Wnt受容体
Wntとは、マウス乳がんの原因遺伝子int-1の産物として同定されたということと、ショウジョウバエの体節形成にかかわる遺伝子Winglessとの相同性から名づけられた体軸形成、中枢神経発生、器官形成にかかわる糖タンパク質です。
Wnt経路には、細胞分化・背側形成にかかわるWnt/βカテニン経路、平面内細胞極性・原腸陥入運動にかかわるWnt/PCP経路、胚葉分離にかかわるWnt/Ca2+経路の3つがあります。
Wnt/βカテニン経路では、Fz受容体と膜タンパク質であるLRP5/6が一緒に働いて、Wntリガンドが結合する。
すると、DvlがGSK-3を抑制して、βカテニンのリン酸化能が低下し、分解を逃れたβカテニンが増加し、転写抑制因子であるTCF/LEFの働きを抑えて、転写を活性化する。 ユビキチンリガーゼについては後ほど^^;。
Wnt/PCP経路には、DvlからRho/ROCK経路に入るルートとJNK→c-junと進むルートがあり、Wnt/Ca2+経路はPKCやCaMKⅡ(カルモジュリンキナーゼⅡ)を活性化させてその作用 を示す。
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