地域支援体制加算

R6年調剤報酬改定後の地域支援体制加算の施設基準は以下のように算定する。

  • 経過措置を使えない(R6.4以降に新規届出の)場合・・・当年6月1日から翌年5月末日までの間に、新たに施設基準に適合した場合は、直近1年間の実績を持って、届出の月の翌月(最初の開庁日に届け出てれば当月)から、翌年5月末日まで所定点数を算定することができる。
  • 経過措置を使う(R6.3.31時点で既に施設基準を満たしている)場合・・・当年9月2日までの間に、前年8月1日から当年7月末日までの実績を持って施設基準の適合性を判断し、当年9月1日から翌年5月末日まで所定点数を算定できる。

いずれの場合でも、算定できるのは翌年(令和7年)5月末日までであるので、翌年(令和7年)6月1日以降に地域支援体制加算を引き続き算定するためには、翌年(令和7年)5月中に、前年(令和6年)5月1日から当年(令和7年)4月末日までの実績を持って施設基準の適合性を判断しなければならず、変更があればここで届出、変更が無ければそのまま届出しなくても、当年(令和7年)6月1日から翌年(令和8年)5月末日まで所定点数を算定できる。
(在宅薬学総合体制加算も同じ適用期間、連携強化とDX加算は条件を常に満たしていれば届出は不要)

概要(調剤報酬点数表

注5 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤した場合には、当該基準に係る区分に従い、次に掲げる点数(注2に規定する別に厚生労働大臣が定める特別調剤基本料Aを算定する保険薬局において調剤した場合には、それぞれの点数の100分の8010に相当する点数)を所定点数に加算する。この場合において、注2に規定する特別調剤基本料Bを算定する保険薬局は、算定できない。

  • イ 地域支援体制加算1・・・39点32点
  • ロ 地域支援体制加算2・・・47点40点
  • ハ 地域支援体制加算3・・・17点10点
  • ニ 地域支援体制加算4・・・39点32点

注12 注5の規定にかかわらず、 別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険薬局において調剤した場合には、次に掲げる点数(注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局において調剤した場合には、それぞれの点数の100分の80に相当する点数)を所定点数に加算する。

  • イ 地域支援体制加算1
    • (1) 後発医薬品調剤体制加算1又は2に係る届出を行った保険薬局において調剤した場合 40点
    • (2) 後発医薬品調剤体制加算3に係る届出を行った保険薬局において調剤した場合 42点
  • ロ 地域支援体制加算2
    • (1) 後発医薬品調剤体制加算1又は2に係る届出を行った保険薬局において調剤した場合 48点
    • (2) 後発医薬品調剤体制加算3に係る届出を行った保険薬局において調剤した場合 50点
  • ハ 地域支援体制加算3
    • (1) 後発医薬品調剤体制加算1又は2に係る届出を行った保険薬局において調剤した場合 18点
    • (2) 後発医薬品調剤体制加算3に係る届出を行った保険薬局において調剤した場合 20点
  • ニ 地域支援体制加算4
    • (1) 後発医薬品調剤体制加算1又は2に係る届出を行った保険薬局において調剤した場合 40点
    • (2) 後発医薬品調剤体制加算3に係る届出を行った保険薬局において調剤した場合 42点

経過措置

1 平成24年3月31日以前に区分番号15の注1に規定する医師の指示があった患者については、区分番号15の注8、区分番号15の2の注7及び区分番号15の3の注7の規定は適用しない。

2 区分番号00の注12の規定による加算は、令和5年12月31日までの間に限り、算定できるものとする。

3 第2節の規定にかかわらず、令和5年12月31日までの間、調剤に係る十分な情報を取得する体制として別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険薬局(区分番号10の2の注3に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局を除く。)において調剤を行った場合は、同区分番号の注6中「3点」とあるのは「4点」とする。

補足(調剤報酬点数表に関する事項

地域支援体制加算

地域支援体制加算は、かかりつけ薬剤師が機能を発揮し、地域医療に貢献する保険薬局の体制等を評価するものであり、調剤基本料の区分によらない共通の施設要件(一定の開局時間、在宅体制整備等)及び調剤基本料の区分により一定の差がある実績等を満たした上で必要な届出を行った場合に算定できる。ただし、特別調剤基本料Aを算定している保険薬局においては、地域支援体制加算の所定点数を100 分の8010 にし、小数点以下第一位を四捨五入した点数を算定する。

(2) 地域支援体制加算は、特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。

なお、「注5」の規定にかかわらず、別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険薬局において調剤した場合には、令和5年 12 月 31 日までの間に限り、「注 12」の加算を算定する。ただし、特別調剤基本料を算定している保険薬局においては、所定点数を 100 分の 80 にし、小数点以下第一位を四捨五入した点数を算定する。

特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件

届出の通則

一 保険医療機関(健康保険法(大正十一年法律第七十号)第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関をいう。以下同じ。)及び保険薬局(同号に規定する保険薬局をいう。以下同じ。)(以下「保険医療機関等」という。)は、第二から第十五までに規定する施設基準に従い、適正に届出を行わなければならないこと。

二 保険医療機関等は、届出を行った後に、当該届出に係る内容と異なる事情が生じた場合には、速やかに届出の内容の変更を行わなければならないこと。

三 届出の内容又は届出の変更の内容が第二から第十五までに規定する施設基準に適合しない場合は、当該届出又は届出の変更は無効であること。

四 届出については、届出を行う保険医療機関等の所在地を管轄する地方厚生局長又は地方厚生支局長(以下「地方厚生局長等」という。)に対して行うこと。ただし、当該所在地を管轄する地方厚生局又は地方厚生支局の分室がある場合には、当該分室を経由して行うこと。

施設基準の通則

一 地方厚生局長等に対して当該届出を行う前六月間において当該届出に係る事項に関し、不正又は不当な届出(法令の規定に基づくものに限る。)を行ったことがないこと。

二 地方厚生局長等に対して当該届出を行う前六月間において療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等(平成十八年厚生労働省告示第百七号)第三に規定する基準に違反したことがなく、かつ現に違反していないこと。

三 地方厚生局長等に対して当該届出を行う前六月間において、健康保険法第七十八条第一項及び高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号。以下「高齢者医療確保法」という。)第七十二条第一項の規定に基づく検査等の結果、診療内容又は診療報酬の請求に関し、不正又は不当な行為が認められたことがないこと。

四 地方厚生局長等に対して当該届出を行う時点において、厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び医師等の員数の基準並びに入院基本料の算定方法(平成十八年厚生労働省告示第百四号)に規定する入院患者数の基準に該当する保険医療機関又は医師等の員数の基準に該当する保険医療機関でないこと。

四(1) 地域支援体制加算1の施設基準

次のいずれにも該当する保険薬局であること。

  • (1)次のいずれにも該当する保険薬局であること。
    • 調剤基本料1を算定している保険薬局であること。
    • ロ 地域医療への貢献に係る十分な体制が整備されていること。
    • ハ 地域医療への貢献に係る十分な実績を有していること。

四(2) 地域支援体制加算2の施設基準

次のいずれにも該当する保険薬局であること。

  • イ (1)のイ及びロに該当する保険薬局であること。
  • ロ 地域医療への貢献に係る相当の実績を有していること。

四(3) 地域支援体制加算3の施設基準

次のいずれにも該当する保険薬局であること。

  • イ 調剤基本料1又は調剤基本料の注2に規定する特別調剤基本料B以外を算定している保険薬局であること。
  • ロ 地域医療への貢献に係る必要な体制が整備されていること。
  • ハ (1)のハに該当する保険薬局であること。

四(4) 地域支援体制加算4の施設基準

(2)のロ並びに(3)のイ及びロに該当する保険薬局であること。

四(5) 調剤基本料の注12に規定する施設基準

  • イ 地域支援体制加算に係る届出を行っている保険薬局であること。
  • ロ 後発医薬品調剤体制加算に係る届出を行っている保険薬局であること。
  • ハ 当該保険薬局の存する地域の保険医療機関又は保険薬局(同一グループの保険薬局を除く。)に対する在庫状況の共有、医薬品の融通などを行っていること。
  • ニ ハの取組に関する事項について、当該保険薬局の見やすい場所に掲示していること。

第十七 経過措置

一~三 (略)

四 令和五年十二月三十一日までに療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令第一条に規定する電子情報処理組織の使用による請求を開始する旨の届出を行っている保険薬局については、同日までの間に限り、第十五の九の五の(1)に該当するものとみなす。

特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(本文)

第1 略

第2 届出に関する手続き

1 特掲診療料の施設基準等に係る届出に際しては、特に規定のある場合を除き、当該保険医療機関単位又は当該保険薬局単位で行うものであること。

2 「特掲診療料の施設基準等」の各号に掲げる施設基準に係る届出を行おうとする保険医療機関又は保険薬局の開設者は、当該保険医療機関又は保険薬局の所在地の地方厚生(支)局長に対して、別添2の当該施設基準に係る届出書(届出書添付書類を含む。以下同じ。)を1通提出するものであること。なお、国立高度専門医療研究センター等で内部で権限の委任が行われているときは、病院の管理者が届出書を提出しても差し支えない。また、当該保険医療機関は、提出した届出書の写しを適切に保管するものであること。

3 届出書の提出があった場合は、届出書を基に、「特掲診療料の施設基準等」及び本通知に規定する基準に適合するか否かについて要件の審査を行い、記載事項等を確認した上で受理又は不受理を決定するものであること。また、補正が必要な場合は適宜補正を求めるものとする。なお、この要件審査に要する期間は原則として2週間以内を標準とし、遅くとも概ね1か月以内(提出者の補正に要する期間は除く。)とするものであること。

4 届出に当たっては、当該届出に係る基準について、特に定めがある場合を除き、実績期間を要しない。

ただし、以下に定める施設基準については、それぞれ以下に定めるところによる。

--(1)~(15)略--

5 特掲診療料の施設基準等に係る届出を行う保険医療機関又は保険薬局が、次のいずれかに該当する場合にあっては当該届出の受理は行わないものであること。

  • (1) 当該届出を行う前6か月間において当該届出に係る事項に関し、不正又は不当な届出(法令の規定に基づくものに限る。)を行ったことがある保険医療機関又は保険薬局である場合。
  • (2) 当該届出を行う前6か月間において療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等(平成18年厚生労働省告示第107号)に違反したことがある保険医療機関又は保険薬局である場合。
  • (3) 地方厚生(支)局長に対して当該届出を行う時点において、厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び医師等の員数の基準並びに入院基本料の算定方法(平成18年厚生労働省告示第104号)に規定する基準のいずれかに該当している保険医療機関である場合。
  • (4) 当該届出を行う前6か月間において、健康保険法(大正11年法律第70号)第78条第1項(同項を準用する場合を含む。)及び高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)(以下「高齢者医療確保法」という。)第72条第1項の規定に基づく検査等の結果、診療内容若しくは調剤内容又は診療報酬若しくは調剤報酬の請求に関し、不正又は不当な行為が認められた保険医療機関又は保険薬局である場合。なお、「診療内容又は診療報酬の請求に関し、不正又は不当な行為が認められた場合」とは、「保険医療機関及び保険医等の指導及び監査について」(平成12年5月31日保発第105号厚生省保険局長通知)に規定する監査要綱に基づき、戒告若しくは注意又はその他の処分を受けた場合をいうものとする。

