HTLV-1

  • HTLV-1(ヒトT細胞性白血病ウイルス1)は、HIVと同じくレトロウイルス科に属する逆転写酵素を持つウイルスで、主に血液、性的接触、母乳を介して人から人へと伝播します。
  • HTLV-1の感染は、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)やHTLV-1関連脊髄症/トロピカル脊髄症(HAM/TSP)などの疾患を引き起こします。
  • HTLV-1は、血液、性的接触、母乳を通じて感染する可能性があります。
  • ATLLはその名が示す通り、T細胞が関与している疾患です。HIVがCD4+T細胞(ヘルパーT細胞やマクロファージ)に感染して細胞性免疫を低下させるのに対して、HTLV-1はCD4+T細胞を含めたT細胞に感染して異常なT細胞を増殖させることで免疫機能を低下させます。
  • ATLLの発症までの期間は、HTLV-1に感染してから非常に長く、30年以上の長期間を経て症状が現れることが知られています。HTLV-1は長期にわたって宿主の体内で線p櫛、徐々に免疫系やT細胞に影響を与えます。
  • ATLLでは特徴的なフラワーセルと呼ばれる異常な形状のリンパ球が見られることが特徴で、診断基準の一つです。
  • ATL患者においては、PTHrP(副甲状腺ホルモン関連ペプチド)の産生が増加することがあり、これが高カルシウム血症の原因の一つとなり得ます。高カルシウム血症は意識障害、さらには腎不全を引き起こすため、適切な治療が必要です。
  • 検査値ではLDHや可溶性IL-2受容体レセプターが高値になります。

ウイルスの種類

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