目次
自費処方の取扱い
使用頻度の高い医薬品
自費処方(ニコチネル、バイアグラ、シアリス、レビトラ(販売中止)、プロペシア、ザガーロ、マーベロン等)=保険対象外(処方箋医薬品だが、薬価基準未収載品→2022.4.1に不妊治療での使用についてのみバイアグラとシアリス保険適用開始→シアリスは薬価基準収載品と未収載品で包装が別なので注意する。)。
調剤録の記載・整備に当たっては、健康保険に関わるものとそれ以外は区別して整備しなければならないとされている(療養担当規則第5条)。これは調剤録に対する規定であるため、薬歴は、一つにまとめて問題ない(むしろコチラのほうが管理料を算定する場合は都合がよいし、患者の医薬品の適正利用のためにもよいとされる)
自由診療なので、薬学管理料として何を算定しても良い(調剤基本料+内服調剤料+基準+薬歴他)が、下記目安の1.2倍あたり、もしくは納入価格(税込)の1.2倍等にしておくのが望ましいとされるが、下限・上限はない(=いくらでもいい)。
薬剤師会単位で地域の価格差をなくすために、価格の取り決めがされている場合もある。
ニコチネル・・・TTS10(3300円/7枚)、TTS20(3400円/7枚)、TTS30(3500円/7枚)目安+税
バイアグラ・・・25mg(1100円薬価/1T)、50mg(1300円薬価/1T)
レビトラ・・・5mg(要確認)、10mg(1300円/1T)、20mg(1500~2000円/1T)目安+税→R3.11製造中止
シアリス・・・10mg(1700円薬価/1T)、20mg(2000~2200円薬価/1T)
プロペシア・・・0.2mg(要確認)、1mg(250円/1T)目安+税。GE(フィナステリド「ファイザー」・・・先発品の0.8掛け。)→海外品は、AGAの治療薬を参照。
ノルレボ・・・1.5mg(7000~8000円)目安+税。GEは0.8掛け。
以上の価格はあくまで目安であり、納入価、患者さんとの折り合いで決める。
効果時間、服用時間、服用方法等は添付文書で確認を。
キシロカインゼリーの処方
キシロカインゼリーは薬価基準収載品であり、適応は表面麻酔となっている。
尿道に管を通すときとかに一時的に使用したり、個人が家で使用するケースも多いかと思うが、この薬は”医師のもと”での使用が前提であるため、処方箋での保険調剤はできない。(出しても保険で切られる)
バイアグラ等と同様に自費の処方箋で調剤する必要がある。
注:埼玉では上記の指摘により突合で切られましたが、他の県では大丈夫なケースも有るようです。ただし、処置に用いる薬剤であるので、調剤料はとれない(薬剤料のみ)。
五苓散坐剤の処方
主として小児の嘔吐に使用される五苓散坐剤は保険適応外とされている。
- 五苓散坐薬はどう作るか・・・日経DI
- 五苓散坐剤の作り方
保険外併用療養費の支給対象となる先進医療
第3 保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める基準等(掲示事項等告示第2、第2の2及び第3並びに医薬品等告示関係)を参照。
患者さんの薬剤紛失時について
保険処方箋に基づいて調剤された医薬品を紛失・汚損したという理由により、患者から医薬品の再交付を求められた場合、保険薬局・保険薬剤師の目前で瓶の破損や汚損などのように、その事実が明らかでない限り、処方箋を再発行してもらうか、処方医の了解を得る必要がある(麻薬処方箋以外は、法令上再発行が求められているわけではない)。
ただし、これらの場合の費用について、保険請求することは認められていません。全額、患者から実費徴収することになります。(H26保険薬局Q&A Q59より)
抗インフルエンザ薬の吸入失敗時について
抗インフルエンザ薬の項参照。
ヘリコバクターピロリの三次除菌以降について
ヘリコバクターピロリの薬の項参照。
Q&A(埼玉県薬剤師会vol.5)
A:自費の場合は、課税対象となる。
コメントor補足情報orご指摘あればをお願いします。
記事No964 題名:Re:N様 投稿者:管理人tera 投稿日:2019-05-30 00:37:08
はじめまして。
その考えでよろしいかと思います。
記事No960 題名:教えて下さい 投稿者:N 投稿日:2019-05-27 10:16:21
はじめまして。
お世話になっております。
マーベロンの自費処方箋もプロペシアなどほかの自費処方箋と同じように処理をすればよろしいのでしょうか?
記事No942 題名:Re:Y氏様 投稿者:管理人tera 投稿日:2019-04-11 09:26:06
はじめまして。
下記の記事No888の返答の通り、自費であっても予見することのできる必要期間でなければならないため、ザファテック200週間分は明らかな異常な量で、いくら自費処方箋であったとしても受け入れるべきではないと考えます。
患者施用のものでないのであれば、医療機関にザファテックを伝票を介して販売すればよいのだと思います。また、200錠販売後に医療機関側から患者に200錠渡してもらうという方法もあります。
もし、それができないようなら、いち管理者が追うべき責任としては少々重いので、更に上の上司や、薬剤師会など外部の人間を巻き込む形で処理をしたほうが後々のことを考えると良いような気がします。
記事No941 題名:教えてください。 投稿者:Y氏 投稿日:2019-04-10 21:52:09
お世話になります。
先日、門前の心療内科の医師からザファテック200錠の自費処方箋がきました。
疑義照会をするもの医師からは「自費だから大丈夫」といわれ、結局在庫のあった20錠だけを出すこととなりました。
もし次にこのような処方箋が来た場合、どう対応したら良いのでしょうか?宜しくお願いします。
記事No888 題名:Re:教えてください様 投稿者:管理人tera 投稿日:2019-03-03 13:43:11
はじめまして。
日数制限につきましては、保険医療機関及び保険医療養担当規則で、
投薬量は、予見することができる必要期間に従つたものでなければならないこととし、厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬については当該厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬ごとに一回十四日分、三十日分又は九十日分を限度とする。
とされていて、処方箋の交付についてもここに記されています。
つまり、保険医療機関でなければ処方箋は発行できず、保険医療機関なら投与制限の規定を自費であっても受けると考えられます。
ですので、保険医療機関でない医療機関(美容整形とか?)で自由診療で院内投薬を受けるのであれば投与制限の規定は適用されないと考えます。