ビタミンA
アルコール型をレチノール(アクセロフトール)、アルデヒド型をレチナールと呼ぶ。
作用 | 欠乏症 | 過剰症 | 必要量 (経腸栄養) |
必要量 (静脈栄養) |
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視覚、生理機能維持、成長作用、生殖作用、上皮組織機能維持、細胞の増殖・分化 | 夜盲症、眼球乾燥、角膜軟化、皮膚炎、生殖機能低下、味覚異常 | 頭蓋内圧亢進、脱毛、関節痛、皮膚落屑、筋肉痛 | 900μg | 1000μg |
ビタミンA製剤
- チョコラA(ビタミンA10,000単位)・・・ビタミンA欠乏症(夜盲症、結膜乾燥症、角膜乾燥症、角膜軟化症)、角化症治療薬。
- チガソン(エトレチナート)・・・合成レチノイド。角化症治療薬。皮膚・粘膜の正常保持作用。
- ザーネ軟膏(ビタミンA5,000単位)・・・角化性皮膚疾患(尋常性魚鱗癬、毛孔性苔癬、単純性粃糠疹)、表皮におけるケラチン合成を抑制する
- 他TPN、PPN製剤キット
※合成レチノイドは、ビタミンA(レチノール)に由来する化合物の合成類似体です。これらの化合物は、ビタミンAの生物学的活性を模倣または増強するように設計されています。
ビタミンAの作用
体内で11-シス-レチナールとなったあと、網膜の桿体にてオプシン(タンパク質)と結合しロドプシンとなり光の明暗に関与する。
粘膜など上皮細胞の新陳代謝を促したり、角質の水分保持能力を高める。
緑黄色野菜に多いβカロテンはプロビタミンAとも呼ばれ、必要時2分子に分かれてビタミンAとなります。欠乏症は夜盲症、過剰症は頭痛や皮膚の脱落です。
ビタミンAはタンパク質とともに、免疫系(特に腸管免疫)に深く関わっている。
ビタミンA欠乏の免疫器官への影響 | |
・粘膜組織 | 粘液↓、S-IgA↓、腸絨毛↓ |
・T細胞 | 増殖↓、Th1機能↑、Th2活性↓、CD4+T細胞↓ |
・B細胞 | 分化↓、抗体産生能↓ |
・マクロファージ | 貪食作用↓ |
・NK細胞 | キラー活性↓ |
・その他 | IL-4,5↓、IFN-γ↑、アポトーシス↑ |
タンパク質が必要な理由は、脂溶性ビタミンであるビタミンAは、血中レチノール結合タンパク質濃度が低下すると、ビタミンAの運搬がなされず、小腸以外の臓器は低ビタミンA状態に陥ってしまうためである。
実際の免疫賦活作用としては、小腸粘膜においてビタミンAは粘膜固有層のTh2細胞を活性化し、Th2サイトカイン、とくにIL-5の分泌を高め、レチノイン酸の形でそのIL-5(IL-4、IL-6の影響は軽度)と共同して粘膜内のIgAを亢進している。
B細胞のIgAへのクラススイッチは、レチノイン酸またはIL-5単独の処理では起こらず、両者の相互作用により誘導できるとしている。
ただし、IL-5遺伝子の5’上流にはレチノイン酸レセプターの応答領域は確認されていない。
レチノイン酸はケラチノサイトのhBD-2,3,4の発現誘導を阻害する。また、レチノイン酸は単球上のTLR2の発現を抑制することにより炎症反応を抑制し、治癒を高める。
- 糖質の構造と種類
- 脂質の種類
- タンパク質の種類
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ビタミン
├ 脂溶性ビタミン
| ├ ビタミンA
| ├ ビタミンD
| ├ ビタミンE
| ├ ビタミンF
| └ ビタミンK
|
└ 水溶性ビタミン
├ ビタミンB1
├ ビタミンB2
├ ビタミンB6
├ ビタミンB12
├ ビタミンC
├ ビタミンM
├ ビタミンH
├ ビタミンP
├ ビタミンQ
├ ニコチン酸
└ パントテン酸
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