発達障害の薬一覧

分類 成分名 商品名 規格・剤形・補足
AD/HD治療薬 アトモキセチン ストラテラ 規格:Cap5㎎/10mg/25mg/40mg、内用液0.4%
適応:注意欠陥/多動性障害(AD/HD)
リスデキサンフェタミン ビバンセ 規格:Cap20㎎/30mg
適応:小児期における注意欠陥/多動性障害(AD/HD)
メチルフェニデート コンサータ 規格:錠18mg/27mg/36mg、向1(30日)
適応:注意欠陥/多動性障害(AD/HD)
粉砕×
グアンファシン インチュニブ 規格:徐放錠1㎎/3mg
適応:注意欠陥/多動性障害(AD/HD)

発達障害とは

分類は以下。アスペルガー症候群はASDに含まれる。ASDには知的遅れがある場合とない場合がある。

  • 発達障害
    • 自閉症スペクトラム(ASD)
    • AD/HD(注意欠如・多動症)
    • SLD(学習障害)
旧分類 新分類
自閉症(自閉性障害) ASD
高機能自閉症 ASD
アスペルガー症候群(AS) ASD
ADHD ADHD
LD(学習障害) SLD(限局性学習症)

自閉症スペクトラム(ASD)

自閉症スペクトラム(Autism Spectrum Disorders:ASD)は神経発達障害であり、脳の発達・機能の異常のために引き起こされる。

ASDを持つ人にはコミュニケーション能力の低下が見られるが、知的能力には幅がある。

中でも知的能力が平均以上で言葉の発達に問題のないASDの人を、アスペルガー症候群(AS)と呼んでいる(呼んでいた)。ASの特徴としては、

  • こだわりが強い
  • 同じものを注文する
  • 怒りっぽい
  • 友達が少ない

等が上げられ、IQが高い人も多く、天才肌が属する(一部は秀でているが、他はダメ等)

ASの治療にはクロルプロマジンを使用するが、ADHDを合併している場合は、ADHD器質が強い場合は興奮系(NE賦活系)のコンサータ、中間系ではアトモキセチン、抑制系ではグアンファシンを用いる。

注意欠陥/多動性障害(AD/HD)

脳内カテコラミン(ドパミンやNE)の不足により引き起こされると考えらている。

不注意と衝動はずっと、多動(走り回ってしまうなど)は大人までに終わることが多い。具体的には、

  • 整理整頓ができない。沢山のものがあると混乱する
  • 捨てられない
  • 忘れ物が多い
  • 嫌なことを後回しにする。嫌いなことを記憶しない→ここが認知症と鑑別しづらい点
  • 長谷川式(HDS-R)で5物品(5つのものを記憶する)が出来ない。海馬はもちろん萎縮していない。

等である。具体例はお話しタイムの鈴木さんのショート動画がわかりやすい。

育て方や本人の生き方によるものではない。

治療は、薬物治療と行動療法。警告と罰(~したら取り上げるなど)、短時間ごとに問題に取り組む

  • ストラテラ(アトモキセチン)・・・注意欠陥/多動性障害(ADHD)治療薬。NEの再取り込み阻害が関与している可能性。閉塞隅角緑内障禁忌。服用開始時の食欲不振と頭痛が多く、1か月飲み続けないと効果を実感しにくい。
  • ビバンセ(リスデキサンフェタミン)・・・注意欠陥/多動性障害治療薬。プロドラッグ。体内でアンフェタミンに代謝され、NE、DA遊離促進などの作用。
  • コンサータ(メチルフェニデート)・・・注意欠陥/多動性障害治療薬。ドパミン再取り込み阻害、副作用は食欲減退、不眠、動悸等の交感神経の高まりによるもの。食欲不振が服用開始時にひどいが、徐々に解消する。最強のNE賦活薬。
  • インチュニブ(グアンファシン)・・・注意欠陥/多動性障害治療薬。α2A受容体を刺激して交感神経を興奮させる。作用は低血圧、徐脈。低血圧の薬と同じ。

限局性学習症(SLD)

読み・書き・算数など特定領域に“限局”して苦手

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