SU(スルホニルウレア)剤

SU(スルホニルウレア)剤の作用機序

膵β細胞膜のSU受容体に結合してATP感受性Kチャネルを閉口し、膜を脱分極させ、膜電位依存性Caチャネルを開口し、インスリン分泌を促進する。

また、SU受容体はEpac2(cAMP-GEF)というタンパク質と複合体を形成していて、SU受容体からのCa2+放出までの一連の流れ以外に、Epac2→Rap1→インスリン分泌という副経路が存在している。

SU剤にはEpac2を活性化するものとされないものがあり、グリミクロン以外のSU剤はSU受容体だけでなく、Epac2にも結合してインスリン分泌を増強する。

インクレチン(GIP,GLP-1)もインクレチン受容体を介してcAMPを活性化→cAMPがPKA非依存にEpac2に結合してRap1から同じようにインスリン分泌を増強するため、SU剤とインクレチン関連薬の併用により相乗効果が起こって更に低血糖のリスクが高まるとされる。


(調剤と情報より一部改変)

SU(スルホニルウレア)剤の種類

SU受容体は膵β細胞以外に、心筋や骨格筋にも存在しているために、SU剤では虚血プレコンディショニングの問題を考え無くてはならない。

心臓が虚血になった時、その虚血が2回目であれば、虚血のサイズを小さくする(つまり虚血時に心筋の収縮力を低下させて心筋を保護する)ために、虚血ブレコンディショニングがおこるが、SU剤(特にダオニール/オイグルコン)はこれを抑制してしまう。

アマリールは比較的虚血プレコンディショニングへの影響が少ないことから、Epac2の問題と絡めて、グリミクロンとアマリールがSU剤としては推奨される。

グリミクロンはSU剤の中で、最も重症低血糖が少ないとの報告がある。

SU剤とマクロライド系、ニューキノロン系、抗真菌薬の一部などの抗菌薬を併用すると重症低血糖を引き起こすことがある。これらの抗菌薬はCYPで代謝され、代謝系が競合しているSU剤の蓄積が起こる。

  • オイグルコン,ダオニール(グリベンクラミド)・・・SU剤の中で最も強力。作用持続時間12~18hと長い(T1/2:2.7h)
    通常、1日量1.25mg~2.5mgを経口投与し、必要に応じ適宜増量して維持量を決定する。ただし、1日最高投与量は10mgとする。 原則として1回投与の場合は朝食前又は後、2回投与の場合は朝夕それぞれ食前又は後に経口投与する。
  • グリミクロン(グリクラジド)・・・糖尿病に見られる血小板凝集能を改善→糖尿病性細血管症に有効。血糖降下作用は中等度。 主として食前服用(効果が大きいため)。 作用持続時間6~12hと短い(T1/2:8.6h)
    通常成人では1日40mgより開始し、1日1~2回(朝または朝夕)食前または食後に経口投与する。維持量は通常1日40~120mgであるが、160mgを超えないものとする。
  • アマリール(グリメピリド)・・・インスリン分泌促進作用は弱いが、インスリン感受性増強作用もあるので血糖降下作用はグリベンクラミド とほぼ同等。作用持続時間6~24h(T1/2:1.5h)
    通常、1日0.5~1mgより開始し、1日1~2回朝または朝夕、食前または食後に経口投与する。維持量は通常1日1~4mgで、必要に応じて適宜増減する。なお、1日最高投与量は6mgまでとする。

糖尿病の薬の種類


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