インスリン製剤一覧

インスリン製剤の一覧表(作用動態の図が載っているもの)です。

ランタス注ソロスターとランタスXR注ソロスターの違いは、1mlあたりの単位量の違い。ランタスXR(450単位/1.5ml/本)はランタス(300単位/3ml/本)の有効成分濃度を3倍にした製剤であり、濃度を高くして注射液量を少なくすることで、皮下の無晶性沈殿物の単位量あたりの表面積が小さくなり、投与部位からのインスリン グラルギンの吸収がより緩やかになるため、ランタスよりも平坦で持続的な薬物動態及び薬力学プロファイルとなり、24時間以上にわたり安定した血糖降下作用を示す。XR(extended release)は持続的な溶解を意味する。 実際、同単位で比較するとランタスのほうがCmax、Tmaxは高いが、持続時間がXRのほうがやや長い。

ランタスXR血中濃度グラフ

GLP-1作動薬は生体内のインスリンの作用動態と全く同じ動態(食後にインスリン量が高まるという)をとるので、上の図には掲載しておりません。(食べた時に上昇というグラフになります)

製剤
超速効型 インスリンリスプロ
インスリンアスパルト
二相性プロタミン結晶性インスリンアナログ水性懸濁注射液
速攻型 インスリン
準速攻型 無晶性インスリン亜鉛水性懸濁注射液
中間型 レンテインスリン(インスリン亜鉛水性懸濁注射液)
イソフェンインスリン水性懸濁注射液
混合型 生合成ヒト二相性イソフェンインスリン水性懸濁注射液
遅効型 ウルトラレンテインスリン(結晶性インスリン亜鉛水性懸濁注射液)
プロタミンインスリン亜鉛水性懸濁注射液
持続型 インスリングラルギン
インスリンデグルデク
インスリンデテミル
  • 超速効型製剤は全てインスリンの遺伝子組み換えによるアナログ製剤である。
  • 速攻型のインスリンはレギュラー(Regular)インスリンでRと呼ばれる。
  • インスリンに硫酸プロタミンや亜鉛塩を混ぜると、結晶化もしくは、無晶性の懸濁性インスリンができる。これらはRegularインスリンに比べて遅効性(結晶>無晶)の特徴を持つ。
  • インスリンに硫酸プロタミンを付加し、持続性を増したインスリンをイソフェンインスリンと呼び、NPH(Neutral Protamine Hagedorn)製剤、ノボリンNのこと。白い沈殿がインスリンであり、使用前に撹拌擦る必要がある。
  • RegularにNPHを任意の割合で混ぜ込んだものが、ノボリン30RなどのMix製剤。
  • インスリンに亜鉛塩を付加したものとして、レンテインスリンもしくはウルトラレンテインスリンらがあるが、現在生産されている製剤はない。
  • 持続型は長時間一定の効果が続くように作られたアナログ製剤である。

インスリン製剤の使い方

ヒトインスリンのアナログとして太ももやお腹(脂肪の多い場所)に皮下注射することで、すい臓から分泌されるインスリンと同じ作用を示し、血糖値を降下させます。

すべての注射は使う前に空気を抜くという目的で、空打を2単位分で行いますので、1本が300単位でも、朝、晩で10単位ずつ打つ(10-0-10-0)場合は、10+2+10+2=24単位/1日、必要になるので、1本が約12.5日持つと計算されます。

ノボリンNや30Rといった懸濁性製剤は、中に玉ころが入っていてそれを上下に10回以上動かすことで懸濁具合を均一にしてから使用します。 また、懸濁性製剤は残り4単位程度は使用しないことが望ましいとされます。

インスリンの針

薬局で出される注射はペン型でなければならないので、大概A型注射針を使ってくださいと書いてあるはずです。最近は針と注射がどの組み合わせでもくっつくようになったので、A型であれば問題なく装着可能です。ちなみにB型、C型とかはないようですね。

キャップをつけたまま、回しながら装着し、透明キャップと白いキャップを取って使用する。

基本1回で1本使いますので、1日1回で28日分であれば、28回で28本の針が必要ということになります。

インスリンの針取り扱いに関しては、特定保険医療材料料ページを御覧ください。

インスリン製剤の保存

インスリンの保存方法は、封を切っていないインスリン製剤は2~8℃の冷蔵庫での保存を原則とする。 一度凍結したインスリン製剤は使用できない。 使用中のインスリン製剤(ペン型)は、冷蔵庫で保存すると故障の原因となる恐れがあるため、室温(30度以下)で保存する。ただし、28日間(ヒューマログN注カート・ミリオペンにおいては18日間)を超えて使用しないこと。

インスリンの注射部位は、なるべく脂肪の多い場所(肩・お腹・太もも)がよい。ただしへそ回り5cm以内は吸収が不規則になる ため避けること。

インスリン製剤の型

インスリン製剤の型には、「プレフィルド製剤(製剤と注射器一体型)」、「カートリッジ製剤(カートリッジ取替え型)」、「バイアル型(シリンジ注射型)」 の3週類販売されている。

プレフィルド製剤はあらかじめインスリンがセットされているため、手間がかからない、カートリッジ製剤は注入器に新しいカートリッジをセットするタイプである。 バイアル製剤は、バイアルにはいったインスリンをシリンジで吸引して注射するものである。

自己血糖測定機器

自己血糖測定器の販売に関しては、医療機器分類ページを御覧ください。

インスリン製剤の適応

糖尿病でインスリン注射の適応となるケースは以下のようなものです。

  1. 1型糖尿病・・・インスリン注射をしなければ生命に危険です。
  2. 糖尿病昏睡・・・救命のためにはインスリンの持続点滴が必要。
  3. 感染症・・・血糖が高い状態では感染症の進行が飛躍的に高まります。
  4. 手術・・・手術中は内服薬で血糖をコントロールできないため
  5. 肝・腎障害・・・薬物の肝臓や腎臓での分解が不可能なため
  6. 糖尿病妊婦・・・内服薬が服用できないため
  7. poor control・・・内服薬のみでは血糖のコントロールがうまくいかない場合
  8. ステロイド糖尿病・・・ステロイドの糖新生抑制による高血糖症状出現の場合

インスリン製剤の副作用

インスリンの副作用として低血糖が重要である。低血糖で意識がない場合は、ブドウ糖orグルカゴンの静注が行われる。グルカゴンはグリコーゲンからグルコース1リン酸を 生成させる。

意識があるときは、ブドウ糖や砂糖を経口的に投与する。

低血糖症状は空腹感、眠気、発汗、吐き気、いらいら、倦怠感などです。

糖尿病の薬の種類


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記事No86 題名:インスリン注射 投稿者:前田富穂 投稿日:2015-04-09 17:09:40

最新のインスリン注射液で毎日でなく1か月一回でいいのができたそうですが。教えてください。


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