6 届出の要件を満たしている場合は届出を受理し、次の受理番号を決定し、提出者に対して副本に受理番号を付して通知するとともに、審査支払機関に対して受理番号を付して通知するものであること。

  • --複数行略---
  • 特別調剤基本料A (特調基A)第〇号
  • 調剤基本料1 (調基1)第○号
  • 調剤基本料2 (調基2)第○号
  • 調剤基本料3イ (調基3イ)第○号
  • 調剤基本料3ロ (調基3ロ)第○号
  • 調剤基本料3ハ (調基3ハ)第○号
  • 調剤基本料1(注1のただし書に該当する場合) (調基特1)第○号
  • 地域支援体制加算1 (地支体1)第○号
  • 地域支援体制加算2 (地支体2)第○号
  • 地域支援体制加算3 (地支体3)第○号
  • 地域支援体制加算4 (地支体4)第○号
  • 連携強化加算 (薬連強)第〇号
  • 後発医薬品調剤体制加算1 (後発調1)第○号
  • 後発医薬品調剤体制加算2 (後発調2)第○号
  • 後発医薬品調剤体制加算3 (後発調3)第○号
  • 無菌製剤処理加算 (薬菌)第○号
  • 在宅薬学総合体制加算1 (在薬総1)第 号
  • 在宅薬学総合体制加算2 (在薬総2)第 号
  • 医療DX推進体制整備加算 (薬DX)第 号
  • 在宅患者調剤加算 (在調)第○号
  • 特定薬剤管理指導加算2 (特薬管2)第○号
  • かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料 (か薬)第○号
  • 在宅患者医療用麻薬持続注射療法加算 (在医麻)第〇号
  • 在宅中心静脈栄養法加算 (在中栄)第〇号

7 略

8 4に定めるもののほか、各月の末日までに要件審査を終え、届出を受理した場合は、翌月の1日から当該届出に係る診療報酬を算定する。また、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理した場合には当該月の1日から算定する。なお、令和4年までに届出書の提出があり、同月末日までに要件審査を終え届出の受理が行われたものについては、同月1日に遡って算定することができるものとする。令和6年6月1日からの算定にかかわる届出については、令和6年5月2日以降に届出書の提出を行うことができる。

9 届出の不受理の決定を行った場合は、速やかにその旨を提出者にして通知するものであること。

第3 届出受理後の措置等

1 届出を受理した後において、届出の内容と異なった事情が生じ、当該施設基準を満たさなくなった場合又は当該施設基準の届出区分が変更となった場合には、保険医療機関又は保険薬局の開設者は届出の内容と異なった事情が生じた日の属する月の翌月に変更の届出を行うものであること。

ただし、神経学的検査、画像診断管理加算1及び2、麻酔管理料(Ⅰ)、歯科矯正診断料並びに顎口腔機能診断料について届け出ている医師に変更があった場合にはその都度届出を行い、届出にあたり使用する機器を届け出ている施設基準については、当該機器に変更があった場合には、その都度届出を行うこと。また、CT撮影及びMRI撮影について届け出ている撮影に使用する機器に変更があった場合にはその都度届出を行うこと。その場合においては変更の届出を行った日の属する月の翌月(変更の届出について、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理された場合には当該月の1日)から変更後の特掲診療料を算定すること。

ただし、面積要件や常勤職員の配置要件のみの変更の場合など月単位で算出する数値を用いた要件を含まない施設基準の場合には、当該施設基準を満たさなくなった日の属する月に速やかに変更の届出を行い、当該変更の届出を行った日の属する月の翌月から変更後の特掲診療料を算定すること。

2 届出を受理した保険医療機関又は保険薬局については、適時調査を行い(原則として年1回、受理後6か月以内を目途)、届出の内容と異なる事情等がある場合には、届出の受理の変更を行うなど運用の適正を期するものであること。

3 「特掲診療料の施設基準等」に適合しないことが判明した場合は、所要の指導の上、変更の届出を行わせるものであること。その上で、なお改善がみられない場合は、当該届出は無効となるものであるが、その際には当該保険医療機関又は当該保険薬局の開設者に弁明を行う機会を与えるものとすること。

4 届出を行った保険医療機関又は保険薬局は、毎年7月1日8月1日現在で届出の基準の適合性を確認し、その結果について報告を行うものであること。

5 地方厚生(支)局においては、届出を受理した後、当該届出事項に関する情報を都道府県に提供し、相互に協力するよう努めるものとすること。

6 届出事項については、被保険者等の便宜に供するため、地方厚生(支)局において閲覧(ホームページへの掲載等を含む。)に供するとともに、当該届出事項を適宜とりまとめて、保険者等に提供するよう努めるものとする。また、保険医療機関及び保険薬局においても、保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和32年厚生省令第15号。以下「療担規則」という。)、高齢者の医療の確保に関する法律の規定による療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準(昭和58年厚生省告示第14号。以下「療担基準」という。)及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号)の規定に基づき、院内の見やすい場所に届出内容の掲示を行うよう指導をするものであること。

※生じた日(1月)→翌月(2月)に変更届提出→受理→翌月(3月)から算定ということ。ただし、月の1日に受理されればその月から算定可能。

第4 経過措置等

第2及び第3の規定にかかわらず、令和4年3月31日令和6年5月31日現在において現に特掲診療料を算定している保険医療機関及び保険薬局において、引き続き当該特掲診療料を算定する場合(名称のみが改正されたものを算定する場合を含む。)には、新たな届出を要しない。ただし、令和4年4月令和6年6月以降の実績により、届出を行っている特掲診療料の施設基準等の内容と異なる事情等が生じた場合は、変更の届出を行うこと。また、令和6年度診療報酬改定において、新設された又は施設基準が創設された特掲診療料(表1)及び施設基準が改正された特掲診療料(表2)のうち届出が必要なものについては、令和4年4月1日令和6年6月1日以降の算定に当たり届出を行う必要があること。なお、表2における経過措置期間については、令和6年3月 31 日時点で改正前の特掲診療料の届出を行っている保険医療機関についてのみ適用される。

表1 新設された又は施設基準が創設された特掲診療料

  • 在宅薬学総合体制加算
  • 医療DX推進体制整備加算

表2 施設基準の改正された特掲診療料(届出が必要なもの)

  • 調剤基本料2
  • 特別調剤基本料A
  • 調剤基本料の注1ただし書に規定する施設基準(処方箋集中率等の状況によらず例外的に調剤基本料1を算定することができる保険薬局)(令和8年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)
  • 調剤基本料の注4に規定する保険薬局
  • 地域支援体制加算(令和8年9月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)
  • 連携強化加算(令和7年1月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

表3 施設基準の改正された特掲診療料(届出が必要でないもの)

  • 調剤基本料2
  • 調剤基本料の注2に規定する保険薬局
  • 調剤基本料の注4に規定する保険薬局
  • 調剤管理加算
  • 医療情報取得加算
  • 服薬管理指導料の注14 に規定する保険薬剤師(かかりつけ薬剤師と連携する他の薬剤師が対応した場合)

表4 施設基準等の名称が変更されたが、令和4年令和6年3月31日において現に当該点数を算定していた保険医療機関及び保険薬局であれば新たに届出が必要でないもの

  • 該当なし

特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(別添)

