糖質の構造

単糖の中でも最も一般的なD-グルコースのFischer式(フィッシャー式)での構造を以下に示す。

D-グルコースのアノマー、エピマー、D体、L体

一般によく知られているソルビトールやグルコサミンなどは、このグルコースが、酸化・還元・置換反応することによって得られる物質である。

グルコン酸 1位(CHO)の酸化 → COOH 還元性×
ソルビトール 1位(CHO)の還元 → CH2OH
グルコサミン 2位(OH)の置換 → NH2 還元性○
グルクロン酸 6位(CH2OH)の酸化 → COOH

糖質の種類

糖質のエネルギーは1gあたり4kcal、つまり、ブドウ糖10gは40kcalということになる。

糖質は、以下の表のように、単糖、二糖、多糖(単純多糖or複合多糖)に分類される。

デンプンはアミラーゼにより、デキストリンとマルトースに分解され、ラクトースやスクロースとともに小腸上皮でブドウ糖(グルコース)、ガラクトース、フルクトースへと分解される。

単糖グルコース細胞膜通過にインスリン必要六炭糖
フルクトース 六炭糖
ガラクトース 六炭糖
ソルビトール 六炭糖
キシリトール 五炭糖
二糖マルトースグルコース×グルコース(マルターゼ) 
ラクトースグルコース×ガラクトース(ラクターゼ) 
スクロース(ショ糖)グルコース×フルクトース(サッカラーゼ) 
単純多糖アミロース
でんぷん(20%)
αグルコース直鎖状α(1-4)
アミロペクチン
でんぷん(80%)
グリコーゲン
αグルコース分岐状α(1-4)とα(1-6)
デキストランαグルコースα(1-4)
セルロースβグルコースβ(1-4)
マンナンマンノース 
ペクチン class="b21"ガラクツロン酸 
アルビン酸マンヌロン酸 
キチンN-アセチルグルコサミン 
複合多糖ヒアルロン酸グルクロン酸、N-アセチルグルコサミン 
コンドロイチン硫酸グルクロン酸、N-アセチルガラクトサミン 
ヘパリングルクロン酸、イズロン酸、グルコサミン 

オリゴ糖は2~10数個程度の単糖が結合した糖の総称で、二糖類もそれに含まれる。二糖類を除く殆ど全てのオリゴ糖が小腸で消化されず、そのまま大腸まで到達し、ビフィズス菌などの善玉菌の栄養源となる。

単純多糖のうちグルコースが脱水縮合(エーテル結合)したものには、いくつかの種類があり、1位と4位または1位と6位のどちらで縮合しているか、直鎖状か分岐状らせん構造かの違いが重要である。でんぷんとグリコーゲンの違いは、グリコーゲンの方が分岐の度合いが高いだけである。

複合多糖は(別名:ムコ多糖=グルコサミノグリカン)と呼ばれ、グルコサミノグリカンはグルクロン酸などのウロン酸とグルコサミンなどのアミノ糖の繰り返し構造で構成されている。

このグルコサミノグリカンが1つのコアタンパク質にいくつも結合したものをプロテオグリカンと呼ぶ。


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