糖尿病の診断基準
糖尿病の定義
糖尿病とは、血糖値が常にある一定以上の高い水準を維持している状態を指します。
具体的な診断基準としては、
空腹時血糖値 | ≧126mg/dl(正常は≦110mg/dl) |
随時血糖値 | ≧200mg/dl |
75gブドウ糖負荷試験2時間値 | ≧200mg/dl(正常は≦140mg/dl) |
HbA1c | ≧6.1%(JDS値) |
表にあるように、「血糖値が高く、糖尿病の典型的症状と糖尿病網膜症がある場合」を除き、1項目だけが1度高いだけでは糖尿病とは診断されません。
また、血糖値の上昇を伴わないで、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が高値の状態だけでも糖尿病とは診断されません。(糖尿病型=予備軍とされます)
一般的なHbA1c目標値
血糖値正常化を目指す際の目標 | 合併症予防のための目標 | 治療強化が困難な歳の目標 |
HbA1c:6.0%未満 | HbA1c:7.0%未満 | HbA1c:8.0%未満 |
高齢者のHbA1c目標値
- 注1: 認知機能や基本的ADL(着衣、移動、入浴、トイレの使用など)、手段的ADL(IADL:買い物、食事の準備、服薬管理、金銭管理など)の評価に関しては、 日本老年医学会のホームページ ( https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/ ) を参照する。エンドオブライフの状態では、著しい高血糖を防止し、それに伴う脱水や急性合併症を予防する治療を優先する。
- 注2: 高齢者糖尿病においても、合併症予防のための目標は7.0%未満である。ただし、適切な食事療法や運動療法だけで達成可能な場合、または薬物療法の副作用なく達成可能な場合の目標を6.0%未満、治療の強化が難しい場合の目標を8.0%未満とする。下限を設けない。カテゴリーIIIに該当する状態で、多剤併用による有害作用が懸念される場合や、重篤な併存疾患を有し、社会的サポートが乏しい場合などには、8.5%未満を目標とすることも許容される。
- 注3: 糖尿病罹病期間も考慮し、合併症発症・進展阻止が優先される場合には、重症低血糖を予防する対策を講じつつ、個々の高齢者ごとに個別の目標や下限を設定してもよい。 65歳未満からこれらの薬剤を用いて治療中であり、かつ血糖コントロール状態が図の目標や下限を下回る場合には、基本的に現状を維持するが、重症低血糖に十分注意する。グリニド薬は、種類・使用量・血糖値等を勘案し、重症低血糖が危惧されない薬剤に分類される場合もある。
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