1 地域支援体制加算に関する施設基準

(1) 以下の区分に応じ、それぞれに掲げる基準を満たすこと。

ア 地域支援体制加算1
  • (イ) 調剤基本料1を算定している保険薬局において、以下の①から③までの3つの要件を満たし、かつ、④又は⑤のいずれかの要件を満たすこと。なお、②、④及び⑤については、保険薬局当たりの直近1年間の実績とする。であること。
    • ① 麻薬及び向精神薬取締法(昭和28 年法律第14 号)第3条の規定による麻薬小売業者の免許を取得し、必要な指導を行うことができること。
    • ② 在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績としては、在宅患者訪問薬剤管理指導料(在宅患者オンライン薬剤管理指導料を除く。第 92 において同じ。)、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料(在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料を除く。第92 において同じ。)、在宅患者緊急時等共同指導料、居宅療養管理指導費又は介護予防居宅療養管理指導費の算定回数の合計が保険薬局当たりで24回以上であること。当該回数には、在宅協力薬局として連携した場合や同等の業務を行った場合を含めることができる(同一グループ薬局に対して業務を実施した場合を除く。)。なお、「同等の業務」とは、在宅患者訪問薬剤管理指導料で規定される患者1 人当たりの同一月内の訪問回数を超えて行った訪問薬剤管理指導業務を含む。
    • ③ 地方厚生(支)局長に対してかかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料に係る届出を行っていること。
    • ④ 服薬情報等提供料の算定回数が保険薬局当たりで12 回以上であること。なお、当該回数には、服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、相当する業務を行った場合を含めることができる。
    • ⑤ 薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得した保険薬剤師が地域の多職種と連携する会議に保険薬局当たりで1回以上出席していること。
  • (ロ) 地域医療への貢献に係る十分な実績として、以下の①から⑩までの10 の要件のうち、④を含む3項目以上を満たすこと。
    • ① 薬剤調製料の時間外等加算及び夜間・休日等加算の算定回数の合計が40 回以上であること。
    • ② 薬剤調製料の麻薬を調剤した場合に加算される点数の算定回数が1回以上であること。
    • ③ 調剤管理料の重複投薬・相互作用等防止加算及び在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料の算定回数の合計が20 回以上であること。
    • ④ かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の算定回数の合計が20回以上であること。
    • ⑤ 外来服薬支援料1の算定回数が1回以上であること。
    • ⑥ 服用薬剤調整支援料1及び2の算定回数の合計が1回以上であること。
    • ⑦ 在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、居宅療養管理指導費及び介護予防居宅療養管理指導費(ただし、いずれも情報通信機器を用いた場合の算定回数を除く。)について単一建物診療患者が1人の場合の算定回数の合計が計24 回以上であること(在宅協力薬局として連携した場合(同一グループ薬局に対して業務を実施した場合を除く。)や同等の業務を行った場合を含む。)。なお、「同等の業務」とは、在宅患者訪問薬剤管理指導料で規定される患者1人当たりの同一月内の算定回数の上限を超えて訪問薬剤管理指導業務を行った場合を含む。
    • ⑧ 服薬情報等提供料の算定回数が保険薬局当たりで12 回以上30回以上であること。なお、当該回数には、服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、相当する業務を行った場合を含めることができる含む
    • ⑨ 服薬管理指導料、かかりつけ薬剤師指導料、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料及び在宅患者緊急時等共同指導料の小児特定加算の算定回数の合計が1回以上であること。
    • ⑩ 薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得した保険薬剤師が地域の多職種と連携する会議に保険薬局当たりで1回以上出席していること。
  • (ハ) (ロ)の⑩は、当該保険薬局当たりの直近1年間の実績とし、それ以外については当該保険薬局における直近1年間の処方箋受付回数1万回当たりの実績とする。なお、直近1年間の処方箋受付回数が1万回未満の場合は、処方箋受付回数1万回とみなす。
  • (ニ) (ロ)の⑧の「服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、相当する業務」とは次のものをいう。ただし、特別調剤基本料Aを算定している保険薬局において、区分番号00に掲げる調剤基本料の「注6」に規定する厚生労働大臣が定める保険医療機関へ情報提供を行った場合は除くこと。
    • 服薬管理指導料及びかかりつけ薬剤師指導料の特定薬剤管理指導加算2及び吸入薬指導加算(文書により情報提供した場合に限る)
    • 服薬管理指導料の調剤後薬剤管理指導加算調剤後薬剤管理指導料
    • 服用薬剤調整支援料2
    • かかりつけ薬剤師指導料を算定している患者に対し、調剤後薬剤管理指導加算及び服薬情報等提供料の算定に相当する業務を実施した場合(調剤録又は薬剤服用歴の記録等(以下「薬剤服用歴等」という。)の記録に詳細を記載するなどして、当該業務を実施したことが遡及して確認できるものでなければならないこと。)
    • かかりつけ薬剤師包括管理料を算定している患者に対し、特定薬剤管理指導加算2、調剤後薬剤管理指導加算、服用薬剤調整支援料2又は服薬情報等提供料の算定に相当する業務を実施した場合(薬剤服用歴等に詳細を記載するなどして、当該業務を実施したことが遡及して確認できるものでなければならないこと。)
  • (ホ) かかりつけ薬剤師包括管理料を算定する患者については、(ロ)の⑧の服薬情報等 提供料のほか、(ロ)の②の薬剤調製料の麻薬を調剤した場合に加算される点数、(ロ)の③の重複投薬・相互作用防止等加算及び在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料、(ロ)の⑤の外来服薬支援料1並びに(ロ)の⑥の服用薬剤調整支援料に相当する業務を実施した場合には、当該業務の実施回数を算定回数に含めることができる。この場合において、薬剤服用歴等に詳細を記載するなどして、当該業務を実施したことが遡及して確認できるものでなければならないこと。
  • (ヘ) (ハ)の「当該保険薬局における直近1年間の処方箋受付回数」は、調剤基本料の施設基準「第88 の2調剤基本料2」の「2 調剤基本料2の施設基準に関する留意点」の(1)に定める処方箋受付回数に準じて取り扱う。(ロ)の⑩以外の基準を満たすか否かは、当該保険薬局における直近1年間の実績が、直近1年間の処方箋受付回数を各基準に乗じて1万で除して得た回数以上であるか否かで判定する。
イ 地域支援体制加算2
  • (イ) 調剤基本料1を算定している保険薬局において、地域医療への貢献に係る相当の実績として、アの(イ)の基準を満たした上で、以下の①から⑨までの9つの要件のうち3項目以上を満たすこと。この場合において、⑨の「薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得した保険薬剤師が地域の多職種と連携する会議」への出席は、当該保険薬局当たりの直近1年間の実績とし、それ以外については当該保険薬局における直近1年間の処方箋受付回数1万回当たりの実績とする。なお、直近1年間の処方箋受付回数が1万回未満の場合は、処方箋受付回数1万回とみなす。であること。
    • ① 薬剤調製料の時間外等加算及び夜間・休日等加算の算定回数の合計が400 回以上であること。
    • ② 薬剤調製料の麻薬を調剤した場合に加算される点数の算定回数が10 回以上であること。
    • ③ 調剤管理料の重複投薬・相互作用等防止加算及び在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料の算定回数の合計が40 回以上であること。
    • ④ かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の算定回数の合計が40回以上であること。
    • ⑤ 外来服薬支援料1の算定回数が12 回以上であること。
    • ⑥ 服用薬剤調整支援料1及び2の算定回数の合計が1回以上であること。
    • ⑦ 在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、居宅療養管理指導費及び介護予防居宅療養管理指導費について単一建物診療患者が1人の場合の算定回数の合計が計24回以上であること(在宅協力薬局として連携した場合(同一グループ薬局に対して業務を実施した場合を除く。)や同等の業務を行った場合を含む。)。なお、「同等の業務」とは、在宅患者訪問薬剤管理指導料で規定される患者1 人当たりの同一月内の算定回数の上限を超えて訪問薬剤管理指導業務を行った場合を含む。
    • ⑧ 服薬情報等提供料の算定回数が60 回以上であること。なお、当該回数には、服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、相当する業務を行った場合を含む。
    • ⑨ 薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得した保険薬剤師が地域の多職種と連携する会議に5回以上出席していること。
  • (ロ) 地域医療への貢献に係る相当の実績として、アの(ロ)の①から⑩までの10 の要件のうち、8項目以上を満たすこと。この場合において、アの(ハ)から(ヘ)までに準じて取り扱う。
  • (ロ) ⑧の「服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、相当する業務」については、アの(ロ)に準じて取り扱う。
  • (ハ) かかりつけ薬剤師包括管理料を算定する患者については、⑧の服薬情報等提供料のほか、②の薬剤調製料の麻薬を調剤した場合に加算される点数 、(イ)の③の重複投薬・相互作用防止等加算及び在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料、⑤の外来服薬支援料1並びに(イ)の⑥の服用薬剤調整支援料に相当する業務を実施した場合には、当該業務の実施回数を算定回数に含めることができる。この場合において、薬剤服用歴等に詳細を記載するなどして、当該業務を実施したことが遡及して確認できるものでなければならないこと。
  • (ニ) (イ)の「当該保険薬局における直近1年間の処方箋受付回数」は、調剤基本料の施設基準に定める処方箋受付回数に準じて取り扱う。(イ)の①から⑧までの基準を満たすか否かは、当該保険薬局における直近1年間の実績が、直近1年間の処方箋受付回数を各基準に乗じて1万で除して得た回数以上であるか否かで判定する。
  • (ホ) 施設基準に適合するとの届出をした後は、(イ)の①から⑨までについては、前年3月1日から当年2月末日までの実績をもって施設基準の適合性を判断し、当年4月1日から翌年3月末日まで所定点数を算定できるものとする。
ウ 地域支援体制加算3
  • (イ) 調剤基本料1又は特別調剤基本料Bを算定している保険薬局以外の保険薬局であること。
  • (ロ) 調剤基本料1以外を算定している保険薬局において、地域医療への貢献に係る十分な実績として、イの(イ)の①から⑨までの9つの要件のうち、④及び⑦を含む3項目以上を満たすこと。なお、直近1年間の処方箋受付回数が1万回未満の場合は、処方箋受付回数1万回とみなす。以下の①から⑩までの10 の要件のうち、④及び⑦を含む3項目以上を満たすこと。この場合において、アの(ハ)から(ヘ)までに準じて取り扱う
    • ① 薬剤調製料の時間外等加算及び夜間・休日等加算の算定回数の合計が400回以上であること。
    • ② 薬剤調製料の麻薬を調剤した場合に加算される点数の算定回数が10回以上であること。
    • ③ 調剤管理料の重複投薬・相互作用等防止加算及び在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料の算定回数の合計が40回以上であること。
    • ④ かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の算定回数の合計が40回以上であること。
    • ⑤ 外来服薬支援料1の算定回数が12回以上であること。
    • ⑥ 服用薬剤調整支援料1及び2の算定回数の合計が1回以上であること。
    • ⑦ 在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、居宅療養管理指導費及び介護予防居宅療養管理指導費(ただし、いずれも情報通信機器を用いた場合の算定回数を除く。)について単一建物診療患者が1人の場合の算定回数の合計が計24回以上であること(在宅協力薬局として連携した場合(同一グループ薬局に対して業務を実施した場合を除く。)や同等の業務を行った場合を含む。)。なお、「同等の業務」とは、在宅患者訪問薬剤管理指導料で規定される患者1人当たりの同一月内の算定回数の上限を超えて訪問薬剤管理指導業務を行った場合を含む。
    • ⑧ 服薬情報等提供料の算定回数が60回以上であること。なお、当該回数には、服薬情報等提供料が併算定不可となっているもので、相当する業務を行った場合を含む。
    • ⑨ 服薬管理指導料、かかりつけ薬剤師指導料、在宅患者訪問薬剤管理指導料(在宅患者オンライン薬剤管理指導料を除く。)、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料(在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料を除く。)及び在宅患者緊急時等共同指導料の小児特定加算の算定回数の合計が1回以上であること。
    • ⑩ 薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得した保険薬剤師が地域の多職種と連携する会議に5回以上出席していること。
  • (ロ) 麻薬及び向精神薬取締法第3条の規定による麻薬小売業者の免許を取得し、必要な指導を行うことができること。
エ 地域支援体制加算4
  • (イ) 調剤基本料1又は特別調剤基本料Bを算定している保険薬局以外の保険薬局であること。
  • (ロ) 調剤基本料1以外を算定している保険薬局において、地域医療への貢献に係る相当の実績として、イの(イ)の①から⑨までの9つのウの(ロ)の①から⑩までの10 の要件のうち8項目以上を満たすこと。なお、直近1年間の処方箋受付回数が1万回未満の場合は、処方箋受付回数1万回とみなす。この場合において、アの(ハ)から(ヘ)までに準じて取り扱う。

(2) 地域における医薬品等の供給拠点としての体制として以下を満たすこと。

  • ア 保険調剤に係る医薬品として1200品目以上の医薬品を備蓄していること。
  • イ 当該薬局の存する地域の保険医療機関又は保険薬局(同一グループの保険薬局を除く。)に対して在庫状況の共有、医薬品の融通などを行っていること。
  • ウ 医療材料及び衛生材料を供給できる体制を有していること。また、当該患者に在宅患者訪問薬剤管理指導を行っている保険薬局に対し保険医療機関から衛生材料の提供を指示された場合は、原則として衛生材料を患者に供給すること。なお、当該衛生材料の費用は、当該保険医療機関に請求することとし、その価格は保険薬局の購入価格を踏まえ、保険医療機関と保険薬局との相互の合議に委ねるものとする。
  • エ 麻薬及び向精神薬取締法(昭和28年法律第14号)第3条の規定による麻薬小売業者の免許を取得し、必要な指導を行うことができること。
  • オ 処方箋の集中率が85%を超える場合にあっては、当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品について、規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が当該加算の施設基準に係る届出時の直近3月間の実績として50%70%以上であること。この場合において、処方箋の集中率が85%を超えるか否かの取扱いについては、「第88 調剤基本料」「第88 の2 調剤基本料2」の2 調剤基本料の施設基準に関する留意点」に準じて行う。
  • カ 次に掲げる情報(当該保険薬局において調剤された医薬品に係るものに限る。)を随時提供できる体制にあること。
    • (イ) 一般名
    • (ロ) 剤形
    • (ハ) 規格
    • (ニ) 内服薬にあっては製剤の特徴(普通製剤、腸溶性製剤、徐放性製剤等)
    • (ホ) 緊急安全性情報、安全性速報
    • (ヘ) 医薬品・医療機器等安全性情報
    • (ト) 医薬品・医療機器等の回収情報

