アトピーと温泉(はじめに)

温泉によって病気を治療することを温泉湯治(とうじ)と呼び、アトピー性皮膚炎の治療にも用いることがある。

温泉は、含んでいる成分の違いで、単純温泉、単純炭酸泉、重曹泉、食塩泉、硫酸塩泉、硫黄泉、酸性泉、放射能泉の9種に分類され、それぞれの泉質により効果効能 が異なるため、ただ温泉湯治がアトピーに効くと聞いて成分を全く気にせずに近くの温泉へと足を運ぶのは得策ではない。

その上、未だ温泉がどのような機序でアトピーに効くのかと言う明確なデータがなく、一般にアトピー性皮膚炎の温泉療法では、治療途中で ステロイドのリバウンド症状と温泉独自の好転反応的なもの(酸・アルカリなどによる)が重複した非常にひどい悪化を伴うため、くれぐれも慎重に行いたい。

何度も言うようだが、皮疹の増悪を「リバウンドが起こっているためだ」と自分にとって良いように判断し、実際は好転反応など全く起こらず、今以上に悪くして 結局はステロイドのお世話になるという例が半数以上存在しているという点だけは忘れてはならない。

温泉の成分や温度は温泉湯治を考える上では最も重要である。ここでは、温泉の特徴(泉質) を「pH(水素イオン濃度)」、「浸透圧」、「温度」という3つの観点から検証していこうと思う。

ちなみに、温泉のぽかぽか感は二酸化炭素CO2と硫化水素H2Sが血管を拡張させることによる。


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