レジオネラ属(Legionella)

レジオネラ・ニューモフィラ(L.Pneumophila)

  • レジオネラは非定型菌であり、細胞内でのみ増殖する寄生性を持ちます。自己増殖する能力はありません。
  • レジオネラ症は日本の感染症法において四類感染症に分類されます。
  • レジオネラ症は高齢者や免疫力の低下した人が特に罹患しやすい日和見感染症です。
  • 土壌や水中に存在し、冷却塔水、50度以下の給湯、飲料水、加湿器などで増殖し、感染を広げます。非定型肺炎の一種ですが、人から人への飛沫感染は起こりにくいです。
  • レジオネラ肺炎(レジオネラ症)の原因となります。レジオネラ感染症は重症化すると在郷軍人病を引き起こすことがあり、軽症の場合はポンティアック病として知られています。
  • 通常の培地や血液培地では増殖せず、BCYE培地(脂肪酸が少ない)で培養する必要があります。
  • レジオネラは生育にL-システインと微量の鉄イオンを必要とします。
  • レジオネラは細胞壁を持ちますが、ペプチドグリカン層は薄く、グラム染色では染まりにくいため、ヒメナス染色で観察されます。このため、グラム陰性菌としては分類されません。
  • 感染の診断は尿中のレジオネラ抗原を測定することで行われます。
  • レジオネラ感染は急なSpO2(酸素飽和度)の低下を伴う重症化しやすい傾向があります。

細菌の種類一覧

グラム陽性球菌

  • グラム陽性球菌(GPC:Gram-Positive Cocci)
    • ブドウ球菌属(Staphylococcus)
      • 黄色ブドウ球菌(S.aurens)
      • 表皮ブドウ球菌(S.epidermidis)
      • 腐生ブドウ球菌(S.saprophyticus)
    • レンサ球菌属(Streptococcus)・・・腸内常在菌。ホモ
      • A群溶血性レンサ球菌(S.pyogenes)・・・溶連菌
      • B群溶血性レンサ球菌(S.agalactiae)
      • C, G群溶血性レンサ球菌(S.dysgalactiae ssp.equisimilis)
      • アンギノサス(S.anginosus)
      • コンステラータス(S.constellatus)
      • インターメディウス(S.intermedius)
      • 肺炎レンサ球菌(S.pneumoniae)・・・呼吸器
      • ミティス(S.mitis)
      • サングイニス(S.sangulnis)
      • サリバリアス(S.salivarius)
      • ウシレンサ球菌(S.bovis)
      • ミュータンス(S.mutans)
      • サーモフィルス菌(S.thermophilus)・・・乳酸菌
      • フェカリス菌(S.faecalis)・・・乳酸菌
    • 腸球菌属(Enterococcus)
      • フェカリス菌(E.faecalis)・・・ホモ(乳酸)
      • フェシウム菌(E.faecium)
    • ラクトコッカス属 (Lactococcus)
      • ラクトコッカス・ラクティス(L.lactis)・・・ホモ(乳酸)
    • ペディオコッカス属(Pediococcus)・・・ホモ(乳酸)
    • リューコノストック属 (Leuconostoc)・・・ヘテロ

グラム陽性桿菌

グラム陰性球菌

グラム陰性桿菌

その他

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