(3) 休日、夜間を含む薬局における調剤・相談応需体制等の対応

  • ア 当該保険薬局の開局時間は、平日は1日8時間以上、土曜日又は日曜日のいずれかの曜日には一定時間以上開局し、かつ、週45 時間以上開局していること。
  • イ 当該保険薬局のみ又は当該保険薬局を含む近隣の保険薬局と連携して、24 時間休日、夜間を含む開局時間外であっても調剤及び在宅業務に対応できる体制が整備されていること。24 時間休日、夜間を含む開局時間外であっても調剤及び在宅業務に対応できる体制とは、単独の保険薬局又は近隣の保険薬局との連携により、患家の求めに応じて24 時間休日、夜間を含む開局時間外であっても調剤及び在宅業務(在宅患者に対する調剤並びに薬学的管理及び指導をいう。以下同じ。)が提供に対応できる体制を整備していることをいうものであり、当該業務が自局において速やかに提供できない場合であっても、患者又はその家族等の求めがあれば連携する近隣の保険薬局(以下「連携薬局」という。)を案内すること。また、休日、夜間を含む開局時間外であっても調剤及び在宅業務に対応できる体制には、地域医療の確保の観点から、救急医療対策の一環として設けられている輪番制に参加している場合も含まれる。
  • ウ 当該保険薬局を利用する患者及びその家族等からの相談等に対して、以下の(イ)から(ハ)の体制が整備されていること。
    • (イ) 夜間、休日を含む時間帯の対応できる体制が整備されていること。また、やむを得ない事由により、患者からの電話等による問い合わせに応じることができなかった場合は、速やかに折り返して連絡することができる体制が整備されていること。
    • (ロ) 当該保険薬局は、原則として初回の処方箋受付時に(記載事項に変更があった場合はその都度)、当該担当者及び当該担当者当該保険薬局の保険薬剤師と直接連絡がとれる連絡先電話番号等、緊急時の注意事項(近隣の保険薬局との連携により24 時間休日、夜間を含む開局時間外であっても調剤及び在宅業務に対応ができる体制を整備している保険薬局は、連携薬局の所在地、名称、連絡先電話番号等を含む。)等について、事前に患者又はその家族等に対して説明の上、文書(これらの事項が薬袋に記載されている場合を含む。)により交付していること。なお、曜日、時間帯ごとに担当者が異なる場合には、それぞれ曜日、時間帯ごとの担当者及び当該担当者と直接連絡がとれる連絡先電話番号等を文書上に明示すること。
    • (ハ) これらの連携薬局及び自局に直接連絡が取れる連絡先電話番号等を当該保険薬局の外側の見えやすい場所に掲示すること。
  • 地方公共団体地域の行政機関、保険医療機関、訪問看護ステーション及び福祉関係者等に対して、24 時間休日、夜間を含む開局時間外であっても調剤及び在宅業務に対応できる体制(地域医療の確保の観点から、救急医療対策の一環として設けられている輪番制に参加している場合も含む。)に係る周知を自ら又は自局及び同一グループで十分に対応すること。また、同様の情報の周知は地域の行政機関又は薬剤師会等を通じて十分に行っていること。

(4) 在宅医療を行うための関係者との連携等の体制として以下を満たすこと。

  • ア 在宅療養の支援に係る診療所又は病院及び訪問看護ステーションと円滑な連携ができるよう、あらかじめ患家の同意が得られた場合には、訪問薬剤管理指導の結果、当該医療関係職種による当該患者に対する療養上の指導に関する留意点等の必要な情報を関係する診療所又は病院及び訪問看護ステーションの医師又は看護師に文書(電子媒体を含む。)により随時提供していること。
  • イ 当該地域において、介護支援専門員(ケアマネージャー)、社会福祉士等の他の保健医療サービス及び福祉サービスとの連携調整を担当する者と連携すること。また、患者の服薬状況に関する相談を受け付けるなど、地域包括支援センターと必要な連携を行うこと。
  • ウ 在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績としては、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、居宅療養管理指導費又は介護予防居宅療養管理指導費(ただし、いずれも情報通信機器を用いた場合の算定回数を除く。)の算定回数の合計が保険薬局当たりで24 回以上であること。当該回数には、在宅協力薬局として連携した場合や同等の業務を行った場合を含めることができる(同一グループ薬局に対して業務を実施した場合を除く。)。なお、「同等の業務」とは、在宅患者訪問薬剤管理指導料で規定される患者1人当たりの同一月内の訪問回数を超えて行った訪問薬剤管理指導業務を含む。この場合において、保険薬局当たりの直近1年間の実績とする。
  • エ 当該保険薬局は、地方厚生(支)局長に対して在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨の届出を行うとともに、処方医から在宅患者訪問薬剤管理指導の指示があった場合に適切な対応ができるよう、例えば、保険薬剤師に在宅患者訪問薬剤管理指導に必要な研修等を受けさせ、薬学的管理指導計画書の様式をあらかじめ備えるなど、在宅患者に対する薬学的管理指導が 可能な体制を整備していること。また、患者に対して在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨の情報提供をするために、当該保険薬局の内側及び外側の見えやすい場所に、在宅患者訪問薬剤管理指導を行う薬局であることを掲示し、当該内容を記載した文書を交付すること。

(5) 医療安全に関する取組の実施として以下を満たすこと。

(6) 地方厚生(支)局長に対してかかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料に係る届出を行っていること。

(7) 当該保険薬局の保険薬剤師は、保険調剤に係る医薬品以外の医薬品に関するものを含め、患者ごとに薬剤服用歴等を作成し、調剤に際して必要な薬学的管理を行い、調剤の都度必要事項を記入するとともに、当該記録に基づき、調剤の都度当該薬剤の服用及び保管取扱いの注意に関し必要な指導を行っていること。

(8) 当該保険薬局の管理薬剤師は以下の要件を全て満たしていること。

  • ア 施設基準の届出時点において、保険薬剤師として5年以上の保険薬局勤務経験があること。
  • イ 当該保険薬局に週32 時間以上勤務していること。
  • ウ 施設基準の届出時点において、当該保険薬局に継続して1年以上在籍していること。

(9) 当該保険薬局において、調剤従事者等の資質の向上を図るため、研修実施計画を作成し、当該計画に基づき研修を実施するとともに、定期的に薬学的管理指導、医薬品の安全、医療保険等に関する外部の学術研修(地域薬剤師会等が行うものを含む。)を受けさせていること。併せて、当該保険薬局の保険薬剤師に対して、薬学等に関する団体・大学等による研修認定の取得、医学薬学等に関する学会への定期的な参加・発表、学術論文の投稿等を行わせていることが望ましい。

(10) 薬学的管理等の内容が他の患者に漏れ聞こえる場合があることを踏まえ、患者との会話のやりとりが他の患者に聞こえないようパーテーション等で区切られた独立したカウンターを有するなど、患者のプライバシーに配慮していること。また、高齢者への配慮並びに丁寧な服薬指導及び患者の訴えの適切な聞き取りなどの観点から、患者のプライバシーの配慮に加え、必要に応じて患者等が椅子に座った状態で服薬指導等を行うことが可能な体制を有していることが望ましい。

(11) 地域医療に関連する取組の実施として以下を満たすこと。

  • 要指導医薬品及び一般用医薬品を販売していること。なお、要指導医薬品及び一般用医薬品の販売の際には、購入される要指導医薬品及び一般用医薬品のみに着目するのではなく、購入者の薬剤服用歴の記録に基づき、情報提供を行い、必要に応じて医療機関へのアクセスの確保を行っていること。また、要指導医薬品等は単に最低限の品目を有していればいいものではなく、購入を希望して来局する者が症状等に応じて必要な医薬品が選択できるよう、様々な種類の医薬品を取り扱うべきであり、健康サポート薬局(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則第1条第2項第5号で規定する薬局)の届出要件とされている 48 薬効群の品目を取り扱うこと。薬効群については、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の一般用医薬品・要指導医薬品の添付文書検索システムに記載されているものであること。
  • イ 健康相談又は健康教室を行っている旨を当該保険薬局の内側及び外側の見えやすい場所に掲示し、周知していること。を行うとともに、栄養・食生活、身体活動・運動、休養、こころの健康づくり、飲酒、喫煙など生活習慣全般に係る相談についても応需・対応し、地域住民の生活習慣の改善、疾病の予防に資する取組を行うといった健康情報拠点としての役割を果たすこと。
  • ウ 緊急避妊薬を備蓄するとともに、当該医薬品を必要とする者に対する相談について適切に応需・対応し、調剤を行う体制を整備していること。なお、オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤等の対応も適切に行えるようにするため、「「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を踏まえた緊急避妊に係る診療の提供体制整備に関する薬剤師の研修について(依頼)」(令和2年1月17 日医薬・生活局総務課長通知)に基づく緊急避妊薬を調剤する薬剤師に対する研修を受講していることが望ましい。
    現在、処方箋せんなしで緊急避妊薬(ノルレボとレボノルゲストレル錠1.5mg「F」のみ、プラノバールのヤッペ法は不明)を販売することは試験販売の許可を受けた145の薬局以外認められていません。処方箋があれば販売できますがオンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤は研修(例:埼玉)が必要です。
  • 当該保険薬局の敷地内における禁煙の取扱いについて、次の基準を満たしていること。
    • ① 当該保険薬局の敷地内が禁煙であること。
    • ② 保険薬局が建造物の一部分を用いて開設されている場合は、当該保険薬局の保有又は借用している部分が禁煙であること。
  • オ 当該保険薬局及び当該薬局に併設される医薬品の店舗販売業(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第25条第1号に基づく許可を有する店舗)において、たばこ及び喫煙器具を販売していないこと。

(12) 施設基準に適合するとの届出をした後は、、(1)のア又はウの(イ)の①から⑩まで及び(4)のウについては、前年3月5月1日から当年2月4月末日までの実績をもって施設基準の適合性を判断し、当年6月1日から翌年3月5月末日まで所定点数を算定できるものとする。この場合の処方箋受付回数は、前年3月5月1日から当年2月4月末日までの処方箋受付回数とする。

