ビタミンM(葉酸)
ビタミンMは葉酸と呼ばれます。
レバーや緑黄色野菜になどに多く含まれている。熱や空気により容易に壊されてしまうため、なるべく新鮮なものをとることが望ましい。
一般的には、サプリや健康食品に使われる酸化型のプテロイルモノグルタミン酸のことを葉酸(folic acid)と呼んでおり、生体内では葉酸が還元されてできる還元型のテトラヒドロ葉酸(THF)や、THFにVB12(メチルコバラミン)の作用でメチル基を供与された5-メチルテトラヒドロ葉酸(5-methyl THF)の形で存在している。
| 作用 | 欠乏症 | 過剰症 | 必要量 (経腸栄養) |
必要量 (静脈栄養) |
|---|---|---|---|---|
| 造血機能維持、アミノ酸代謝 | 巨赤芽球性貧血、神経障害、腸機能不全 | 発熱、蕁麻疹、紅斑、かゆみ、呼吸障害 | 400μg | 400μg |
葉酸製剤
- フォリアミン(葉酸)
葉酸の作用
葉酸は小腸上部の空腸で吸収され、吸収後活性型であるテトラヒドロ葉酸(THF)に還元され、さらにメチル化されて各組織に分布し、作用を発現する。
組織で脱メチル化された葉酸の還元やメチル化は各組織でおこなわれますが、特に肝臓はこの反応が活発で、メチル化した葉酸を胆汁中に排泄します。
腸内に排泄された葉酸は消化管から再吸収されて、再び利用されますが、アルコール多飲がある場合には、葉酸の吸収、再吸収の抑制や肝機能の低下によるメチル化現象が起こり、不足症状が引き起こされるといわれる。
葉酸(ここではTHFのこと)の作用はビタミンB12とほぼ同じであり、メチオニンからSAMを介してDNAの合成にかかわっている。VB12同様に葉酸の不足はホモシステイン(SAH)の蓄積が起こるため、高ホモシステイン血症が引き起こされる。
葉酸と妊娠
妊娠中の葉酸の欠乏は、胎児の神経管閉鎖障害を引き起こす危険性があることが示されており、積極的な補充が必要となる。厚生労働省は妊娠可能な年齢の女性に対し、食品からの摂取に加えて栄養補助食品から1日0.4mgを摂取することを進める情報提供を行うように通知している。
葉酸と薬剤
メトトレキサートは、葉酸(folic acid)を還元して活性型であるテトラヒドロ葉酸を生成する酵素、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)の活性を阻害し、デオキシウリジル酸(dUMP)からチミジル酸(dTMP)の生成を抑制し、DNAの合成を阻害する薬剤。
トリアムテレンが葉酸欠乏を引き起こすとされているが適切な投与量であれば欠乏は起こらない。
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-
ビタミン
├ 脂溶性ビタミン
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| ├ ビタミンF
| └ ビタミンK
|
└ 水溶性ビタミン
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├ ビタミンB12
├ ビタミンC
├ ビタミンM
├ ビタミンH
├ ビタミンP
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