OS-1とポカリスエットの違い

下痢・嘔吐・発汗による脱水に良いとされるOS-1。アクアソリタ、アクアサポート、ポカリスエットや他のスポーツドリンクとどう違うのかについて簡単に解説。

静止時や軽い運動では水分が失われるだけだが、強い運動や下痢や嘔吐時では、水分とともに汗や胃液、腸液の塩分(Na+,Cl-)やカリウム(K+)、重炭酸イオン(HCO3-)が多量に失われる。前者を水分欠乏性脱水、後者をNa欠乏性脱水と呼んでいる。

水分欠乏性脱水時は血漿浸透圧が上昇し、喉の渇きや尿量の減少、不安・興奮等の症状が起こる。対処として細胞へ水分を補給するためにNaやKの濃度の薄い低浸透圧の飲料を服用する。

Na欠乏性脱水時は循環血液量が減少し、頭痛や立ちくらみ、血圧低下、悪心・嘔吐等の症状が起こる。対処として細胞外液と同じつまり、血漿に近い浸透圧の塩分多めの飲料を服用する。(嘔吐下痢はこのケース)

100mlあたりの成分比較

OS-1やアクアサポート、アクアソリタ等は他のスポーツドリンクに比べてナトリウムやカリウムといった電解質の量が多く、クエン酸やアミノ酸を含まず、かつ低カロリー(糖分を抑えてある)である。

そのため、下痢嘔吐発熱や過度の発汗による脱水は、電解質の失われる量が多いため、OS-1やアクアサポート、アクアソリタ等が適している。

他のスポーツドリンクに含まれるクエン酸やアミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシン他)はTCAサイクルを回してATP(エネルギー)産生を促進し、エネルギーを効率的に改善するため、スポーツ時の脱水に適している。

経口補水液・スポーツドリンク一覧表

血漿中の電解質濃度は約0.9g/dl(=900mg/100ml)、100mlに含まれる電解質をすべて足し合わせると約900mgになる計算。

食塩水(NaCl)だけで同じ浸透圧に調整したものが生理食塩水であり、900mgの食塩(Na+の分子量23、Cl-の分子量35.5。353.85mgのNa+と546.15mgのCl-)を100mlの水に溶かせば出来上がる。

血漿中では重炭酸イオン(HCO3-)も存在するため、血漿中Cl-濃度は生理食塩水に比べて低い値になると思われる。

OS-1(大塚)の電解質濃度は血漿浸透圧の1/3と、等張ではないものの、他のドリンク類に比べれば大分高いため、電解質吸収率もそれなりに高いと思われる。

2016.3.2にリニューアルされ、一部原材料と充填方法の見直し、ボトル形状の変更、賞味期限の延長が行われた。これにより酸味料が乳酸からクエン酸へと変更され(ゼリーは引き続き乳酸)、風味を乳幼児へ飲みやすいようにしたとのこと。

大塚製薬工場 経口補水液 オーエスワン 500mL丸PETx24本(ケース)

アクアソリタ(味の素)はOS-1に対抗すべく、OS-1の塩分濃度をやや減らし、ブドウ糖ではなくショ糖(砂糖)を混ぜたり、風味(リンゴ風味、ゆず風味)をつけて飲みやすくしたものである。

NaCl濃度を減らした分、Caイオン、Mgイオン、Pイオンの濃度を高めてあるが、OS-1の総電解質濃度の約7割ということで、OS-1よりも吸収率はやや劣る。

経口補水液 味の素 アクアソリタ 500ml×24本

さらに、H27.7月頃発売になったアクアサポート(明治)は、OS-1とほぼ同じ電解質組成(MgとP濃度だけ違う)なので、吸収率も同等。リンゴ風味が付いているのでOS-1よりは飲みやすい。

明治 アクアサポート 【経口補水液】 500ml×24本

飲みやすさは、アクアソリタ>アクアサポート>OS-1。効果は、OS-1=アクアサポート>アクアソリタ。といった所。

H29.6月にコカ・コーラからアクエリアス経口補水液が発売された。柑橘フレーバーが入っていて、味はアクエリアスに近いので、アクエリアスが好きな方にはよいかもしれません。

コカ・コーラ アクエリアス 経口補水液 PET 500ml×24本

水やお茶では、電解質がほとんどなく、体液が薄まるため、飲んだ水を尿として出してしまいやすくなりますし、スポーツ飲料では糖分が多く、摂取カロリー、口腔衛生の面で細かなケアが必要になります。