補足)(5)のプレアボイドの経過措置について。経過措置が満了時、本登録まですんでいる薬局が再提出する際に必要な書類は以下(下記コメント記事No874より)
・別添2
・様式87の3(1と17のみ記入)
・薬局機能情報の写し(項目追加後の)
・薬局ヒヤリハット事例の写し
(1件でよいが、副作用による治療実施なしで、疑義照会して処方変更になった事例)
・薬局が疑義照会した証明として、該当事例の「処方箋」または「薬歴」の写し

2 地域支援体制加算の施設基準に関する留意点

  • (1) 処方箋集中率の計算に当たり、同一グループの保険薬局の勤務者(常勤及び非常勤を含めた全ての職員をいう。)及びその家族(同一グループの保険薬局の勤務者と同居又は生計を一にする者をいう。)の処方箋は、特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数及び当該期間に受け付けた全ての処方箋の受付回数のいずれからも除いて計算する。
  • (2) 1の(1)、1の(4)の実績の計算に当たり、同一グループの保険薬局の勤務者(常勤及び非常勤を含めた全ての職員をいう。)及びその家族(同一グループの保険薬局の勤務者と同居又は生計を一にする者をいう。)に係る実績を除いて計算する。また、処方箋の受付回数については(1)と同様に取り扱うこととする。

3 届出に関する事項

  • (1) 地域支援体制加算の施設基準に係る届出は、別添2の様式87 の3及び様式87の3の2又は様式87 の3の3R6.5.22届出書訂正)を用いること。ただし、当年6月1日から翌年5月末日までの間に、新たに施設基準に適合した場合は、届出を行うことができ、届出のあった月の末日までに要件審査を終え、届出を受理した場合は、翌月の1日から翌年の5月末日まで所定点数を算定することができるものとする。また、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理した場合には当該月の1日から算定する。
  • (2) 令和6年5月31 日時点で調剤基本料1の届出を行っている保険薬局であって、地域支援体制加算の施設基準に係る届出を行っているものについては、令和6年8月31 日までの間に限り、1の(1)のアの(ロ)の①から⑩、(2)のイ及びオ、(3)のエ並びに(11)のア、ウ及びオに規定する要件を満たしているものとする。また、令和6年5月31 日時点で調剤基本料1以外の届出を行っている保険薬局であって、地域支援体制加算3の施設基準に係る届出を行っているものについては、令和6年8月31 日までの間に限り、1の(2)のイ及びオ、(3)のエ並びに(11)のア、ウ及びオに規定する要件を満たしているもとし、地域支援体制加算4の施設基準に係る届出を行っているものについては、令和6年8月31 日までの間に限り、1の(2)のイ及びオ、(3)のエ、(4)のウ、(6)並びに1の(11)のア、ウ及びオに規定する要件を満たしているものとする。
  • (3) 令和6年8月31 日時点で地域支援体制加算を算定している保険薬局であって、令和6年9月1日以降も算定する場合においては、前年8月1日から当年7月末日までの実績をもって施設基準の適合性を判断し、当年9月1日から翌年5月末日まで所定点数を算定できるものとする。この場合の処方箋受付回数は、前年8月1日から当年7月末日までの処方箋受付回数とする。

届出の注意点

地域支援体制加算に関わる要件を満たすためには、新規指定から少なくとも1年以上の期間が必要であり、届け出はそれ以降に可能となる。

加算要件を満たさなくなった場合は、辞退届を提出する。辞退届の算定辞退年月日は、月末ではなく、1日付です。

新規の地域支援体制加算の届出(においては、

  • 様式87の3の「全処方箋の受付回数並びに主たる保険医療機関に係るものの回数及びその割合」は前年5月~当年4月まで
  • 様式87の3の「在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績」、様式87の3の2の「保険薬局における直近1年間の処方箋受付回数」と「処方箋受付回数1万回当たりの基準の期間」は、前年5月~当年4月ではなく、直近1年間

を記載する点に注意する。

施設基準に適合するとの届出をした後は、前年5月1日から当年4月末日までを記載し、その期間の実績をもって施設基準の適合性を判断し、当年6月1日から翌年5月末日まで所定点数を算定できるものとする。
→一度届出を出せば、毎年3月に基準を満たしているかをチェックして満たしていれば(変更がなければ)、翌年から1年間は継続算定できるという事。

届出は電子申請(保険医療機関等電子申請・届出等システム)にも対応しています。

処方箋受付回数と集中率の算出は、調剤報酬点数表は健康保険法に基づくものであることから、健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療にかかわる保険が対象。公費のみや労災保険に係る処方箋は対象とならないが、国保併用などの場合対象となる。

調剤報酬点数表についての参考資料の送付について
(H8年7月12日事務連絡)

問2 処方箋の受付回数及び集中度を算出する際、対象となる処方箋は健保、国保及び老人保健に係る処方箋であり、公費、労災及びこれらの併用(健保、国保及び老人保健との併用を除く。)に係る処方箋は含まれないと解してよいか。
答 貴見のとおり

※Q&A
Q:コロナ対応において算定した在宅緊急薬剤管理指導料は地域支援体制加算の件数にカウントするのか?
A:「コロナ対応において算定した在宅緊急訪問管理指導料は、あくまで緊急的な処置であるため、地域支援体制加算の件数としてカウントしない方向で考えている」(関東信越厚生局 担当者より。R4.3.15)
「コロナ対応において算定した在宅緊急訪問管理指導料の中で対面によるもの(=500点の方)の方は地域支援体制加算の件数にカウントする」(関東信越厚生局 担当者より訂正の連絡。R4.3.22)

「コロナ対応において算定した在宅緊急訪問管理指導料の中で対面によるもの(=500点の方)の方は、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者に限り、地域支援体制加算の件数にカウントする(QAその1及びNo2019の厚生局確認報告)

Q&A(R6年度調剤報酬改定)

問1 地域支援体制加算、連携強化加算及び在宅薬学総合体制加算の施設基準において求められる薬局の機能等に係る情報の周知について、行政機関や薬剤師会等を通じた公表の手続を行っているが、これらの加算の届出時点では当該薬局の情報が公表されていない場合であっても届出を行うことは可能か。

(答)届出要件を満たすために、保険薬局が所在する地域の行政機関や薬剤師会等に対して当該薬局が公表のための必要な手続きを行っており、情報が公表されることが担保されている場合には、届出時点で当該薬局の情報が公表されていなくても差し支えない。この場合、地域支援体制加算の届出にあたっては、上記内容が確認できる資料(例:公表のための手続を行ったメールの写し等)を添付すること。また、届出後においては、必要な情報が速やかに公表されていることを確認しておくこと。なお、「疑義解釈資料の送付について(その3)」(令和6年4月26 日事務連絡)の別添5の問3のとおり、当該薬剤師会が会員のみを対象として当該情報を収集、整理し、公表している場合は、施設基準を満たさないことに留意すること。

問2 地域支援体制加算の施設基準の経過措置について、令和6年5月 31 日において地域支援体制加算の施設基準に係る届出を行っていることとされているが、単に届出を行っていれば経過措置の対象となるのか。

(答)当該施設基準の届出を行ったうえで、令和6年5月 31 日において現に当該加算を算定している場合は、経過措置の対象となる。

問3 地域支援体制加算、連携強化加算及び在宅薬学総合体制加算の施設基準に関し、各加算の要件に示す情報を地域の薬剤師会を通じて周知しているが、当該薬剤師会が会員のみを対象として当該情報を整理、収集して公表している場合、施設基準を満たしていることになるか。

(答)加算の要件の対応として適切ではないため不可。当該加算を届け出る保険薬局が所在する地域において、地域の住民や行政機関、保険医療機関、訪問看護ステーション及び福祉関係者等が当該情報を把握しやすいよう、地域の薬剤師会等の会員であるか非会員であるかを問わず、市町村や地区の単位で必要な情報を整理し、周知されている必要がある。

問1 令和6年度診療報酬改定に係る新設又は要件変更となった施設基準について網羅的な一覧はないか。

(答)「令和6年度診療報酬改定に係る施設基準届出チェックリストの送付について」(令和6年3月 25 日厚生労働省保険局医療課事務連絡)の別添のチェックリストを参照のこと。

問2 令和6年度診療報酬改定が施行される令和6年6月診療分の施設基準の届出に係る届出期限についてどのように考えればよいか。

(答)令和6年6月診療分の施設基準の届出については、令和6年5月2日から6月3日まで地方厚生(支)局等において受け付けているところ、令和6年5月下旬以降に地方厚生(支)局等の窓口は届出が集中し、混雑が予想されることから、可能な限り令和6年5月17日までの届出に努めること。 ただし、令和6年6月診療分の施設基準の届出に係る電子申請は令和6年5月20日から受付開始となるため、留意すること。

問3 地域支援体制加算、連携強化加算及び在宅薬学総合体制加算の施設基準において、地域の行政機関又は薬剤師会等を通じて各加算の要件に示す情報を周知することとされているが、どのように周知すればよいのか。

(答)各加算の施設基準において求められる機能等について、地域の住民や行政機関、保険医療機関、訪問看護ステーション及び福祉関係者等が当該情報を把握しやすいよう、市町村や地区の単位で整理し、周知することが求められるため、保険薬局においては、当該薬局の所在地の地域でこれらの対応を実施することになる行政機関又は薬剤師会等と相談されたい。また、このような情報は定期的に更新されている必要があり、さらに、都道府県単位で集約して周知されていることがより望ましい。
各加算に関して周知すべき情報としては、各加算の要件に基づき、例えば以下のようなものが考えられるが、これらに限らず地域にとって必要な情報を収集及び整理すること。

○地域支援体制加算
(当該加算で求めている周知すべき情報)
休日、夜間を含む開局時間外であっても調剤及び在宅業務に対応できる体制に係る情報
(具体的な項目例)
・ 休日、夜間に対応できる薬局の名称、所在地、対応できる日時(開局日、開局時間)、連絡先等(地域ごとに、輪番制の対応も含め、具体的な日付における休日、夜間対応できる薬局の情報を示すこと)

なお、既にこのような情報を地域で整理し、ホームページで公表しているものの、各加算で周知が求められる項目の一部が対応していない場合には、当面の間は、対応できていない情報を追加的にまとめた一覧を公表するなどの対応で情報を補完することでも差し支えない。
これに伴い「疑義解釈資料の送付について(その1)」(令和6年3月28日事務連絡)別添6の問2は廃止する。

問1 令和6年度の診療報酬改定において、施行時期が令和6年6月1日に変更になったが、令和6年4月又は5月に新規の届出又は変更の届出を行った場合における、令和6年6月以降の経過措置の取扱い如何。

