生息できない)、湿度は60~70%を好む。 寿命は2~3ヶ月で、1匹で200~300個の卵を産むといわれる。
このように、特定の条件が重なるとダニは飛躍的に増えてアレルギー症状を引き起こす。
ただ、実際にアレルゲンとなるのは、ダニそのものよりもダニの出すフンの中に含まれるシステインプロテアーゼやセリンプロテアーゼというタンパク質であるので、 ダニが住みにくい環境を作ったとしても、そのフンや死骸を取り除かなければ意味がない。
さてダニの除去方法であるが、これは布団の天日干しと掃除機がけが手軽にできる方法としては最も効果的である。
布団の天日干しの目的は、布団を日に当てて乾燥させることと、50度以上の温度にすることでダニを死滅させることにある。よって、50度以上にならないような天気のときに干してもあまり効果はないと言える。
布団乾燥機についても同様で、50度以上になるものを使う必要がある。
なお、布団の場合はたとえダニが死滅していたとしても、たたくと内部にいるダニが表面に出てきて始末が悪くなるので、布団をたたくのであればそのあと掃除機をかけたほうがよい。
掃除機はどの方法にも比してダニ除去効果が高い。
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