大腸がん
大腸がんは、結腸がん(約7割)と直腸がん(約3割)にわけられ、特にS状結腸と直腸にできやすいと言われる。
大腸がんは粘膜表面に発生し、漿膜へ広がっていき、粘膜下層の到達するとリンパ節や血管を通って、他臓器に転移する。
粘膜にできたポリープ(腺腫)ががんに発展するアデノーマ・カルチノーマ・シークエンスと、粘膜に直接がん細胞が発生するデノボがんがある。割合は7:3で前者のほうが多い。
5mm以下のポリープはあまりがん化することはないが、1cmを超えるポリープの約3割はがん化している可能性がある。
大腸がんの進行程度は以下
- ステージ0:がんが粘膜の中にとどまっている
- ステージ1:がんが筋層までにとどまっていて、リンパ節転移はない
- ステージ2:がんが筋層を超えているが、リンパ節転移はない
- ステージ3a:がんがリンパ節に転移(3個以下)している
- ステージ3b:がんがリンパ節に転移(4個以上)している
- ステージ4:腹膜、肝臓、肺などに転移している
大腸がんになると、便の表面に血液(便潜血)やゼリー状のものが付着したり、便が細くなったり、細切れになる。上行結腸がんは水分を多く含むため出血しても気づきにくく、腸管が狭くなっていても詰まりにくいため、発見が遅れる。 下行結腸がんやS状結腸がんでは、がんにより内向が狭くなり、便秘や間欠的な下痢等の便通異常が見られる。
がんが粘膜下層まで到達している場合5~15%以上の確率でリンパ節転移が起こっている。この転移を予防する目的でリンパ節郭清(D1~D3)を行う。日本では側方リンパ節を切除する自律神経温存側方郭清が標準治療(7割手術単独、3割手術+CRT)となっている。
補助化学療法に推奨される抗がん剤として、
- 5-FU+レボホリナート
- テガフール・ウラシル+ホリナート
- カペシタビン
- 5-FU+レボホリナート+オキサリプラチン(FOLFOX療法)
- カペシタビン+オキサリプラチン(CapeOX療法)
- テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合(S-1)
が推奨。
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