経口補水液とは

経口補水液(ORS:Oral Rehydration Solution)は、体内での効率のよい水分吸収には砂糖と塩が必要であるという発見を元に、発展途上国における乳幼児の嘔吐・下痢症に対して、効率的・勘弁・安全な水分補給飲料として用いられたのが始まりです。

経口補水液は、水1リットルに対して食塩3g、砂糖40g、さっぱりしたいならレモンやグレープフルーツ等の柑橘類を加えて作ることも出来ます。

OS-1服用時の注意点

1日の服用量の目安は、1歳未満が300~500ml/10kg/日、1歳以上7歳未満が300~600ml/日、7歳以上が500~1000ml/日となっている。

3ヶ月未満の乳児や、下痢、嘔吐が激しい時の飲用は医師等の専門家に相談するよう記載がある。

OS-1の各電解質濃度比はおおよそ血漿電解質に合わせてあるため、食塩を加えたり、カリウムの多いジュースで割って飲むことはおすすめしない。

500ml中の食塩量は約1.5g(梅干し1個分)、カリウム量は390mg(バナナ1本分)であるので、高血圧の人の塩分摂りすぎに、心臓病、不整脈、腎疾患を持つ人は多量摂取は避けること。

高血圧の薬と電解質について

脱水の症状

脱水には下記の3パターンが有る。

  • 高張性脱水・・・水分の不足。→口渇、発熱
  • 低張性脱水・・・電解質の不足。→全身倦怠感、眠気、嘔気、手足の冷え、徐脈
  • 等張性脱水・・・水分と電解質の不足。→通常水分のみ摂取により低張性脱水へ移行

発汗・下痢・嘔吐による脱水は、水分不足により水分のみを補い電解質が足りなくなるので低張性脱水が多く、単純に自分で水分を摂取できない(もしくはしづらい)乳幼児や高齢者に多いのが高張性脱水である。

日射病は過度の発汗により水分と電解質(塩分)が失われることにより上記の低張性脱水の症状が現れる疾患である。

Na+、K+といった電解質が不足すると、それらが関与する生理作用(主に神経伝達、心筋や血管収縮)に影響が出てくる。もちろん取りすぎれば逆の影響がでてくるので、推奨量を摂取することが望ましい。

(参考:各メーカー商品概要ページ、Wikipedia、アクアソリタ製品紹介、はじめての補水療法:村上こどもクリニック)

コメントor補足情報orご指摘あればをお願いします。



記事No502 題名:Re:くめい様、a様 投稿者:管理人tera 投稿日:2017-07-16 18:32:51

ご指摘および情報ありがとうございます。
早速反映させていただきました。
今後とも当サイトをよろしくお願いいたします。


記事No501 題名:新商品出てたので 投稿者:a 投稿日:2017-07-16 11:43:39

今年6月に発売されたものです


記事No500 題名:vaamの成分について 投稿者:くめい 投稿日:2017-07-15 10:59:21

役立つ情報、ありがとうございます。私はランニング中vaamを携帯していますが、貴ウェッブページの各種補水液、スポーツドリンクの成分表でvaamの数値がボトル表記と異なっています。ボトルにはカリウム12mg、カルシウム4.6mg、マグネシウム1.2mgとなっています。


記事No362 題名:Re:熊谷行雄様 投稿者:管理人tera 投稿日:2016-10-03 19:36:52

スクラロースが配合されてても服用には何ら問題はないかと思います。
血糖値を上昇させたくないような人には逆によいのではないでしょうか?

ただし、デメリットもあります。
以下別サイト(http://amccrh.com/199.html)を抜粋しますと、
アスパムテーム・・・脳腫瘍をおこす可能性があるとの指摘があり、
動物実験では白血病やリンパ腫をおこす疑いがもたれています。


スクラロース・・・ 新しく認可された合成甘味料で、脾臓(ひぞう)などへの
影響が心配されており、また免疫力を低下させる可能性があります。

アセスルファムK・・・肝臓へのダメージや免疫力を低下させる心配があります。


記事No361 題名:OS-1 について 投稿者:熊谷行雄 投稿日:2016-10-02 05:17:00

OS-1 には砂糖の代わりに人工甘味料のスクラローフが配合されていますが、それは大丈夫なのですか?


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