(答)令和6年4月以降に令和6年度診療報酬改定前の施設基準による届出を行った保険医療機関又は保険薬局については、令和6年度診療報酬改定における施設基準(以下「新施設基準」という。)の経過措置であって、令和6年3月 31 日において現に届出を行っていることを要件としている経過措置の対象にならない。

問2 問1について、令和6年4月又は5月に新規の届出又は変更の届出を行った保険医療機関又は保険薬局における令和6年6月1日以降の届出についてどのように考えればよいか。

(答)それぞれ以下のとおり。
① 施設基準で改正がない場合(名称のみが改正された場合を含む。)又は施設基準が改正された場合であって届出が必要でない場合令和6年6月3日以降に再度届出を行う必要はない。

② 施設基準が改正された場合であって届出が必要な場合(経過措置が置かれているものであって、令和6年3月 31 日において現に届出を行っていることを要件としている場合を含む。)
令和6年6月3日までに新施設基準による届出を行う必要がある。なお、当該届出を行った保険医療機関については、経過措置終了時期(例えば令和6年 10 月1日)の再度の届出は必要ない。

問2 地域支援体制加算、連携強化加算及び在宅薬学総合体制加算の施設基準において、地域の行政機関又は薬剤師会等を通じて各加算の要件に示す情報を周知することとされているが、どのように周知すればよいのか。

(答)各加算の施設基準において求められる機能等について、地域の住民や行政機関、保険医療機関、訪問看護ステーション及び福祉関係者等が当該情報を把握しやすいよう、市町村や地区の単位で整理し、周知することが求められるため、保険薬局においては、当該薬局の所在地の地域でこれらの対応を実施することになる行政機関又は薬剤師会等と相談されたい。また、このような情報は定期的に更新されている必要があり、さらに、都道府県単位で集約して周知されていることがより望ましい。
各加算に関して周知すべき情報としては、各加算の要件に基づき、例えば以下のようなものが考えられるが、これらに限らず地域にとって必要な情報を収集及び整理すること。

○地域支援体制加算
(当該加算で求めている周知すべき情報)
休日、夜間を含む開局時間外であっても調剤及び在宅業務に対応できる体制に係る情報
(具体的な項目例)
・ 休日、夜間に対応できる薬局の名称、所在地、対応できる日時(開局日、開局時間)、連絡先等(地域ごとに、輪番制の対応も含め、具体的な日付における休日、夜間対応できる薬局の情報を示すこと)

なお、既にこのような情報を地域で整理し、ホームページで公表しているものの、各加算で周知が求められる項目の一部が対応していない場合には、当面の間は、対応できていない情報を追加的にまとめた一覧を公表するなどの対応で情報を補完することでも差し支えない。

問3 問2における周知について、薬局機能情報提供制度による情報に含まれる情報については、当該制度の情報提供をもって周知を行ったものとみなしてよいか。

(答)不可。各施設基準において求める情報の周知については、薬局機能情報提供制度による網羅的な情報提供ではなく、地域における医薬品提供体制について、各加算の施設基準において求められる機能をわかりやすくまとめた形で情報提供を行うことが必要であり、また、休日、夜間対応については、地域で対応できる薬局の情報が随時更新される必要がある。

問4 令和6年度診療報酬改定前の地域支援体制加算(以下本問において「旧加算」という。)の届出を行っていた保険薬局について、調剤基本料の区分が令和6年6月から変更となる場合であって、新たに令和6年度診療報酬改定後の地域支援体制加算(以下本問において「新加算」という。)の届出を行う場合、新加算に係る経過措置の適用をどのように考えればよいか。

(答)変更後の調剤基本料に対応した新加算の施設基準に係る経過措置が適用される。(例えば、令和6年5月時点で調剤基本料1及び旧加算1の届出を行っていた保険薬局が、令和6年6月から調剤基本料2に変更となる場合は、新加算3又は4の施設基準の経過措置が適用されることになる。)

問5 地域支援体制加算の施設基準において、要指導医薬品及び一般用医薬品の販売は、「48薬効群の品目を取り扱うこと」とされているが、48薬効群の医薬品全てを薬局で備蓄しておく必要があるのか。

(答)そのとおり。購入を希望して来局する者の求めに応じて、適切な医薬品が提供できるよう、薬局に必要かつ十分な品目を常備している必要がある。

問6 地域支援体制加算の施設基準における要指導医薬品及び一般用医薬品について、保険薬局に併設される医薬品の店舗販売業(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第25条第1号に基づく許可を有する店舗をいう。)において、これらの要指導医薬品等の全部又は一部を取り扱っている場合について、どのように考えればよいか。

(答)当該保険薬局において要指導医薬品及び一般用医薬品の販売を求めていることから、販売にあたっての相談応需や指導、情報提供等の対応は薬局で行うことが必要であるが、薬局で要指導医薬品等を販売できる体制であれば、これらの品目を併設される医薬品の店舗販売業に備蓄しているものを用いることは差し支えない。
なお、要指導医薬品等の販売にあたっては、購入を希望して来局する者が、症状等に応じた医薬品が適切に選択できるよう、また、当該薬局を利用している患者であれば当該患者の服薬状況を一元的、継続的に把握することを前提に、必要な指導及び情報提供を行うこと。

問7 地域支援体制加算の施設基準において、「たばこ及び喫煙器具を販売していないこと。」が要件とされているが、この場合における「たばこ」とは何を指すのか。

(答)健康増進法(平成14年法律第103号)第28条第1号にいう「たばこ」が該当する。また、同法の規制対象とならない喫煙器具であっても、薬局は医療法における医療提供施設であることに加え、地域支援体制加算が地域医療に貢献すること等への評価であることを踏まえ、その取扱いについては適切に対応されたい。

問8 地域支援体制加算について、緊急避妊薬を備蓄するとともに、当該医薬品を必要とする者に対する相談について適切に応需・対応し、調剤を行う体制を整備していることとされているが、届出にあたっては調剤の実績が必要となるか。

(答)不要。なお、当該医薬品を必要とする者が来局した際に直ちに対応できる体制を常に整備しておく必要がある。

問9 地域支援体制加算の施設基準において、「オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤等の対応も適切に行えるようにするため、「「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を踏まえた緊急避妊に係る診療の提供体制整備に関する薬剤師の研修について(依頼)」(令和2年1月17日医薬・生活局総務課長通知)に基づく緊急避妊薬を調剤する薬剤師に対する研修を受講していることが望ましい。」とされているが、研修を受講せずに緊急避妊薬を備蓄している場合であっても要件をみたすか。

(答)オンライン診療に伴い薬局で緊急避妊薬を入手する必要がある者も想定されるため、可能な限り都道府県薬剤師会が開催する研修を受講しておくことが望ましい。なお、都道府県薬剤師会における研修の実施状況により受講することが困難である場合には、今後研修が開催された場合の薬剤師の受講計画を作成しておくこと。
また、緊急避妊薬は単に備蓄していれば要件を満たすものではなく、利用者への相談体制の整備や、地域における相談窓口等を把握しておくことが必要である。

問10 地域支援体制加算の施設基準において、「休日、夜間を含む開局時間外であっても調剤及び在宅業務に対応できる体制が整備されていること。」とあり、「地域医療の確保の観点から、救急医療対策の一環として設けられている輪番制に参加している場合も含まれる。」とされているが、例えば年に1回当番として、輪番に参加する場合であって要件を満たすか。

(答)満たさない。休日・夜間対応の具体的な頻度は地域の実情に応じて判断すべきものであるが、当該要件が地域医療の確保を評価する観点によるものであることに鑑みれば、形式的に輪番に参加している程度の頻度ではなく、地域において輪番制が十分に機能するよう、定期的に休日・夜間の対応を行うことが必要である。

問 11 地域支援体制加算の施設基準において、これまで患者宅で残薬の調整等を行った場合は外来服薬支援料1を算定することで、地域支援体制加算の実績要件に含めることができたが、在宅移行初期管理料を算定した場合に、外来服薬支援料1に相当する業務として地域支援体制加算の実績要件に含まれるような取扱いはできないのか。

(答)できない。在宅移行初期管理料は、地域支援体制加算の実績要件に含まれない。

Q&A(R5年度調剤報酬改定 経過措置関連)

問3 今般の地域支援体制加算に係る特例措置において、「当該薬局の存する地域の保険医療機関又は保険薬局(同一グループの保険薬局を除く。)に対して在庫状況の共有、医薬品の融通などを行っていること」が施設基準として設けられているが、どのような取組が求められているのか。

(答)施設基準で求められる取組としては、後発医薬品の使用促進を図りながら、地域の保険医療機関・保険薬局との連携の下で、薬局で必要な調剤を行うための情報共有や医薬品の融通、医師との処方内容の調整など、医薬品の安定供給に資する対応である。具体的には、地域の実情に応じて対応すべきものであり、例えば、次に掲げる取組が考えられるが、現下の不安定な医薬品供給の状況を踏まえれば、このような取組は、自薬局の周辺地域の保険医療機関や同一グループ以外の保険薬局と連携すべきものであり、地域における開かれた取組であることが求められる。また、この観点から、災害時の医薬品供給の対応のように、都道府県、保健所等の行政機関を介した情報共有等の連携体制に参加する取組も今回の対応として有用であると考えられる。
(例)

  • ・地域の薬局間での医薬品備蓄状況の共有と医薬品の融通
  • ・医療機関への情報提供(医薬品供給の状況、自局の在庫状況)、処方内容の調整
  • ・医薬品の供給情報等に関する行政機関(都道府県、保健所等)との連携

なお、特例措置は時限的なものであるが、上記のような地域における取組を促し、それを定着させるための措置であることを踏まえると、特例措置が終了した後でもこのような取組を継続して行うべきものであること。

Q&A(R4年度調剤報酬改定)

問3 地域支援体制加算の届出を行っている調剤基本料1を算定する保険薬局において、地域支援体制加算2の新規届出を行う場合、地域支援体制加算1の実績を満たすことを改めて示す必要があるのか。

(答)そのとおり。

問4 地域支援体制加算2、3及び4の実績要件については、①薬剤調製料の時間外等加算及び夜間・休日等加算の算定回数の合計が 400 回以上であること、②薬剤調製料の麻薬を調剤した場合に加算される点数の算定回数が10 回以上であること、③調剤管理料の重複投薬・相互作用等防止加算の算定回数及び在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料の合計が 40 回以上であること、・・・と定められているが、令和4年3月までの実績について、薬剤調製料を調剤料、調剤管理料を薬剤服用歴管理指導料と読み替えることでよいか。

(答)そのとおり。

問5 地域支援体制加算の実績要件のうち、「在宅患者訪問薬剤管理指導料等の算定回数」及び「在宅患者訪問薬剤管理指導料等の単一建物診療患者が1人の場合の算定回数」について、「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その 63)」(令和3年9月 28 日厚生労働省保険局医療課事務連絡)別添の問 16 における特例的な点数の算定回数を含めてよいか。

