ニューモシスチス属(Pneumocystis)

ニューモシスチス(Pneumocystis)は、一般に肺に感染する酵母様真菌類の一群を指します。

この属の最もよく知られた種は、ニューモシスチス・ジロヴェチイ(Pneumocystis jirovecii)で、以前はニューモシスチス・カリニ(Pneumocystis carinii)として知られていました。

ニューモシスチス・ジロヴェチイ(Pneumocystis jirovecii)

  • ニューモシスチスは外から人の肺に侵入し、健康な人では症状が現れないが、免疫が低下すると感染症を引き起こす日和見感染の原因菌の一つです。
  • この真菌は主にニューモシスチス肺炎(PCP、以前はニューモシスチス・カリニ肺炎として知られていた)を引き起こします。呼吸困難が強く起こるのが特徴です。
  • HIV/AIDS患者、臓器移植受けた人、化学療法や免疫抑制療法を受けている癌患者など、免疫機能が抑制された人々において感染が見られます。
  • 診断は通常、肺からの試料(喀痰や気管支肺胞洗浄液)の顕微鏡検査やPCRによって行われます。胸部X線では広い範囲にすりガラス陰影を見ることができます。
  • 治療及び高用量のステロイド長期投与による発症予防では通常、ST合剤の内服かベナンバックス(ペンタミジン)の注射が使われます。
    重症例では補助的な酸素療法や呼吸補助が必要になることもあります。

真菌の種類

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