卵巣がん
- 白金製剤・・・DNAの二本鎖切断を増加させる。しかし、卵巣癌 (高悪性度漿液性癌) 患者の約50%では、BRCA やATM、RAD51などが関わる修復経路に異常があり、二本鎖切断の修復を十分に行えず、プラチナ感受性を示すと考えられる。
- リムパーザ(オラパリブ)・・・ポリアデノシン5'二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)の1、2及び3に対して強い阻害作用を有する。
PARPを阻害することによって一本鎖切断を担う塩基除去修復が働くのを妨げる 。修復されないDNAの一本鎖切断は、DNA複製の過程で二本鎖切断に至る。相同組換えができない卵巣癌細胞では、二本鎖切断を修復できずに細胞死に至る。
PARP酵素には17種類のファミリー分子があるが、DNA一本鎖切断修復に関するのはAPRP-1とPARP-2のみ。
- ハイツエキシン(リソバリシブ)・・・PI3Kα選択的阻害薬。対象はPIK3CA遺伝子変異を持つ、卵巣明細胞がんの方。細胞の中には、「PI3K-AKT-mTOR経路」という、細胞を増殖させるための命令を伝えるルートがあり、通常は必要な時だけ動くのですが、「PIK3CA」という遺伝子に変異が起きると、このルートの起点となる「PI3Kα」というタンパク質が常にオンの状態**になり、がん細胞が勝手にどんどん増殖してしまいます。リソバリシブは、この暴走している「PI3Kα」だけを狙い撃ちにして、その働きを直接ブロックします。
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