(答)地域支援体制加算の施設基準に関して、「COV 自宅」又は「COV 宿泊」による対応において、薬剤師が訪問し対面による服薬指導その他の必要な薬学的管理指導を実施した場合(在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1(500 点)を算定する場合)、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者であれば、在宅患者への対応の実績として回数に加えることができる。

問 34 薬剤師が在籍・勤務期間中に、育児休業、産前・産後休暇又は介護休業(以下「育児休業等」という。)を取得した場合、当該薬剤師が育児休業等から復帰して1年又は3年以上経過しない限り、「当該保険薬局に1年以上の在籍」「3年以上の薬局勤務経験」の要件を満たさないのか。

(答)育児休業等を取得した薬剤師については、育児休業等の期間を除いた通算の期間が1年又は3年以上であれば、要件を満たすものとする。したがって、育児休業等の取得前に1年以上在籍又は3年以上勤務していれば、育児休業等から復帰した時点においても当該要件を満たすこととなる。なお、この取扱いについては、地域支援体制加算の施設基準における管理薬剤師の在籍・勤務期間についても同様である。
これに伴い、「疑義解釈資料の送付について(その1)」(平成 28 年3月 31日事務連絡)別添4の問 43 は廃止する。

Q&A(R2年度調剤報酬改定)

問3 調剤基本料1を算定する保険薬局に適用される実績要件については、令和3年3月 31 日までの間は改定前の基準が適用されることとなっている。改定前に地域支援体制加算の届出を行っていなかった保険薬局であっても、令和3年3月末までの間は、改定前の基準が適用されるのか。

(答)改定前の基準が適用される。

問4 地域支援体制加算の施設基準における「地域の多職種と連携する会議」とは、どのような会議が該当するのか。

(答)次のような会議が該当する。

  • ア 介護保険法第 115 条の 48 で規定され、市町村又は地域包括支援センターが主催する地域ケア会議
  • イ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成 11 年厚生省令第 38 号)第 13 条第 9 号で規定され、介護支援専門員が主催するサービス担当者会議
  • ウ 地域の多職種が参加する退院時カンファレンス
問5 「地域の多職種と連携する会議」への参加実績は、非常勤の保険薬剤師が参加した場合も含めて良いか。

(答)良い。ただし、複数の保険薬局に所属する保険薬剤師の場合にあっては、実績として含めることができるのは1箇所の保険薬局のみとする。

問6 調剤基本料1を算定する保険薬局であって、注4又は注7の減算規定に該当する場合、地域支援体制加算の実績要件等は調剤基本料1の基準が適用されるのか。

(答)調剤基本料1の基準が適用される。
なお、これに伴い、「疑義解釈資料の送付について(その1)」(平成 28 年3月 31 日付け事務連絡)別添4の問 12 は廃止する。

Q&A(H30年調剤報酬改定)

問 10 地域支援体制加算が新設され、基準調剤加算が廃止されたが、両加算で共通する施設基準については、その取り扱いに変更はないと解してよいか。また、平成 30 年3月 31 日において現に基準調剤加算を算定している保険薬局が、4月以降に地域支援体制加算を算定するため4月 16 日までに施設基準の届出を行う場合、基準調剤加算の施設基準と同一の要件であっても改めて関係書類を添付する必要があるか。

(答)変更ないものとして取り扱ってよい。また、改定前の基準調剤加算届出時の添付書類と内容に変更を生じていないものについては、改めて同じ書類を添付しなくても差し支えない。

問 11 地域支援体制加算の地域医療に貢献する体制を有することを示す相当の実績のうち、(ト)の在宅患者訪問薬剤管理指導料等の単一建物診療患者が1人の場合の算定回数について、改定前の在宅患者訪問薬剤管理指導料等の同一建物居住者以外の場合の算定回数を含めてよいか。

(答)届出前の直近1年間に実施したものは含めて差し支えない。

問1 地域支援体制加算の施設基準の要件の一つである副作用報告に係る手順書を作成するにあたり参考とすべき資料はあるか。

(答)医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和 35 年法律第 145 号)第 68 条の 10 第 2 項に基づく副作用報告について日本薬剤師会が作成した「薬局における医薬品・医療機器等安全性情報報告制度への取組みについて(実施手順等の作成のための手引き)」を参考にされたい。

問1 平成 31 年4月以降、「地域支援体制加算の施設基準に係る届出書添付書類」(様式 87 の3)には、医薬品医療機器等法の薬局機能情報提供制度における「プレアボイド事例の報告・収集に関する取組の有無」に係る掲載内容の写しを添付することとされている。一方、当該情報提供制度においては、都道府県の体制整備等に要する期間として、平成 31 年 12 月 31 日までの間は経過措置が設けられている。都道府県の体制が整備されていない場合、「プレアボイド事例の報告・収集に関する取組の有無」の掲載内容の写しは提出する必要はあるのか。

(答)各都道府県において必要な体制が整備されるまでの間は、「プレアボイド事例の報告・収集に関する取組の有無」の掲載内容の写しの提出は不要である。一方、様式 87 の3に記載されているプレアボイド事例の取組実績があることを確認できる資料の写しについては提出が必要であり、プレアボイド事例の取組実績の確認は当該資料により行われることとなる。

問1 「地域支援体制加算の施設基準に係る届出書添付書類」(様式 87 の3)の「19 プレアボイド事例の把握・収集に関する取組の有無」を「あり」とするために、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業への事例報告(公益財団法人日本医療機能評価機構(以下「機構」という。)が実施)を行おうとする場合、事前に機構に参加薬局として登録(本登録)する必要があるが、今年度(平成 30 年度)は、登録しようとする薬局数が多く、仮登録から本登録までに数ヶ月を要している。既に参加登録の申請をしたにも関わらず本登録までに時間を要し、平成 30 年 12 月末までに機構に事例報告を行うことが困難な場合、どうすれば良いか。。

(答)様式 87 の3の添付資料として以下の(1)から(4)が厚生局に提出される場合は、同様式中の「プレアボイド事例の把握・収集に関する取組の有無」を「あり」として差し支えない。

  • (1)薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業への参加登録の申請が平成 30 年12 月末までに行われたことがわかる資料(機構の薬局ヒヤリ・ハット事例収集システムにおける仮登録完了時に機構から送付される電子メールの写し(「仮登録のお知らせ」の電子メールの写し)等)
  • (2)平成 31 年3月末までにプレアボイド事例(平成 30 年1月1日から同年12 月末までのものに限る。)を機構に報告したことがわかる資料(機構の薬局ヒヤリ・ハット事例収集システムにログイン後のトップメニューにある「事例管理」の検索結果の写し等)
  • (3)プレアボイド事例(平成 30 年1月1日から同年 12 月末までのものに限る。)の取組実績があることを確認できる資料(平成 31 年3月末までに機構に報告したプレアボイド事例の内容の写し等)
  • (4)薬局が所在する都道府県の薬局機能情報提供制度において「プレアボイド事例の報告・収集に関する取組の有無」が公表されている場合は、その掲載内容の写し(平成 30 年 12 月末までに薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業への本登録が行えない場合は「プレアボイド事例の報告・収集に関する取組の有無」が「無」と掲載されていても差し支えない。ただし、この場合、「プレアボイド事例の把握・収集に関する取組の有無」の変更の報告を随時行うことが可能な体制を都道府県が整備しているのであれば、機構に事例報告を行った後、変更の報告を行うこと)

以下、前身の基準調剤加算時代のQAです。

Q&A(H28年調剤報酬改定)

(問12)調剤基本料の注3(所定点数の100分の50に相当する点数により算定)に該当する保険薬局は、基準調剤加算を算定することが可能か。また、当該保険薬局の薬剤服用歴管理指導料についてはどのように取り扱えばよいか。

(答)基準調剤加算は算定できない。薬剤服用歴管理指導料については、注1のただし書きに該当する保険薬局として取り扱うので50点を算定する。

(問18)基準調剤加算の算定要件に「当該保険薬局の開局時間は、平日は1日8時間以上、土曜日又は日曜日のいずれかの曜日には一定時間以上開局し、かつ、週45時間以上開局していること」とあるが、祝日を含む週(日曜始まり)については、「週45時間以上開局」の規定はどのように取り扱うのか。

(答)国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)第3条に規定する休日並びに1月2日、3日、12月29日、12月30日及び31日が含まれる週以外の週の開局時間で要件を満たすか否か判断すること。

(問19)基準調剤加算の算定要件について、「土曜日又は日曜日のいずれかの曜日には一定時間以上開局」とあるが、「一定時間以上」は具体的に何時間必要か。

(答)基準調剤加算の開局時間の要件は、特定の医療機関の診療時間にあわせるのではなく、地域住民のため、必要なときに調剤応需や相談等に応じられる体制を評価するために定めたものである。平日は毎日1日8時間以上の開局が必要であるが、土 曜日又は日曜日の開局時間に関しては、具体的な時間数は規定しない。ただし、算定要件を満たすためだけに開局するのではなく、地域の保険医療機関や患者の需要に対応できる開局時間を確保することが必要である。

(問20)基準調剤加算の算定要件について、在宅の実績は年間1回でも算定実績があれば要件を満たしていると理解してよいか。

(答)貴見のとおり。

(問21)基準調剤加算の算定要件について「患者のプライバシーに配慮していること」とされているが、具体的にはどのような対応が必要となるのか。

(答)患者との会話のやりとりが他の患者に聞こえないように配慮する必要がある。具体的には、複数のカウンターがある保険薬局はその両サイドをパーテーションで区切ることが考えられる。また、カウンターと待合室との距離が短い場合は十分な距離を確保することや、会話が他の患者に聞こえないような対策をとるなど、やりとりが漏れ聞こえないような対応が必要となる。

(問40)かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の施設基準について、「保険薬剤師として3年以上の薬局勤務経験があること」とされているが、病院薬剤師の勤務経験についても勤務実績の期間に含めることは可能か。

(答)制度が新設された経過的な取扱いとして、当面の間、病院薬剤師としての勤務経験が1年以上ある場合、1年を上限として薬局勤務経験の期間に含めることでよい。
なお、この考え方については、基準調剤加算の施設基準である、管理薬剤師の勤務経験の取扱いも同様である。

(問41)かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の施設基準について、別薬局と併任して勤務を行っていた期間であっても、当該期間については在籍期間とみなしてよいか。

(答)施設基準として当該保険薬局に週32時間以上の勤務を求めていることを踏まえると、在籍期間に関しても勤務要件と同等の当該保険薬局における十分な勤務を前提とするものであり、当該保険薬局において施設基準と同等の十分な勤務時間が必要である。
なお、この考え方については、基準調剤加算の施設基準である、管理薬剤師の在籍期間の取扱いも同様である。

(問42)保険薬局の在籍・勤務期間に関しては、施設基準の届出時点における直近の連続した在籍・勤務期間になるのか。例えば、3年前に当該保険薬局に「半年間の在籍期間」又「3年間の勤務期間」があれば、それぞれ「当該保険薬局に6月以上の在籍」又は「3年以上の薬局勤務経験」を満たすのか。

(答)届出時点における直近の連続した在籍・勤務期間が必要となる。例示のような場合は、要件を満たさない。
なお、この考え方については、基準調剤加算の施設基準である、管理薬剤師の在籍・勤務期間の取扱いも同様である。

(問43)当該保険薬局の在籍・勤務期間中に、育児休暇を取得した場合、育児休暇から復帰して6月又は3年経過しないと「当該保険薬局に6月以上の在籍」「3年以上の薬局勤務経験」を満たさないのか。

(答)育児休暇の場合は、当該期間を除いた期間が6月又は3年あれば要件を満たすものとする。したがって、育児休暇前に6月以上在籍又は3年以上勤務していれば、 育児休暇復帰時点でも要件を満たすことになる。
なお、この考え方については、基準調剤加算の施設基準である、管理薬剤師の在籍・勤務期間の取扱いも同様である。

Q&A(H26年調剤報酬改定)

(問4)基準調剤加算については、平成26年3月31日において現に当該加算を算定していた保険薬局であっても改めて届出を行うこととされているが、その際、今回改正されなかった事項についても関係資料を添付することは必要か。

(答) 平成26年3月31日において現に基準調剤加算を算定している保険薬局であっても、4月14日までに改めて届出を行うことは必要だが、改正前の届出時の添付書類と内容に変更が生じていないものについては、改めて同じ資料を添付しなくても差し支えない。

(問5)近隣の複数薬局で連携体制を構築して基準調剤加算1を算定している場合において、連携体制にある薬局のうちある特定の薬局が主として夜間休日等の対応を行うことは認められるか。

(答) 当該加算の趣旨としては、自局のみで24時間体制を構築することが難しい場合において、近隣の複数薬局の連携を行うことを評価するものであり、当該例は適切でない。

(問6)連携する保険薬局の要件である「近隣」の定義はあるか。

(答) 地域における患者の需要に対応できること等が必要である。

(問7)在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績として、在宅患者訪問薬剤管理指導料、居宅療養管理指導費及び介護予防居宅療養管理指導費の各算定要件を満たしているが算定はしていない場合を実施回数に合算できるが、その際も、在宅患者訪問薬剤管理指導料で規定される薬学的管理指導計画書の策定及び薬剤服用歴の記載は必要であると理解して良いか。

(答) 貴見のとおり。算定したもの以外に実施回数として認められるのは、算定要件を満たすものだけである。

(問8)在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績として、医師からの指示はなく、自主的に実施した場合については、認められないと理解して良いか。

(答) 貴見のとおり。算定したもの以外に実施回数として認められるのは、算定要件を満たすものだけである。

Q&A(H24年調剤報酬改定)

(問1) 基準調剤加算の施設基準の要件に「地域の保険医療機関の通常の診療時間に応じた開局時間となっていること」とあるが、例えば、以下のような事例はどう判断すべきか。
  • <処方箋を応需している主たる保険医療機関の診療時間>
    • 9:00~12:00、14:00~18:00
  • <当該保険薬局の開局時間>
    • ① 9:00~12:00、14:00~18:00
    • ② 9:00~13:00、14:00~18:00
    • ③ 9:00~12:00、14:00~18:30
    • ④ 9:00~13:00、14:00~18:30

(答) 保険薬局の開局時間は、地域の保険医療機関や患者の需要に対応できるよう、特定の保険医療機関からの処方箋応需にのみ対応したものであってはならず、具体的には、特定の保険医療機関の休憩時間に応じた一時閉局となっていないことが求められる。したがって、いずれの事例の場合も当該要件を満たしていないと考えられる。ただし、一時閉局することがある場合であっても、その時間帯を活用して在宅薬剤管理指導を実施しているケースなどについては、当該要件を満たしていると解釈して差し支えない。

(問2) 基準調剤加算については、平成24年3月31日において現に当該加算を算定していた保険薬局であっても改めて届出を行うこととされているが、その際、今回改正されなかった事項についても関係資料を添付することは必要か。

(答)平成24年3月31日において現に基準調剤加算を算定している保険薬局であっても、4月16日までに改めて届出を行うことは必要だが、改正前の届出時の添付書類と内容に変更が生じていないもの(今回改正となった備蓄品目数及び開局時間に係る事項を除く)については、改めて同じ資料を添付しなくて差し支えない。

(問3) 基準調剤加算の施設基準については、平成24年4月16日までに届出を行うことになるが、7月1日以降の算定にあたり、開局時間に係る事項について改めて届出を行う予定である場合には、当該届出様式の「地域の保険医療機関の通常の診療時間に応じた調剤応需体制の整備状況」に関する記載は不要であると理解して良いか。
また、4月の届出の際に当該欄の記載をしており、かつ、既に地域の保険医療機関の通常の診療時間に応じたものとなっている場合には、7月1日以降に算定するにあたり再度届出を行う必要はないという理解で良いか。

(答) いずれも貴見のとおり。

(問1) 基準調剤加算を算定する保険薬局は、特定の保険医療機関の休憩時間に応じた一時閉局となっていないことが求められるとあるが、平日の日中に閉局日を設定している場合についてはどのように解釈すべきか。

(答)基準調剤加算における開局時間に関する基準要件は、地域の保険医療機関や患者の需要に対応できるよう、特定の保険医療機関からの処方箋応需のみに対応したものとなっていないことを求めているものである。

したがって、平日(土曜日を含む。)の日中の時間帯(時間外加算の対象となる時間以外)については、特定の保険医療機関の休憩時間に応じた一時閉局とはなっていないとしても、診療時間外や休診日(半日もしくは全日)と完全に合わせて閉局している場合には、基準調剤加算の開局時間に係る要件は満たさないものとして取り扱う。

ただし、

  • ①当該保険薬局における特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が70%以下である場合
  • ②当該閉局時間もしくは当該閉局日を活用して在宅薬剤管理指導を恒常的に実施している場合
  • ③特定の保険医療機関は休診しているにもかかわらず日曜日も開局している場合
  • ④当該薬局における1週間の総開局時間が特定の保険医療機関の1週間の総診療時間(休憩時間を含む。)を超えている場合は、この限りでない。

Q&A(H20年度診療報酬改定)

Q:基準調剤加算1および2の施設基準の要件が一部改正され、初回の処方箋受付時に患者へ交付する文書には、時間外等に調剤応需が可能な「近隣の」保険薬局に関する情報(所在地、名称、開局時間、連絡先など)を記載するよう求められているが、自局のみで時間外・休日・夜間の調剤を応需している場合には、自局に関する情報を提供することで当該要件を満たしていると解釈して差し支えないか。

A:差し支えない。基準調剤加算の要件において、緊急時等の調剤に対応できる体制とは、「単独の保険薬局又は地域薬剤師会等の輪番制に参加するなど近隣の保険薬局より常時調剤が出来る体制を整備していること」と説明している。

Q&A(H16年度診療報酬改定)

Q:基準調剤加算の要件である調剤従事者等の資質の向上を図るための研修とは地域薬剤師会による研修会でも良いか。

A:良い。職員等に対する研修実施計画を作成し、当該計画書に基づき資質向上のための研修を行うことであり、地域の薬剤師会による研修以外に、研修認定薬剤師制度の対象学会、セミナー等の参加もあり得る。また特に、研修時間、講師などについても規約はない。なお、研修で用いた資料は必要に応じて参照できるよう保存・管理を行うこと。

Q:基準調剤加算1及び基準調剤加算2は、算定要件を満たせば、同時に算定できると考えてよいか。

A:同時に算定できない。届出に基づき、どちらか一方のみ算定する。

Q:基準調剤加算1あるいは基準調剤加算2に係るレセプト記載は、調剤基本料欄に合算して記載するのか。

A:従来どおり合算して記載する。なお、調剤基本料欄には、当該点数に加え、「基」又は「基注」と算定する調剤基本料の区分も記載すること。

Q:基準調剤加算1あるいは基準調剤加算2は、時間外加算の対象となるのか。

A:対象となる。時間外加算、休日加算及び深夜加算を算定する場合の基準額(調剤基本料+調剤料)には、基準調剤加算、後発医薬品調剤体制加算、無菌製剤処理加算及び在宅患者調剤加算が含まれる。

Q:患者連絡により調剤対応が取れる体制の場合でも、24時間対応とみなされるのか。

A:地方厚生支局長への届出の際に添付した患者等に交付する文書(所在地、連絡先などを記載したもの)が、適切に患者に交付されており、24時間超剤に対応できる体制が整備されていれば問題ない。

Q:施設基準を満たした調剤薬局において、2回目以降の分割調剤5点の調剤基本料算定時に、基準調剤加算は認められるか。

A:認められない。

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記事No2797 題名:お礼 投稿者:新人薬剤師 投稿日:2024-09-11 08:45:47

管理人様
さっそく回答ありがとうございます。
45時間規定が除外されるだけで、土日開局が除外されるわけではないのですね。詳しい回答本当にありがとうございました。


記事No2795 題名:Re:新人薬剤師様 投稿者:管理人tera 投稿日:2024-09-10 21:52:37

2025年1月4日(土)は通常の営業時間(届出してある時間)で開局しておく必要があるかと思います。
週45時間規定は除外されますが、土日いずれか開局規定が除外されているわけではないためです。
ご質問のおかげで基準調剤加算のQAもこちらページに載せておく必要があると気づかされました。ありがとうございます。


記事No2793 題名:開局時間 投稿者:新人薬剤師 投稿日:2024-09-10 10:23:47

地域支援体制加算を算定するにあたり、開局時間の要件があると思いますが
2025年1月4日(土)は開局する必要があるのでしょうか?祝日を含む週は週45時間が免除されるかと思うのですが。もし分かればご教授ください。


記事No2774 題名:Re:kishi様 投稿者:管理人tera 投稿日:2024-08-06 20:57:18

初めまして。
届出の注意点がわかりにくかったので修正しました。
要は、新規届け出の場合においては、
3のオ 全処方箋受付回数の期間だけが2023年5月~2024年4月
それ以外の期間は直近1年間になります。
よろしくお願いいたします。


記事No2773 題名:期間について 投稿者:kishi 投稿日:2024-08-06 18:31:18

いつも参考にさせていただき、お世話になっています。
様式87の3
3のオ 全処方箋受付回数の期間
2023年5月~2024年4月でしょうか
あるいは2023年8月~2024年7月でしょうか
5のウ在宅の実績期間もどちらかわかりにくいです。
ご存じでしたらよろしくお願いします。


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